自己紹介にも書いていますが、好きな漫画家の一人小山田いく氏の傑作漫画。初めての連載であり、小山田作品の中で最も支持率が高いのがこの作品。また、小山田作品を読んだことが無い人でも、この作品は知っている人が多いのではないでしょうか。管理人は連載当時リアルタイムで読んでいて、主人公達の設定年齢が自分と同じだと言う事もあり、かなり思い入れのあります。
物語はいつの時代にもある話(恋愛、進路etc・・・)で進んで行きますが、その中に小山田作品の特徴である民話や神話などを引用した独特の解釈や説明があり、また、それらをモチーフにしたエピソードがちりばめられています。そういう話の創り方は、この当時から現在まで変わっていません。
しかし、この物語を現在の中学生が見たらどう思うんやろなあ・・・管理人が読んでいた頃でも『こんな中学生おらんやろ』とか『こんなトモダチ関係は現実には無いなあ』と思うことがありましたが、今ならなお更でしょう。もっとも、現在読んだ人の評価は判りませんので、あるいは今も昔も感じ方は変わらないかもしれませんね。作者としても自分の体験を踏まえて理想の中学生活を描いてたようです。
キャラは俗に言う『小山田顔』の『丸顔、2〜4頭身』で描かれていて、現在の劇画調の絵柄とは少し違います。但し、時々7〜8頭身の劇画調のキャラが出てくるんですが、その絵はさすが兄弟!弟のたがみよしひさ氏とよく似ています。当のたがみ氏は、アシスタントで作品制作を手伝っていました。
尚、物語に出てくる『芦ノ原中』は実際にある芦原中がモデルになっていて、学校は現在もあるそうですが、正門などを改修したため漫画の面影は無くなっているそうです。
小山田氏の作品の中では、この『すくらっぷ・ブック』が最も長い作品となっています。それだけ人気が&評価が高いものだったのですが、初連載でこの作品だったため、その後中々これを上回る人気を得る作品は出てこないようです。どの作品も人間関係の機微が丹念に描かれていて好きなんですがねぇ・・・もっとも管理人の評価は『小山田ワ−ルド』のファンだから当てにはなりませんか(爆)
丸っこい、ギャグor子供向けの様な絵のため、好き、嫌いがハッキリ別れるので読むのに抵抗があるかもしれませんが、そこは我慢して読んで見て下さい。懐かしい思春期の頃に戻れるかもしれませんよ(笑) |
2005.4.14 Thu 記 |
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