仮面ライダーSPIRITS 仮面ライダーSPIRITS 愛してナイト 愛してナイト
NERVOUS BREAKDOWN NERVOUS BREAKDOWN エースをねらえ! エースをねらえ!
ZERO ZERO(ゼロ) 左のオクロック!! 左のオクロック!!
とってもひじかた君 とってもひじかた君 県立地球防衛軍 県立地球防衛軍
名探偵Mr.カタギリ 名探偵Mr.カタギリ 10 私立探偵レイモンド 私立探偵レイモンド
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仮面ライダーSPIRITS 仮面ライダーSPIRITS
著  者 原作/石ノ森 章太郎 〈略 歴〉
漫画/村枝 賢一 〈略 歴〉
種  類 S F
初  出 2001年1月号〜連載中
巻  数
1〜12 2007年4月 現在
出  版 講談社
マガジンZ コミックス
── Story ──
日本からFBIに戻り閑職に追われていた滝和也は、ニューヨークで再び怪人と遭遇する。ハーレムの子供たちを守るため怪人と戦う滝だったが、あまりにも力の彼我がありすぎ苦境に陥る。絶体絶命のその時、現れたのが仮面ライダー1号・本郷猛だった。
 滝と本郷は怪人を撃退するが、悪の組織との戦いが終わって束の間の平和が訪れた世界の裏で、新たなる組織が胎動し始めたのを感じていた。
 時を同じくして世界各地に散らばるライダー達 ─── 2号、V3、ライダーマン、X、アマゾン、ストロンガー、スカイライダー、スーパー1達も組織と接触する。
 果たして、新たなる組織の正体は?世界の平和は守られるのか!
 ── 仮面ライダーSPIRITS第一部 ──

―─ 時代が望む時、仮面ライダーは必ず甦る ―─


 漫画のトップバッターは、最近久しぶりに「熱く」なっているこの作品から。なお、表しに記されている正式なタイトルは『仮面ライダーSPIRITS The Legend of Masked Riders』。

 僕達の年代は厳密に言うと「ウルトラマン」世代ではなく「帰ってきたウルトラマン」世代、そして仮面ライダー世代でしょう。
 特に仮面ライダーは、等身大ヒーローのその後のスタイルを決定づけた「変身」によって、めでたく(笑)生涯忘れられないトラウマ?となりました。しかし、現在放送されている仮面ライダーは確かに人気もあり面白いようですが、僕にしてみれば「なんか違うなあ」という感じなんです。
 そこでこの漫画です。ストーリーは、第一部では仮面ライダー1号からスーパー1までの後日談を描いて現在のライダーの状況を説明しながらその背後に現れた新たな組織の話を絡めています。また、その話がマニアゴコロを擽るというか、ツボを心得てるというか読んでいて熱くなる話ばかりなんですわ(第1話で本郷猛が「変身!」した時には目がウルウルしました)。漫画の村枝賢一氏自身もかなりのコダワリがあるらしく、スーツの特徴や本編ではあやふやだった設定の解釈も「なるほど」と思うほどリアルに描いています。
 いよいよ第一部が終わり第二部が始まりましたが、ここからはTVでは殆ど語られなかった10人目のライダーZX(ゼクロス)を中心に話が展開して行くので当然、期待しています。
 仮面ライダー世代の皆さん是非読んでみてください。熱くなること請け合いです。

 作画の村枝賢一氏が『仮面ライダーSPIRITS』をやることになった経緯は、偶然、仕事の合間に描いていたライダーの落書きが、現マガジンZの担当の目に止まり、そのままコピーが石森プロの方へ回っていったのが始まりだったそうで、自身の中ではこの段階で、『ZXをやりたい!』と決まっていたらしい。また、スーパーバイザー早瀬マサト氏は、打ち合わせの間当然厳しく、それでいて同世代ならではの共鳴もあり、早瀬さんは本気で「石森ヒーロー」を守ろうとしている。そして「石森ヒーローのファン達」を守ろうとしていると感じ、「俺も、何とかそんな信念に応えたい。ファン代表である自分の気持ちを貫きたい!」・・・そんな思いで「仮面ライダーSPIRITS」を描いているそうです。
 ちなみに、今はライダーを描いていますが、連載前に描いた落書きの中にライダー以外の石森ヒーローが結構あったらしいので、出来れば他の石森ヒーローの漫画も見てみたいものです。
2005.3.15 Tue 改










