エピソード261(私語厳禁なのに・・・)
東京拘置所での風呂の時間の出来事。
東京拘置所に移鑑された時点で規則が警察署の留置場とは訳が違いメチャクチャ厳しくなる。
私語厳禁の場所など色々あるのだが、入浴時間もその内の一つで一切隣りの者としゃべったり「あぁいい湯ですねぇ」なんて事も言ってはいけないのだが・・・つい衝撃的なものを目撃し俺とS会系の若衆は叫んでしまったのだ。
「おおっ!でけえっ!」
そう、俺達2人は前にエピソードで書いた(隣りの変質者)の彼が使うところもないくせにチ○コだけは馬鹿デカイと言っていたので、どのくらいデカイのか一目見てやろうと興味津々で風呂に入ったのだった。背の低い痩せこけた変質者Y君にはアンバランスなくらいデカすぎるチ○コを目撃してしまった瞬間、俺とS会系の若衆は目を合わせて2人して私語厳禁なのを忘れて叫んでしまったのだった(笑)
見張りの刑務官が「おい!そこの刺青の野郎とそこのオマエ!風呂からすぐに出ろ!」
俺達2人は風呂の時間が終わるまで延々と素っ裸で立たされ刑務官にニヤニヤと俺達のチ○コを見比べられて「お前達じゃデカイと驚くのも無理も無いな」と言わんばかりな顔で「私語厳禁」とだけ言われて鼻で笑われてしまった。
当然、俺達2人は舎房に戻ってから変質者Y君に「オマエのチ○コがデカ過ぎたせいで俺達が怒られたじゃねぇかっ!」と八つ当たりしたのは言うまでも無い(笑)
エピソード262(出所後の生活)
刑務所を1万円札1枚だけを握りしめ出所したわけだが、きちんとした住居を確保するまでは友人宅やビジネスホテルやらを転々としつつ数日間で当分暮らせる現金を集めるのに必死だった。
一歩間違えればまた刑務所に逆戻りなわけだから慎重かつ大胆に短期間で現金を用意し住居を確保した。
数百万円からの現金を用意し、都心某所にオートロック式賃貸マンションを借りる事ができ、足に不自由が無いように中古のフェアレディZ3000ツインターボを購入し家電はドン○ホーテで買い揃え、まずは出所後1週間くらいで人並みに生活ができるようになった。
とはいえ頭の中はまだ塀の中にいるような感覚でタバコを吸う時だけが娑婆にいるんだという実感を味わえるような気がしていた。住居を確保するまでは必死だったので朝早くから夜遅くまで走り回っていたけど、いざ住居が確保された途端に急に用も無いのに外を出歩くのが億劫になってしまった俺は浜崎あ○み、倉木○、なんかのCDを買いプレステ2なんぞも買い、一日中音楽を大音量で聴いているかゲームをやっていた。
腹が減ると出前を頼み、夜遅くにコンビニに歩いて出かけて食糧やタバコを買い・・・そんな毎日を送っていたわけだが・・・。
ある日の事、このままじゃ生活資金も無くなるからシノギも考えなきゃなぁなんて思い立ち塀の中で考えていたシノギを実行しようと家電屋に行きパソコンやプリンターやスキャナーなど一式を買い揃えて今考えると訳のわかんない会社を設立しようと試みた(笑)。
パソコンに疎い俺は友人に寿司奢ってやるから手伝えや!などと頼み、会社のホームページを作ってもらったり(かなりお粗末なもの)、パンフレットや契約書の作成などに無駄な時間を費やして挙句の果てには宣伝しなきゃ金は入らないじゃね〜かなんて思い立ち、これまた思い立ったが吉日じゃないが広告代理店に行き若者が読みそうな雑誌5誌(隔週発行や月刊誌)くらいに広告依頼をして電話回線も無駄に3本も引いた。
そしてしばらくして幼馴染の女に電話をかけ「今さぁ、俺こんなシノギやろうと思って・・・。」と事細かく説明をすると・・・、彼女曰く「哀川君・・・今まで何処にいたの?(笑)そんなシノギじゃ一昔前ならともかく今は携帯電話やインターネットが普及してて悪いけどそのシノギは絶対儲からないよっ!」と言われてしまったのだ。
電話を切った俺は慌てて色々調べてみたら彼女の言う通り、俺は時代遅れの人になってしまっていたのだった(笑)。だが時すでに遅し無駄な会社設立に注ぎ込んだ金は返って来る筈も無く、数ヵ月後には会社をたたんだ。
まぁ、とは言っても実質的な会社代表者は俺ではなかったので代表者が全て弁済し俺は時間だけを損しただけだったので良かったのだが懲役ボケとは恐ろしい物である(笑)。
そして今現在もパソコン音痴で経営不向きの俺は、この「いきなり!不良伝説。」というサイトのTOPページにアフィリエイトという広告を貼り付けてはいるが実際は一ヶ月に千円程度の収入しか入らないのだ。とはいえ本格的にアフィリエイトで儲けようと思っているわけじゃないから良いのだが・・・(笑)
刑務所を出所したばかりの皆様!焦らず慌てずゆっくりと社会の動きに順応していきましょう(笑)
まぁ俺みたいなアホは俺しかいないと思いますけどね^^;
エピソード263(留置所パラダイス!?)
