エピソード76(自動車販売)
もともと車大好き人間の俺は18歳で免許を取得し、懲役に行ったおかげで現在はゴールド免許である(笑)。
初めての愛車は昭和58年式フェアレディZ3000CCターボから始まり、ベンツ500SEC、560SEL、ポルシェ911SC、BMW633CSi、アウディ、
ゴルフ、アストロスタークラフト、クラウンマジェスタ、フェアレディZ3000ツインターボetc・・・その他数多くのポンコツ車に乗り換えてきた訳なのだが、同時に自動車販売もやっていた。要は車販売のブローカーといわれるやつなのだが・・・2束3文の外車を会員証のある人間にオークション会場で購入させ、ゴミのようなエアロパーツなんかをつけて新品同様ピカピカに仕上げて、例えば20万円で仕入れたベンツを120万円で売りさばくというような商売だった。
たまに、どうしようもない車にあたって難儀した事もあった。
90年式のフォルクスワーゲンゴルフなんかは日産の中古車販売店で下取りしたやつで、元からピカピカだったのにお客様に納車した当日にマフラーが街中で落ちてしまったと夜中に電話がきてレッカーで運んで修理して再納車した翌日にはミッションがパーになり、そんな車を仕入れてきた奴に弁償させたり・・・とにかく大変だった。
車の販売も結構難しいものであった。

エピソード77(裏ビデオ)
モザイク無しの完全無修正のアダルトビデオのマスターテープが大量に俺の家に保管されていた事がある。
武器庫としても使っていたので、無造作にチャカだの実弾だのと一緒に放り投げてあった。
(整理整頓してないだけだが(笑))
画質をチェックする為に一応全てのビデオを見るのだが、あの飯○愛のなんかもあったし、1度ドライブを御一緒させていただいた川○優子のなんかもありました。
一日に大量のテープのチェックをしなければならなかった為、頭の中は朦朧としてましたが(笑)
エピソード78(影武者)
前に、このエピソードシリーズ外で俺には影武者がいるという事を書いた憶えがあるのだが、冗談だろ?と思われた方もいらしたのではないかと思います。影武者というのはあくまでも姿形がそっくりで俺本人の身代わりをする事だけが、任務であり本来は勝手にプライベートで派手な事をしたりしないものなのですが、今は平成の世の中であって戦国時代ではないためプライベートを束縛する訳にはいきません。
なので、ときたま困る事もしばしばありました。商店街を歩いていると顔見知りのオヤジに「よう!哀川さん、こないだはえらいべっぴんさんと歩いてたろう?」とニヤニヤしながら言われたり、友人にも「昨日、○○駅のとこで一緒にいた娘、彼女?」とか言われたり、挙句の果てには「昨日声かけたのに無視して行っただろう」なんて事まで言われた。そんな時の返答にすごく困り…大体からあまり女を連れて街中を出歩いたりしないし、かといって双子の兄弟などいないのはみんな知ってるし…まさか一般の人に「あぁ、あなたが見たのは俺じゃなくて俺の影武者です」な〜んて言った日にはコイツ頭イカレてんのか?と思われてしまうでしょう(笑)
だから、そんな時話を合わせるのが大変でした。最近は俺本人は東海エリアで影武者は東京にいる事のほうが多いので面倒くさい事にはなりませんがね。
さすがに、影武者に代わりに懲役を務めてもらった事はありませんよ(笑)
エピソード79(謎のメニュー)
懲役囚の楽しみの一つは、やはり今日のメシは何だろう?なのですが、一応一ヶ月の朝昼夕3食のメニューが食堂に貼りだされているので見ればわかるようになっている。
親分クラスの人なんかが下っ端に「オイ!今日のエサはなんだい?」と聞くと、下っ端がメニューを見に行って報告したりするのだが、ある日の事いつものようにメニューを見に行った下っ端が首をかしげて戻ってきた。
下っ端は、「今日のエサ、まわるナベの肉らしいんだけどカイナベ肉って何だろう?」とつぶやいた。学のあまり無い俺たちは一体どんな怪しいエサが出てくるんだろう?と分からなかったのだが、その日の夕飯に出てきたのはホイコーローだった(笑)。
回鍋肉=ホイコーロー(笑)味は、まわるナベの肉って感じの不思議な不味さでした(笑)
エピソード80(親)
夕飯を兄貴分と姐さんの自宅で毎日食べてから当時一人暮らしをしていた自分の家に帰っていた時期があった。
ある日、夕飯前の酒を飲んでいると兄貴分が俺に、「お前、たまには両親に会ってるのか?」とおっしゃられた。
俺は自分の生い立ちを話し、「…という訳で両親は離婚してるし両方とも俺とは縁を切りました。あんなのは親じゃありません。」と答えた。
すると、兄貴分に「バカ野郎!どんな親でも親は親だっ!その親を悪く言うもんじゃねえっ!」と怒鳴られた。
すかさず、姐さんが「アンタそんな事言ったって事実なんだから怒鳴ったって仕方が無いじゃない!そうやって両親に捨てられたからこそアンタみたいのに哀川君だって本当の親と接するみたいに慕ってくれてるんじゃない!」とフォローしていただいたお陰でそれ以上の事は兄貴分に言われず、いつも通り楽しく酒を飲み夕飯を食べて帰った。
どんな親でも親は親…。