 
NERVOUS BREAKDOWN NERVOUS BREAKDOWN
なあばすぶれいくだうん
著  者 たがみ よしひさ
〈略 歴〉
種  類 推理/コメディ
初  出 1998年9月号〜1997年4月号
巻  数 13
出  版 学  研
ノーラ コミックス
── Story ──
『田沼平九郎探偵事務所』に勤める、頭は切れるが虚弱体質な「安堂一意(あんどういちい)」と脳ミソまで筋肉の「三輪青午(みわしょうご)」の二人が、所長の田沼平九郎、その娘で事務の田沼京子、押しかけ探偵の稲葉美也等の仲間達と繰り広げる、たがみ氏お得意のギャグとシリアスが絶妙に入り混じった探偵譚。
 数々ある探偵物の漫画の中、現在の所一番好きなもので、作者は『軽井沢シンドローム』『我が名は狼』などで有名なたがみよしひさ氏。この作品は現在の所、何故かあまり長続きする事のない(笑)彼の作品の中で最多巻数となっています。
 タイトルのNERVOUS BREAKDOWNはノイローゼの発作、神経衰弱で倒れること(医学用語…かな?)

 たがみ氏の作品を読んだことがある人は御存知でしょうが、同じ登場人物でも場面によって二頭身と八頭身のキャラを使い分ける独特な画風とマニアックなネタ(当時のアニメや特撮)やコマ外に書かれた楽屋落ちが面白さの秘密。この特徴的な作風でコアなファンが多いようです。
 もちろん話も良く出来ていますし何といっても最大の楽屋落ちは以前の作品のキャラクターを登場させる所でしょう。たがみ作品を読んだことがある人は思わず「ニヤッ」としてしまいます(ちなみに登場するのは上記のニ作品と『依頼人から一言』のキャラ)
 現在、『名探偵コナン』が大人も楽しめる探偵モノとして人気がありますが、この作品はもっと大人が楽しめるものでしょう(っていうか小学生に見せられんシーンもあるけど・・・)

 また、これも有名な話ですが、たがみ氏の実兄は同じ漫画家の小山田いく氏。
2004.12.12 sun 改










 
ZゼERロO ZERO(ゼロ) THE MAN OF THE CREATION
著  者 原作/愛 英史 〈略 歴〉
漫画/里見 桂 〈略 歴〉
種  類 芸術ロマン
初  出 1990年11月号〜連載中
巻  数
1〜59 2007年3月 現在
出  版 集英社
スーパージャンプコミックス
── Story ──
──神の手を持つ究極至高の贋作者・ゼロ。陶器・絵画・彫刻は言うに及ばす、この地球に存在する全ての物を「本物」に複製する創造主(THE MAN OF THE CREATION)この世にただ一つしかない かけがえなき物の復元を願う人々の心を癒し、諫め、時に裁く・・・!── (巻末解説より)

 ゼロは贋作者と呼ばれてはいるが、一度見たものは二度と忘れないと言う完璧な記憶力を元に作品の作者になりきり、当時の材料を使用し、その魂に触れつつ贋作を製作する所から「創った人間が違うだけの本物=vと言われる。
 どんな鑑定も贋作と見破れないその存在は、「彼のお陰でこの世にたった一つ≠ニいう言葉が無くなってしまう」と各方面(特に美術関係者)から恐れ、嫌われている。
 珍しい贋作≠テーマにした漫画。

 話は、上のような(それを言うと殆どの漫画が成立しないケド)現実には「有り得ない」とツッコミを入れたくなるような(笑)贋作者ゼロと、贋作物をめぐる様々な人間模様を描く人間ドラマ。
 もともと、漫画を描いている里見桂さんは好きな漫画家で、昔から良く読んでいました(そう言えば久しぶりに『なんか妖かい!?』読みたいなあ)

