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すくらっぷ・ブック すくらっぷ・ブック
著  者 小山田 いく
〈略 歴〉
種  類 学園コメディ
初  出 1980年〜1982年
巻  数 11
出  版 秋田書店
少年チャンピオン コミックス
── Story ──
 長野県小諸市にある芦ノ原中に通う、柏木晴(晴ボン)、市野清文(イチノ)、坂口光明(クマ)、迎麻紀(マッキー)、青木理実(りみ)ら中学生達が、友情や恋愛、進路など、誰もが一度は経験する様々な問題に悩み、時には衝突しながら成長し、やがて新しい世界に向かって中学を卒業していくまでの思春期物語グリーンエイジ・ストーリー
 自己紹介にも書いていますが、好きな漫画家の一人小山田いく氏の傑作漫画。初めての連載であり、小山田作品の中で最も支持率が高いのがこの作品。また、小山田作品を読んだことが無い人でも、この作品は知っている人が多いのではないでしょうか。管理人は連載当時リアルタイムで読んでいて、主人公達の設定年齢が自分と同じだと言う事もあり、かなり思い入れのあります。

 物語はいつの時代にもある話(恋愛、進路etc・・・)で進んで行きますが、その中に小山田作品の特徴である民話や神話などを引用した独特の解釈や説明があり、また、それらをモチーフにしたエピソードがちりばめられています。そういう話の創り方は、この当時から現在まで変わっていません。
 しかし、この物語を現在の中学生が見たらどう思うんやろなあ・・・管理人が読んでいた頃でも『こんな中学生おらんやろ』とか『こんなトモダチ関係は現実には無いなあ』と思うことがありましたが、今ならなお更でしょう。もっとも、現在読んだ人の評価は判りませんので、あるいは今も昔も感じ方は変わらないかもしれませんね。作者としても自分の体験を踏まえて理想の中学生活を描いてたようです。

 キャラは俗に言う『小山田顔』の『丸顔、2〜4頭身』で描かれていて、現在の劇画調の絵柄とは少し違います。但し、時々7〜8頭身の劇画調のキャラが出てくるんですが、その絵はさすが兄弟!弟のたがみよしひさ氏とよく似ています。当のたがみ氏は、アシスタントで作品制作を手伝っていました。
 尚、物語に出てくる『芦ノ原中』は実際にある芦原中がモデルになっていて、学校は現在もあるそうですが、正門などを改修したため漫画の面影は無くなっているそうです。

 小山田氏の作品の中では、この『すくらっぷ・ブック』が最も長い作品となっています。それだけ人気が&評価が高いものだったのですが、初連載でこの作品だったため、その後中々これを上回る人気を得る作品は出てこないようです。どの作品も人間関係の機微が丹念に描かれていて好きなんですがねぇ・・・もっとも管理人の評価は『小山田ワ−ルド』のファンだから当てにはなりませんか(爆)
 丸っこい、ギャグor子供向けの様な絵のため、好き、嫌いがハッキリ別れるので読むのに抵抗があるかもしれませんが、そこは我慢して読んで見て下さい。懐かしい思春期の頃に戻れるかもしれませんよ(笑)
2005.4.14 Thu 記










 
Z ─ ツェット ─  ─ ツェット ─
著  者 青池 保子
〈略 歴〉
種  類 スパイアクション
初  出 1979年〜1984年(の不定期掲載)
巻  数
出  版 白泉社
花とゆめ コミックス
── Story ──
NATO情報部の新米情報部員「Z(ツェット)」。訓練所を出たばかりの彼は、ドジで不器用でお人よしという、およそスパイ稼業には致命的な欠陥の持ち主。スパイとしてハンサムで優し過ぎる「Z」は、任務によって関わり合った人々、特に女性との葛藤で傷つき、苦しみながらも、ひたむきな情熱で試練を乗り越え一人前のエージェントへと成長していく。直属の上司で敵味方両方から切れ者≠ニ怖れられている情報部将校、「鉄のクラウス」ことクラウス・ハインツ・フォン・デム・エーベルバッハ少佐の鉄は熱いうちに打て!≠フ方針のもと、今日も危険な任務が「Z」を陰謀渦巻く世界へと走らせる!
 今やすっかりエーベルバッハ少佐が主人公となってしまった、漫画『エロイカより愛をこめて』からのスピン・オフ作品。タイトルで判るように、『エロイカ〜』で少佐がこき使う部下(アー・Bベー・Cツェー・Dデー・・・)達の中で、一番下っ端の新米情報部員ペーペーエージェントであるZツェットの活躍を描いています。あらすじで彼の成長と書きましたが、実は2巻の最後になってもあんまり変わってなくて(笑)、相変わらず少佐に怒鳴られ、小言を言われながら日々の任務をこなしています。もちろん青池作品らしくストーリーはシッカリしていて、冷戦当時の東西スパイの複雑な関係がよく解りますし、きっとこんな攻防の情報戦が行われていたんだろうなあ、と思わせるエピソードを描いています。実際には、描かれているほど人死にはないと思いますが(笑) それにしても、今ではスパイモノって明確な敵≠設定し難いので、物語として描くのは大変でしょうねぇ。映画の007シリーズも敵を作るのに四苦八苦していますし。
 そう言えば、ニュースなどで見聞する(した)KGBカーゲーベー(ソ連国家保安委員会)やMFSエムエフエス(東独国家保安省)、BNDベーエヌデー(連邦情報局)やDISディーアイエス(英国軍事情報部)、SISエスアイエス(英国秘密諜報部)などの情報機関の名前を知ったのも青池作品でした(^_^)

