罪滅し編(19)

 礼奈は角封筒に記載された造園の電話番号を暗記し、職員室から電話をかけてみた。
 電話は「……お客様がお掛けになった電話番号は…」と答えた。

 この時、ワシなら「しまった。電話番号間違えた」と思う。
 彼女もその可能性を考えているが、脳内では陰謀の可能性が高いんでしょうな。

 再度かけたが繋がらなかった事で、礼奈は「陰謀」を核心した。
 ワシなら「封筒記載の電話番号間違ってないか」あるいは「昔の電話番号なのか」と思うけどなー。


 (本編読み進め)


 あーあ、圭一すらも園崎家の手先じゃないかと疑いつつあるぞ。
 ノンストップ、妄想・暴走・大暴走だ☆
 これはお手上げです。


 (本編読み進め)


 校長先生と知恵先生の話から電話不通の真相判明。

 ほら見ろ。
 角封筒の電話番号は「昔の電話番号」じゃないか。

 礼奈は全くクールになれていない。
 というよりは物事を良い方向にとる事ができず、悪い方向、悪い方向にしか考えられないようだ。



 TIPSで礼奈の妄想・暴走・大暴走(気に入った)の説明が入った。

 おそらく、これは礼奈を患者とした書面だと思う。
 しかし、「追跡妄想」の辺りで、これは圭一の事を指しているんじゃないかと考えてしまった。

 だが、再度TIPSを読み直すと、父親との絆を重視しているので礼奈の事だと思えるようになった。

 ワシも妄想・暴走・大暴走に陥っていたようだ。
 他のメンバーと比べて、圭一の過去がよくわからないせいだぞ、ちくしょう。



 ここまで読んできて、思うことがひとつ。

 それは礼奈の親父がへっぽこだという事だ。

 礼奈は両親の離婚が原因で精神を病んでいた。
 それなのに、この親父は妻に見捨てられた悲しみを自分の中心に置き、娘の事は二の次だった。

 そして、リナと知り合う事で、礼奈を再びここまで追い詰めたのだ。

 嫌だな、こんな親父。

 ワシはメイド姿の息子をアトリエに連れ込もうとする親父のほうが何倍も好きだ。

前原親子

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