 最初に書いているように、漫画として扱うには中々大変なジャンルだと思いますよ。
 実際、読んでみると原作・漫画とも、美術・考古学・古文書他、広範囲な知識・情報が無くては描けないですし、それを月二回、十年以上続けているんですから労力たるや恐るべし!です。逆に言えば、二人で分担しないと、とても連載など出来ないでしょう(編集担当者とアシスタントは、資料集めなんかで大変でしょうねえ(笑))
 この作品を読んで美術関係の知識がついたなあと思ったのは、レンタルビデオ屋で『裸のマハ』という作品を見て「ああ、ゴヤの絵のことか」と自然に出てきたので、そう言う意味では手軽な美術史入門的な所もあると思いますよ。
2004.12.12 sun 改










 
とってもひじかた君 とってもひじかた君
著  者 鈴宮 和由
〈略 歴〉
種  類 学園コメディ
初  出
1〜3巻 1983年4月号〜199412月号
4〜6巻 1986年12月号〜1987年11号
巻  数
出  版 小学館
少年サンデー コミックス
── Story ──
ある日、「府立壬生高校」に転校して来た「土方歳三」が、クラスメイトの「沖田総司」「斎藤一」や、後輩の「永倉新八」「原田左之助」「藤堂平助」たちと起こすドタバタを描いた学園コメディ。
 この作品を気に入った理由はその設定にあります。
 名前を見ても判る様に、主要人物の名前は新撰組を中心とした幕末の人物の名前を使っていて、その他を挙げていくと担任が「近藤勇」、途中からクラスに加わる「山崎烝」、生物教師「芹沢鴨」、生徒会長「新見錦」、風紀委員「平山五郎」、後輩三人の担任「山南敬助」、ライバルの「勤皇学園」には「坂本龍馬」「武市半平太」「岡田以蔵」など、他にもかなりの人物名が出てきて、歴史好き・幕末好きは思わずニヤリと笑ってしまいます。
 極めつけはひじかた君の家が薬局というのと、彼女の名前が「兼定雪緒」になってるところ。この家業と名前の由来にすぐピンッ!≠ニ来たアナタ。アナタは少なくとも司馬遼太郎さんの『燃えよ剣』を読んでますね(笑)
 それともう一つ好きなところは、所々に出てくる特撮やアニメのキャラやギャグ。例えばテンガロンハットを被ったひじかたと原田のやり取りで、

土方 「ご機嫌ななめだね左之助君!」
原田 「あんたにゃ関係ねーだろ!!」
(チッチッチッ)
土方 「おー!!気の強いこって!!だーがその気の強さも・・・こぉこの学校じゃ・・・二番目だ!」
原田 「なんだすりゃ・・・?」
土方 「見ても解からんもんは聞いても解からん!」

 と言うのがありましたが、そりゃー見て解からんかったら聞いても解かりませんわなあ。これで笑えた人は30代半ばの特撮マニアでしょう(笑)
 どうやら同好の志が多かったようで、単行本3巻で一度完結したんですが復活の声が高まり、暫くして連載を再開して更に3巻続いて全6巻になったと言う珍しい作品です。
2004.12.12 sun 改










 
名探偵Mr.カタギリ 名探偵Mr.カタギリ
著  者 宇野 比呂士 〈略 歴〉
2〜5巻
ORIGINALSTORY
鐘田頌太朗 〈略 歴〉
種  類 探 偵
初  出 1986年第44号〜1988年第17号
巻  数
出  版 講談社
少年マガジン コミックス
── Story ──
喫茶「綺麗」にたむろする自称・名探偵Mr.カタギリこと片桐正人。綺麗のマスターはツケをため続けるカタギリを迷惑がりながらも、共に次々と事件を解決していく。カタギリの武器はピストルや格闘技ではなく推理力と口の上手さ。話の結末である事件解決は、犯人を指摘するのではなく詐欺師的なテクニックを駆使して犯人を騙し、依頼人の利益を確保すると言うパターン。そのため周りからは探偵ではなく天才詐欺師≠セと言われているが、本人もこの呼ばれ方が気に入っている。
 もともと単発の読み切りでスタートしたこの作品は、連載当初から結構人気が高く、そのため月イチ、続いて隔週掲載となり、ついには週間連載となった作品です。もっとも週間になってからすぐに終了してしまいましたが・・・

