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ZERO(ゼロ) THE MAN OF THE CREATION |
著 者 |
原作/愛 英史 〈略 歴〉 |
漫画/里見 桂 〈略 歴〉 |
種 類 |
芸術ロマン |
初 出 |
1990年11月号〜連載中 |
巻 数 |
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出 版 |
集英社 |
スーパージャンプコミックス |
── Story ── |
──神の手を持つ究極至高の贋作者・ゼロ。陶器・絵画・彫刻は言うに及ばす、この地球に存在する全ての物を「本物」に複製する創造主(THE MAN OF THE CREATION)この世にただ一つしかない かけがえなき物の復元を願う人々の心を癒し、諫め、時に裁く・・・!── (巻末解説より)
ゼロは贋作者と呼ばれてはいるが、一度見たものは二度と忘れないと言う完璧な記憶力を元に作品の作者になりきり、当時の材料を使用し、その魂に触れつつ贋作を製作する所から「創った人間が違うだけの本物=vと言われる。
どんな鑑定も贋作と見破れないその存在は、「彼のお陰でこの世にたった一つ≠ニいう言葉が無くなってしまう」と各方面(特に美術関係者)から恐れ、嫌われている。 |
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珍しい贋作≠テーマにした漫画。
話は、上のような(それを言うと殆どの漫画が成立しないケド)現実には「有り得ない」とツッコミを入れたくなるような(笑)贋作者ゼロと、贋作物をめぐる様々な人間模様を描く人間ドラマ。
もともと、漫画を描いている里見桂さんは好きな漫画家で、昔から良く読んでいました(そう言えば久しぶりに『なんか妖かい!?』読みたいなあ)
最初に書いているように、漫画として扱うには中々大変なジャンルだと思いますよ。
実際、読んでみると原作・漫画とも、美術・考古学・古文書他、広範囲な知識・情報が無くては描けないですし、それを月二回、十年以上続けているんですから労力たるや恐るべし!です。逆に言えば、二人で分担しないと、とても連載など出来ないでしょう(編集担当者とアシスタントは、資料集めなんかで大変でしょうねえ(笑))
この作品を読んで美術関係の知識がついたなあと思ったのは、レンタルビデオ屋で『裸のマハ』という作品を見て「ああ、ゴヤの絵のことか」と自然に出てきたので、そう言う意味では手軽な美術史入門的な所もあると思いますよ。 |
2004.12.12 sun 改 |
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