警察署の留置場は比較的拘置所や刑務所と違い規則も厳しくなく起床時間と就寝時間を守り、取り調べ室に刑事に呼ばれないかぎりタバコの本数(吸っても良い時間も制限される)を制限され、風呂が週二回程度なのを我慢すれば冷暖房完備で起きてから寝るまで何をしていようが横になってゴロゴロしてようが文句を言われる事はない。
そして留置場内の漫画本(本気・代紋・釣りバカ日誌etc)を一度に三冊程度だけオリの中に持ち込み読みあさり、場所によって規則の緩い所では担当の警察官に続きの漫画を持って来てくれと頼めばまた三冊程度交換してくれる。
冷暖房完備の部屋で漫画三昧(笑)、そして極道の場合は面倒見と言って大して取り調べが無くても担当の刑事に取り調べ室に呼んでもらえ自腹だがジュースを買って飲んだり、ここぞとばかりにタバコ吸い放題なのである。
まぁ不味いが一応三食付きでこの程度の待遇ならば実際ちょっとシャバの生活に疲れた人にとってはバカンス気分を味わえるかもしれませんよっ(笑)
エピソード264(小川英二)
たまにBBSに書き込みにくる俺の東京の兄弟分のHN(ハンドルネーム)が小川英二なのだが、まぁ知らない人の為にこのHNの由来を書いておこうと思う。
昔、テレビ番組で高視聴率だった「とんぼ」という極道・長淵剛さん扮する小川英二と哀川翔さん扮するツネの兄貴分と舎弟の生き様を描いた連続物のドラマがあった。
極道とは何たるかをあまり良く知らなかった16歳くらいだった俺は毎回食い入るように「とんぼ」を見ていた。
そして極道に憧れドラマの中の登場人物のようになりたいと思ってスーツを着てサングラスをして浅草の場外馬券場辺りを闊歩していた頃がある(笑)。
「とんぼ」の続編「オルゴール」も映画館に見に行ったくらい憧れて入った本当の極道の世界は・・・登場人物のような生き様をしていたら命がいくつあっても足りないし、実際は弱者から金を搾り取ったり麻薬で金を作ったりしなければ飯を食っていけない者が多かったのが現実だった。
まぁ、それでもドラマのような生き様を貫き通そうという強い意志があればできたのかもしれないが残念ながら俺にはできなかった。
暴力団と呼ばれる組織の中で上になればなるほど上納金作りに追われ、若衆がどんな汚い事をして作った金でも金は金と割り切って吸い上げる、そんな組織の歯車のトップに立ってもたかがしれている。そんな思いから一生チンピラのままが良いと思い、当時チンピラ役が多かった哀川翔さんの哀川を俺がHNに使い、東京の兄弟分は小川英二をHNにしているのだ。
あっ!でも俺は兄弟分の舎弟ではありません(笑) 最後に一言、俺は辞めたが極道は暴力団と呼ばれようとなんだろうと世間の人間に欲というものが無くならない限り(無理だが)、この世の中に必要不可欠な存在であると思っている。そしてその組織が大きくなりすぎて暴走しないように警察という組織も必要不可欠だとも思っている。
エピソード265(高級車)
よく極道が高級車に乗ってるけどそんなに金がどこから入ってくるんだ?高級車=金持ってると思う人も多いが、それは一概に決めつけるのはどうかと思う。
実際、俺はエピソードに書いてきたが数多くの高級外車を乗り回してはいたが全て他人名義の車であった。
事件物の車というのがあってバリバリローンで購入した高級車を支払いができなくなって金を作る為に手放した所有者が車屋だったりローン会社で普通では名義変更不能な車を現金一括払いなら市場価格より格安で手に入れられるルートがあるのだ。購入後に自動車税さえ車検場に持って行けば車検を通す事もできるのだ。難点はその車を手放す時に自分名義では無い為、一般の買取センターに下取り車として買い取ってもらえないことなのだ。
だから高級車とはいえ金を持ってるから乗っているとは限らないのである。
でもそんな高級車を維持できるんだから金あるじゃねえか!そんな声も聞こえてきそうだが、極道やってるからには見栄も張らなくちゃならない・・・そんな思いで購入する車だから次の車検がきても車検代が払えなくて山の中に不法投棄したりする事も多い(笑)