 話自体は突飛なものは少なく、トリックもオーソドックスなものが多いですがその分、ギャグやアクションシーンを絡めてテンポの良い流れで非常に上手く見せていると思います。これはやはり作画の賜物でしょうねえ。後の作品『キャプテンキッド』では更にアクションシーンが素晴らしく、遺憾なくその画力を発揮しています。また、宇野氏の描く女性が可愛く、綺麗なので好きなんですが、この作品は80年代中盤〜後半の連載だけあって、登場する女性の眉毛が太いこと(笑) この頃はこれが流行ったんですよね〜、なんせ時代はバブル真っ盛り!
思い出してニヤリとしたそこのアナタ、30歳以上でしょう(爆) 
2005.3.15 Tue 改










 
愛してナイト 愛してナイト
著  者 多田 かおる
〈略 歴〉
種  類 ラブコメ
初  出 1981年8月号〜1984年1月号
巻  数
出  版 集英社
マーガレット コミックス
── Story ──
大阪の下町のお好み焼き屋の娘、やっこちゃんこと三田村八重子は、大学の夜間部に通いながら店を手伝っていた。そこに毎日通ってくるのが女性のような姿をした大川里美。実は人気ロックバンドビーハイヴ≠フキーボード。
 一方、やっこの大学の昼間部に在籍するビーハイヴのヴォーカリスト加藤剛は、偶然にも学校でやっこと知り合う。剛と里美はやっこを好きになるが、やっこは次第に剛に惹かれていく。そんな時、二人との関係がロック嫌いのおとうちゃんに知られ、付き合う事を大反対される。果たして、やっこは剛と幸せになれるのだろうか。
 このコラムで初めての少女漫画です。
 最初この漫画を知ったのはアニメからでした。毎週と言うわけでは無いんですが見てたんです。
 大きな声では言えませんが、実は管理人はこの手のラブコメ・ラブストーリーが嫌いじゃない(好きとも言う)もんで(爆)、せっかくやから原作を読んでみようと思った訳です。
 で、読んで見ると・・・いや〜、これがハマりましたね(笑)結構、面白いんですわ。

 ところで、原作では大阪が舞台なんですが、アニメでは東京に変わっています。勿論、これは大阪では視聴者に馴染みが無いと考えた放送局側が変えたわけですが、この事が原作とアニメをまるで別物にしてるんですね。この漫画の面白さは、何と言っても舞台が大阪であるという事だと思うんです。
 ストーリーはラブコメの王道≠ナすが、登場人物は正しく大阪人(セリフはベタベタの関西弁)ですし、大阪のノリとギャグがそこかしこに出ていてストーリーに関係なく笑えたりします。
 もちろん、これは大阪出身の多田さんだからこその技でしょう。
 その他、多田さんの作品で共通しているロックへの情熱は、この作品ではストーリーのキィとして効果的に使われています。そのロックへのコダワリは凄いです。何しろ旦那が元ロックバンドのヴォーカルというくらいですから・・・

 この作品は、俗に言う少女漫画、少女漫画≠オてなくて、男でも読みやすいと思います。特に関西人は地理的なものを含めて読みやすいでしょう(笑)
2004.12.12 sun 改










 
エースをねらえ! エースをねらえ!
著  者 山本 鈴美香
〈略 歴〉
種  類 スポーツ/ラブストーリー
初  出 1973年2・3月号年〜1980年8月号
巻  数 18
出  版 集英社
マーガレットコミックス
── Story ──
テニス王国と呼ばれていたテニスの名門、西高の1年生の岡ひろみはその華麗なプレーから「お蝶夫人」と呼ばれる竜崎麗香に憧れてテニス部に入部した。
 楽しくラケットを握ることができれば・・・程度の軽い気持ちで入部したひろみだったが、新任のコーチ宗方仁に1年生ながら大抜擢のレギュラーメンバーに選ばれた事から他の部員との関係がギクシャクする。1度はテニスを辞める決意をするひろみだったが男子部の先輩、藤堂貴之に励まされて再びラケットを握り、宗方と藤堂に支えられコーチの厳しい指導に応えるようになる。
 やがて、全日本ジュニア強化選手に選抜されたひろみは、藤堂への愛に苦しみながら数々の試練を乗り越えてその才能を開花させてゆく。
 そして、全日本の選手としてアメリカに旅立つ事になったひろみだったが、その時、最も信頼するコーチ宗方仁の命は燃え尽きようとしていた・・・
 え〜上に続きまして少女漫画ですが、何故この作品を取り上げたかと言いますと、勿論作品が好きなのは当然なんですが明日1月15日(木)の夜9時からテレビ朝日系でドラマが始まるのが大きな理由です。主演は上戸彩。ファンとしては見なけりゃいかんでしょう(笑)

