○魔道○

会場から少し離れた、少し静かで落ち着いた場所。長いローブを纏った人影がいくつか。
サラディン(ゴエティック)
「やはりいらっしゃいましたか」
謎の爺(師匠)
「うむ・・・折角なんでな」
サラディン
「これでゼテギネアにも平和が訪れましょうか」
謎の爺
「人間の本質はさほど変わってはおらんよ。おぬしの言う大自然の法理に、恒久的平和は反しておる。いつか崩れる時が来よう」
サラディン
「いかにも。人間が人間である限り、戦乱は絶えることはない・・・」
ウォーレン(ネクロマンサー)
「ただ、今暫くの平和は掴めるでしょう。星の運行と比ぶれば、ほんのささいな瞬間の」
謎の爺
「そうじゃ。人の営みとは大局で眺めればほんの小さな事に過ぎん。人の生死も原因がどうあれ、他の生きとし生けるものとなんら変わることはない。生命は全てにおいて平等、ということじゃな」
フェンリル(ドラグーン)
「大したもの言いだな」
謎の爺
「おやおや、随分おめかししておるな、わしも初めて見たわい」
フェンリル
「大きなお世話だ。しかし、お前達はなにかにつけて一緒にいるな」
ウォーレン
「お?なるほど言われてみれば」
サラディン
「気がつきませんでしたな」
謎の爺
「全くの」
三ジジイ
ファーッホホホ!
フェンリル
「・・・素面で言ってるのか?全くわけのわからん連中だ」
謎の爺
「ホッホッホ。そう怒るな。・・・さて、わしもそろそろ戻るとするか」
フェンリル
「今、どこに居るのだ?」
謎の爺
「ホッホッホ。先にオルガナで待っておるぞ。フォフォフォフォフォ・・・」
(謎の爺、テレポート)
フェンリル
「フッ・・・退屈はしなくなるな、少なくとも」
ウォーレン
「ホッホ。フェンリル殿もみなと飲みませんかな?」
サラディン
「それはようございますな。そのお姿、この年寄りの目を楽しませるだけでは勿体無いというもの・・・」
フェンリル
「嬉しいような複雑な誉め言葉な気がするな」
ウォーレン
「では。風雲の(うんぬん)・・・テレポート!」
(びよよよよん←フェードイン)
フェンリル
うわーっ!?なんだ!?
(びよよよよん←フェードアウト、フェンリルの姿も消える)
サラディン
「ふむ、来るべき時の練習も兼ねておりますな?」
ウォーレン
「さすがはサラディン殿・・・」
二ジジイ
ぶわーほほほ!
未知の力によりいずこかへと転送されてしまったフェンリル。いったいどこへ?


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