 実は、この漫画を買った理由がサッパリ思い出せないんです。学生時代に友達から「青池保子の『エロイカより愛をこめて』面白いよ」と言われて1巻を買って読んでみたんですが、あまり趣味が合わなかったので(面白くなかった訳ではない)それっきり読まなくなりました。それから何年後かに少女漫画系の作品に凝っていた時期があったので、その時に買ったんではないかと思うんですが、どうもハッキリしません。何処かで内容を読んでから買ったのかなぁ・・・まあ、面白いので買ったのは失敗ではないんですが(^^)
 最近『エロイカ〜』の30何巻かに『Z』の新しい作品が載っていると聞いたので、Z君がどうなっているのか読んでみたいですね。それと共に、改めて『エロイカより愛をこめて』を読んでみたいなあ(笑)
2005.11.1 Tue 記










 
生徒諸君!
著  者 庄司 陽子
〈略 歴〉
種  類 青春/ラブストーリー
初  出 1977年〜1984年
巻  数 24 巻+全
出  版 講談社
コミックス フレンド
── Story ──
聖美第四中学校2年A組にやってきた転校生・北城尚子。ナッキーの愛称を持つ彼女は、自分に素直な感性と快活さで学園生活に新たな風を巻き起こす。そんな彼女に最初は戸惑いながらも、次第にナッキーのペースに巻き込まれていくクラスメイトたち。やがて岩崎祝、五月野舞子、小西初音、田村僚一らと「悪たれ団」を結成。「よく遊び、良く学べ」をモットーとする悪たれ団は、恋に、勉強に、スポーツに全力投球で立ち向かう。そんな中、大阪から転校してきた沖田成利が仲間に加わり、更にパワーアップする悪たれ団。その中心でいつも明るく活発に行動するナッキーだったが、彼女は決して人に見せない悲しみと寂しさを抱えていた。それを見抜いた3年で美術部部長の飛島峻だったが、ナッキーの願いによりその事を他人に漏らす事はしないと約束する。中学、高校、そして大学と、社会に出るまで間、進学、恋愛、家庭事情、そして人の「死」など、さまざまな出来事を経験しながら、ナッキーと彼らは強い友情を育みつつ大人へと成長していく。
 庄司陽子さんの代表作にして最もヒットした作品。管理人が初めて読んだ庄司作品で、この後、しばらく庄司作品に凝って他の作品も色々読みました。
 これまでに5回も映像化されているのは、人気があった事もそうですが、『友情』『恋』『進路』など学園モノとして普遍的なテーマを扱っていて、ドラマを作る上で非常に映像化し易いというのもその一因でしょう。

 物語としては「平凡な学校に個性的な転校生がやってきて、数々の事件を巻き起こし周りを変えていく」という、オーソドックスかつ王道のストーリー展開。しかし、そこには庄司さん独特の人間観が入っていて、読みながら共感したり納得したり出来ます。何回読んでも同じ所で泣いてしまうのは、それだけ物語への感情移入がし易いという事でしょう。庄司陽子さんの作品は全般的に、「男女」「親子」「兄弟」「友人」など人間関係における葛藤や憎愛、心の襞を上手く物語として描いていると言うイメージがあります。

 もうひとつこの作品で特徴的だと思うのは、物語は中学2年から大学卒業で物語が完結するんですが、その間の登場人物、主にメインキャラクターの絵の変化です。
 勿論、どんな作品でも連載開始と終了時点では絵のタッチがかなり違う事がありますが、これは新たに起こしたキャラクターが安定していないからでしょう。しかし、この作品ではキャラクターの不安定さではなく、作者の技巧的描き分けではない違いがあるように見えるのです。個人的感想ですが、庄司さんのテクニックが進化していく時期に、この作品の連載が重なったんではないでしょうか。この作品以降、あまり大きな絵柄の変化が見られず、多くの人が良く知る絵柄となっていますから。

 連載開始から数えると30年。いまだにこの作品が話題になると言うのは、2007年4月期に『教師編』がドラマ化されたとはいえ、それだけ作品の質が高いと言う事でしょう。

 それにしても教師編のドラマには参りました。第1話を見てそのあまりの暗さについて行けず、早々に見るのをやめてしまった(爆)んですが、果たして原作のファンの方はどう思っているんでしょう?納得しているですかね。管理人は残念ながら原作を見聞していないんですが、物語の展開はドラマと同じなのかな?
 それから面白いなぁと思ったのは、スタッフの庄司陽子さんの部分が『原作』ではなく『原案』になっているところ。これは原作とはかなり違う話にだから、原案になっていると言う事なんでしょうかねえ・・・(^^;

 この生徒諸君!は全24巻ですが、特別編としてメインキャラクターの一人『沖田成利』を主人公とした物語、『生徒諸君!外伝』があり、その1冊を含めて25巻と言うのが正確なのかもしれません。
2007.6.1 Fri 記










 
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著  者 名前
種  類
初  出
巻  数  
出  版
── Story ──
あらすじ











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