 連載は1973年〜1975年で、その時は上に書いてる宗方仁の死(第10巻)で一端連載が終了しましたが終了後も人気が高く、読者からの要望により宗方仁の死後を描いた続編(11〜18巻)が1978年〜1980年に第2部として連載されました。
 また、この人気により1973年にはアニメ化されましたが、残念ながら思ったように視聴率が伸びず打ちきり(全26話)となったのは当時の人気からしてビックリしますが、この時はアニメが原作に追いついてしまい、中盤からはオリジナルストーリーとなったためでしょう。その後、再放送をキッカケに再び人気が上昇、1978年に『新・エースをねらえ!』としてリメイクされました。この時はほぼ原作に忠実にアニメ化され第1部のラスト、宗方仁の死で終了しています(全25話)。
 それから10年経った1988年、第2部の前半部分がアニメ化されOVA『エースをねらえ!2』として発表されました。また、このビデをが高く評価され翌1989年〜1990年に掛けて再びOVAで、後半部分が『エースをねらえ!ファイナルステージ』として映像化されました。結局、足掛け18年掛かって原作を全部映像化したわけですね(笑)

 この連載当時、少年漫画でスポ根(スポーツ根性)モノが流行っていましたが、少女漫画でのスポ根モノとしては、時期は違いますがこのエースをねらえ!と『アタック1』(原作・浦野千賀子)が双璧でしょう。また、どちらも連載が始まって以降、クラブへの入部希望者が急増したと言うのも似ていますしね。

 今回、ドラマ化で岡ひろみ役を上と彩が演じると聞いた瞬間、まさに適役!と思いましたね。他のキャストは漫画でも有り中々ピッタリというのは難しいですが、主役がイメージ通りなのが良いです(ファンの欲目か?)。実際、原作者も上戸彩=岡ひろみはピッタリだと言ってるそうですし。
 全9回ですからどの程度まで映像化するのか判りませんが(まさか全部やるんやないやろなぁ。そうなったらかなり端折る事になるぞ!)上手くやって欲しいもんです。

 ところで、原作者の山本鈴美香って今は新興宗教の教祖様になってるという噂を訊いたのだが、実際の所はどうなんでしょう?
2004.12.12 sun 改










 
左のオクロック!! 左のオクロック!!
著  者 新谷 かおる
〈略 歴〉
種  類 バイク/ツーリング
初  出 1987年11月号〜1988年10月号
巻  数
出  版 徳間書店
少年キャプテンコミックス
── Story ──
篠崎由宇(ゆう)は高校二年生。恵まれた環境の中、平凡で単調な毎日を送っていたが、心の何処かでそんな生活に割り切れないものを感じていた。学校の規則や周囲に反発するが、それでも心は満たされない。そんなある夜、ついに由宇は買って以来ガレージに眠っていたYAMAHAセローに乗り日本一周の旅に出る。
 ところが、ツーリングはおろか街乗りの経験もほとんど無い由宇にとって、一人旅はトラブルの連続だった。そんな中、行く先々で出会うバイク乗りや地元の人々の助けとふれあいを通じて、ライダーとして、人間として少しずつ成長していく由宇。途中で道連れとなったSUZUKI250Γを駆る尾形吾一と共に旅を続ける由宇は日本一周を終えた時、果たしてどんな男になっているのか。
 バイクが好きだと言っておきながら、まだバイク漫画を紹介していなかったので、ここらで一つ紹介しようと思って選んだのがこの作品。結構マイナーな漫画なので、知っている人が少ないんじゃないかと思って選びました(笑)

 バイク関連の漫画というとレース物が多いので、この作品のようにツーリングを題材にしたものは珍しいでしょう。別にレース物が嫌いな訳では無いんですが、強い相手と主人公を戦わせようとすると、次から次へと速い奴が出てこないと話が盛り上がらないので、レースなら最終的には世界を相手に戦いタイトルを獲るまでが最大限でしょうし、ストリートレースでは訳の判らんテクニックとかを持った敵役とかが出てくるなんて事になり(これは格闘技漫画も同様なんですが)、そうなると最初に戦った相手がかなりショボく見えてしまい、俗に言う「ライバルのインフレ」が起こる訳です。
 まあ、主人公の成長と言ってしまえばそれまでですが、そういった物とは別の、旅での人とのふれあいで成長する主人公を描く方法として「ツーリング」を題材にするのは面白い思うんです。丁度映画で言うところの「ロードムービー」ですね。

