エピソード131(国選弁護人)
弁護士には実費で高額の金を払って雇う私選弁護人と経済的な理由から国が用意してくれる国選弁護人がいる。私選弁護人を組に用意してもらった事もあるが刑事事件だった為、民事事件の方が金が儲かるという単純な理由から一生懸命弁護をしてくれないのだという事がわかり、以降俺は金の安い国選弁護人で済ませる事にしていた。
しかし、国選弁護人というのは勝手に国が用意する当番弁護士なので当たり外れが凄いのだ。
俺の場合、国選弁護人は大ハズレばかりだった。1度は100%勝てますなんて言われて結果は刑務所行き(笑)。
まぁ、でも一生懸命やってくれたので良かったのだが…中には最悪な弁護士もいた。
留置場に面会に訪れたそのやる気ゼロの弁護士Bは、俺の顔を見るなり何も俺の話も聞かずに一言「あぁ、アンタこの裁判勝ち目ゼロ、助かるわけありませんよ。一応弁護はしますけど…。」と頭ごなしに言ってきやがった。ブチ切れた俺は留置場の警察官に一応許可をとり、法務省にそのバカ弁護士の態度を報告し、ついでに「てめぇ!やる気がねぇんなら弁護士の資格剥奪してやっから二度と俺の前に顔出すな!。」と怒鳴りつけてやった。
結局、バカ弁護士Bは2度目の面会で泣きを入れてきて「許して下さい!きちんと弁護しますから。」と侘びを入れてきた。
法廷の場でも裁判官が弁護士を裁判長席の前に呼び出し「あんたやる気あんのか!。」と怒鳴りつける前代未聞のシーンもあり結局執行猶予を貰え娑婆に出れたのだが、裁判費用の請求がきた。
国選弁護人は無料という訳ではなく7万円程度支払わなければならない場合もある。
俺は弁護士事務所に電話をし「コラ!おっさん!自分で金は1銭もいらないから弁護させてくれって半べそかいて頭さげたの忘れたんかぁ!。」
弁護士Bは平謝りし自腹で国に裁判費用を全て払ったのだった(笑)。
エピソード132(ケツの穴)
東京拘置所の入所の際に、身体検査がある。持ち物検査から始まって長時間かかるのだが、この検査というのは高学歴だろうが芸能人であろうが政治家であろうが、とにかく全員受けるのだ。
荷物検査が終わると身体検査なのだが、身長と体重を測定され写真を撮られ最後に「はい、またを開いて自分でケツの穴を広げて〜!。」というのがある(笑)。要はケツの穴に何か隠してるかどうかのチェックなのだが…。
検査する側も一日に何百人もの野郎のケツの穴を検査するのだから可哀相にと思う(笑)。
俺なんかは別に羞恥心も無く平気だったけど大卒のエリートなんかで業務上横領だとかその他色々な罪名はあるかと思うがそのような人達は学歴も無い刑務官にケツの穴まで調べられるという事がショックらしい笑!実際に大卒の人間に聞いたら、ケツの穴を見られた瞬間、あぁ俺の人生は終わったと人生最大の屈辱感を味わった気がすると言っていた。
なるほど、だから世の中汚い事を自分の手でやってきた事の無いエリートと呼ばれる甘えん坊君達は逮捕されただけで自殺したりするようなのがいるんだなぁと実感した。
最後にエリートだからといって全ての逮捕者が根性が無く自殺した訳では無いという事だけは書き加えておく。
多くは言えないが圧力をかけられたり自殺に見せかけて殺されて闇に葬られた方々もいる事は確かだろう。

エピソード133(トイレ)
塀の中のトイレは下1メートル位はコンクリートなのだが、そこから上は透明なプラスチックのようなもので囲われているだけで鍵も付いていないのだ。
トイレの中で悪さをさせない為に中が丸見え状態なのだが、神経質な人は慣れないとトイレを我慢してしまい痔になったり便秘になったりと大変なのだ(笑)。
まぁ俺は平気だったが、舎房の中の全員が座っている状態なら見られる事は無いが、立ち上がられると完全に丸見えなのだ。刑務所では無かったが、拘置所なんかではふざけて大をしている時に、わざと扉まで開けたり覗いて嫌がらせをしたりしていた者もいたりした(笑)。
おかげで、今ではどこでも平気で人に見られても用を足せるようになった!な〜んて事は無い笑!
エピソード134(裸の付き合い)
塀の中に入ると、まぁ一つ屋根の下で同じ釜の飯を食べ風呂も一緒に入り行動を共にしていくわけなのだが、まずお互いに興味をしめすのは刺青だ。
おっ!こいつ若いのにずいぶん立派なのを入れてるなぁとか、こいつの龍は顔が漫画みたいだなぁとか、筋彫り(下書きの線のみ)だけかぁとか…まぁそんな感じだ。
そして、次に興味を示すのは何と言ってもお互いのチ○コのでかさや形だ(笑)。
やはりチ○コにシリコンボール(真珠)を入れている者もいるのだが、お前のは先がロケット型だなぁとか言い合いながら風呂の時などお互い見比べて笑っていたりした。
ただ、1番驚いたのは子供のチ○コみたいに完全に皮をかぶっているのを見たりすると笑えるというかオイオイ!マジかよ!?って思ったりもした。
確かに日本人は仮性包茎が多いなぁと思ったが…ちなみに俺は完全に縮んでいる時もきちんとむけている(笑)。でも、真珠は入れていない(笑)。
エピソード135(引き分け)
ある日、空手都大会ベスト8の奴と何故か試合をするはめになった。
相手は身長も横幅も俺とは比べものにならないくらい大きかった。まぁ、俺に勝ち目は無いだろうし、喧嘩とは違うので最初は気楽に相手と対峙したのだった。しかし相手は空手、俺は何も習ってないのだが、一撃必殺のパンチ力を恐れてローキックばかりしてきた。
パンチを当てようにも間合い1.5メートルじゃ当てようも無く、近づけばローキックが…それにしてもローキックなんてされるのは初めての経験で痛かった(笑)。
俺が離れると相手も攻めてこないし握ったこぶしは汗ばんでくるし…、じれったくなった俺はそうだっ!あれしかない!勢いをつけてローキックを当てさせない為に無謀にも飛び蹴りを試みた(笑)。
が、大間違いだったのだ。相手も同じ事を考えていて二人は空中激突して地面にそのまま落ちてお互いぶつかった足をかかえこんでうずくまってしまった。さすがの俺もその時ばかりは病院に行った。引き分けだったのは良かったが、あまりにも痛かった(泣)。
おかげで、ぶつかった部分のスネ毛は何年間か生えてこなかった笑!