検査結果〜初めての往診
FIPの検査を出してから5日。ちび丸は薬のおかげか容体も安定してきました。

その日、私は仕事が休みだったので、家でパソコンに向っていました。
何気なくメールチェックをしてみると、病院から1通のメールが・・・。内容は「FIP問題なし。おめでとう!」というもの。
万が一 ちび丸がFIPだったら、ランチもハム蔵も感染の恐れありだったので、本当にホッとしました。

しかし、ホッとしたのもつかの間。本当に大変な事態は、その後にやってきたのでした。

状態が落ち着いてきていたので、徐々に薬を減らしていく事に決め、とりあえず利尿剤を減らした1日後、
仕事から帰ってしばらくして、ちび丸の様子を見ると何だかちょっとおかしい・・・
呼吸をする時にお腹が波打つのはいつもの事だけど、口を開け、ハァハァと苦しそうにしている・・・。
「これはヤバイ!」頭の中で何か警鐘のようなものがなった気がしました。
とっさに院長の携帯に電話をかけましたが、繋がらず、仕方なく病院の留守電にメッセージを入れると、程なく
院長から電話がかかってきました。
とにかく ちび丸の容体を伝え、どうしようか・・・と相談。私は病院まで連れて行く気でしたが、院長が
「そんな状態じゃ、連れて来るまでにどうにかなっちゃうかもしれないから、私が行くよ。」と言ってくれ、
車を飛ばして家まで来てくれました。

ちび丸の状態を見て、「これはもしかしたら、今日が峠かも・・・」と言いながらも、カテーテルを入れ静脈を確保し、
利尿剤などの注射を入れました。
院長が帰った後、オシッコが出て、少しは容体も良いように見えました。苦しそうにはしていましたが、
なんとか眠りについた感じだったので、私もドキドキしながら休みました。

我が家の押し入れ入院室

そして、何とか無事に次の日の朝を迎えたのでした。

胸水を抜く日々・・・
往診してもらった次の日、ちび丸は なんとか生きていました。
病院に連れて行くと、院長は「すごい!もうあれでダメになっちゃうと思ったよ。」と驚いていました。
病院でレントゲンを撮ったところ、やはり胸水が溜まっていました。今回は薬で様子を見る余裕もなかったので、いちかばちかで麻酔をかけて抜く事にしました。

仕事で麻酔をかける事なんて日常茶飯で、それで死んでしまう事なんて、よっぽどの事がなければ無いにもかかわらず、自分の猫だとどうしてこんなに不安なのか・・・。
よく先生が「自分の猫は診れない」という気持ちがなんだか分かったような気もしました。

午後、麻酔をかけて、胸の毛を刈り、胸水を抜く処置をしました。胸水は左側から約200ml抜けました。
抜けた水は乳びがかったもので、なぜ胸水が溜まったかは分かりませんでしたが、とにかく脂肪は抑えたほうがいい・・・ということで、ご飯をまたFRWにもどしました。
胸水を抜いた後は呼吸が楽になった為か、本人も落ち着いた様子でした。
こうして何とか最悪の状態は避ける事が出来ましたが、危険な状態である事には変わりなく、その後も定期的にレントゲンを撮りました。

そして、その後も12月20日、31日と胸水を抜く処置をし、1999年は終わりを告げたのでした。