 ところが、実際にこれを漫画でやろうとすると難しいんですよ。それは何故か?一番大きな理由は『人気が出ない』事でしょう。
 元々バイク自体が世間から認知されていない(車を題材にした漫画と比べれば一目瞭然)ところに、ツーリングなどという乗った者か、興味のある者しか解からない世界を描くのは、レース漫画や「○(マル)走」物みたいにインパクトが無い分地味ですからね。その割にはスジ≠ニいうか話がシッカリしていないとバイクと人の魅力が見えない、唯のふぬけた旅漫画になってしまいますし。
 そう言った意味からすれば、新谷かおる氏の素晴らしいバイクの絵と面白い話で、ファンである事を差し引いても(笑) ツーリング物として良く描かれている作品だと思います。しかし、よく2巻も続いたもんだと思います。ファンとしてはもっと続けて欲しかったですけど(^^)

 これを読むと、きっとあなたもツーリングに行きたくなる事でしょう。
2004.12.12 sun 改










 
県立地球防衛軍 県立地球防衛軍
著  者 安永 航一郎
〈略 歴〉
種  類 ギャグ/パロディ
初  出 1983年5月号〜1985年9月号
巻  数
出  版 小学館
少年サンデー コミックス
── Story ──
悪の秘密結社・電柱組が東京を攻めた悪者がろくな目にあっていない過去のパターンを避け、世界征服の手始めとして地方を征服する事にし、九州の某県から魔の手を伸ばし始めた。電柱組みを迎え撃つのは、県立今津留高校に強引に設立された『県立地球防衛軍』。構成メンバーは、野球部部員の盛田弘章と武井助久保、マネージャー伊福部あき子、監督の炉縁俊幸、そしてインドからの留学生でサイボーグに改造されたカーミ・サンチン。
 一方、電柱組を率いるチルソニアン(木曽屋=チルソニアン=文左衛門=Jr.)と幹部のバラダギ大佐だが、彼女は普段は女子高生『原滝龍子』として防衛軍と同じ今津留高校に通っている。
 防衛軍は、電柱組が繰り出す改良人間の奇妙な作戦と戦いながら、地方の平和を守るのだ!
 安永航一郎氏初の連載作品。安永氏お得意のギャグ漫画ですが、今の作品と比べると破天荒なキャラやストーリーは控えめな感じがします。

 話は勿論、全てギャグなんですが、ストーリーだけではなく、場面の端々に特撮や当時の流行りモノ等のパロディが散りばめられているので、特撮好きや当時を知っている人は余計に面白いでしょう。
 正義の味方の筋肉男マッスル日本=A正月をこよなく愛する正月仮面=A桜前線と共にやってくるグリコーゲンX≠ネどの強烈なキャラクターや、「ぽん酢(ぽんす。ぽんずではない)」に代表される台詞回しの面白さは、やはり「安永漫画だなぁ」と思わせます。
 また、防衛軍のキャラクター達が通っている県立今津留高校は、モデルになった県立高校が今津留にあるそうです。

 この漫画は特撮のパロディが特徴ですが、その最たるものはタイトルでしょう。知っている人も多いと思いますが、防衛軍のタイトルは全て『ウルトラセブン』のパロディになっています。下に全話のタイトルの表を付けましたので、どういう風に変わっているか見て楽しんで下さい。

 尚、『県立地球防衛郡』はコミックスでは四巻で終わっていますが、連載終了後も同人誌で続編が描かれたそうです。残念ながらそちらは未読なので是非読んでみたいですねぇ・・・
2004.12.12 sun 記

なさけなき挑戦者 姿なき挑戦者(第1話) 摂氏34度の退屈 零下140度の対決(第25話)
カレーの国からきた男 V3からきた男(第13話) アンドロイド0大作戦 アンドロイド0指令(第9話)
楽しい隣人 怪しい隣人(第10話) 盛田対メカ盛田の決闘 ダン対セブンの決闘(第46話)
県立地球防衛軍、海へ ウルトラ警備隊、西へ(第14・15話) 消された記憶 消された時間(第5話)
ひとりぼっちのインド人 ひとりぼっちの地球人(第29話) みどろの恐怖 緑の恐怖(第2話)
プロジェクト・ピンク プロジェクト・ブルー(第19話) 貧民牧場 人間牧場(第22話)
サイボーグの脚線 サイボーグ作戦(第27話) 勇気あるお誘い 勇気ある戦い(第38話)
魔の店へ飛べ 魔の山へ飛べ(第11話) あんたはだまれ あなたはだぁれ?(第47話)
驚異の超変人 恐怖の超猿人(第44話) 地方最大の侵略 史上最大の侵略(第48・49話)
栄養は誰のために 栄光は誰のために(第30話) グリコーゲンXを倒せ 地震源Xを倒せ(第20話)
家庭教師を追え 海底基地を追え(第21話) 親睦する縁者たち 侵略する死者たち(第33話)
散歩する迷惑 散歩する惑星(第32話) 豆腐を配れ 明日を捜せ(第23話)
元旦がきた 円盤が来た(第45話) まっする君、応答せよ マックス号応答せよ(第4話)
海中からの挑戦 水中からの挑戦(第41話) 別世界の県立 月世界の戦慄(第35話)
が防衛軍のタイトル が対応するウルトラセブンのタイトルと話数










 
私立探偵レイモンド 私立探偵レイモンド
著  者 東 篤志
〈略 歴〉
種  類 探偵/SF
初  出 1992年1月号〜1994年5月号
巻  数
出  版 小学館
少年サンデー コミックス
── Story ──
─── ますます日本は豊かになった。こないだ21世紀に入って、政治屋なんかは口をそろえていう。だが、そんなふうには思えない。どっちかといえば・・・世の中、どうかしちまってる。───

 近未来の日本。場末のオンボロビルに事務所を構える私立探偵・嶺 紋人(レイモンド)。『オレは自分以外信じない。自分が一番大事で、一番好きだ。オレを中心に地球をまわしてる。』と嘯く彼は自分の信念に従って事件を引き受ける。銃器の扱いに長け、ケンかにも滅法強い。得意技はその美形を生かした女性への変装。但し、ホモ、ゲイ、オカマ、男色家、本当の女呼ばわりされるのを嫌っている。
 そして最大の弱点は本名を呼ばれる事だ。レイモンドは職業名で本当の名前は『山田助兵衛(やまだすけべえ)』というのだが、この名前に相当のコンプレックスを持っている。本名をバラされたくない為に事件を引き受ける事もたびたび。因みに父の名前は度佐右衛門(どざえもん)、母の名前は華絵(はなえ)。
 数々の事件を解決していく中で、やがて巨大犯罪組織shuffles.(シャッフルズ)≠ニの戦いが始まる。レイモンドとシャッフルズの過去に何があったのか?果たして最後の決着の行方は?
 一時期、漫画の探偵モノに凝っていたときに入手したもの。あまりにもマイナーな作品なので知っている人が何人いるかな(笑)

 物語の最初の頃は、頼まれた事件を解決する一話完結で、中盤以降は悪の組織shuffles.(シャッフルズ)≠ェ絡んできます。それによってレイモンドの生い立ちや枢機卿(カーディナル)≠ニ呼ばれる男との因縁が明らかになってきて話が盛り上がる訳ですが、全体としては推理ではなくアクションがメインの探偵モノですね。
 軍事産業が造ったサイボーグや殺戮機械兵(キルダイン)、アンドロイドや超能力者等の設定、登場人物も良く出来ていて、ストーリー的にも作者が狙った『固ゆで卵』な雰囲気は出ています。ただ、惜しむらくは絵がそれ程上手くないので、設定を十分活かし切れていない思います。

 作者の東篤志氏がコミックスの一巻に「この作品が評価されなかったら、キッパリ漫画家を目指すのをやめようと思っていた」と書いていますが、この作品以降連載作品は無いようです。読み切り作品は描かれていたようですが、管理人は残念ながら他の作品は知りません。まだ頑張って漫画家を続けていらっしゃるのでしょうか。
2004.12.12 sun 記





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