● 上海の場所

日本からの直行便もがんがんあり、成田→上海。

入国:06.1.07
出国:06.1.09

● 行った所
上海

● 航空会社
日本航空

● 目的
日本航空のマイルが貯まっていた。
アジアの近い地域ならOKで、申込期限は05年末。
控えている大型連休の都合により、3連休の時を狙うしかなかった。
行ける所で席が空いている所が上海しかなかった。ので上海。
用事はなかったが、リニアに乗って、小籠包食って、中国茶を買う。
と細かい目的を色々と設定してみた。


出発前日
成田
朝早い便だったので、前日は成田市内のホテルに泊まる事にした。
ホテル自体は何の文句もなく、駅前のコンビニで買ったサンドイッチと 軽めにシードルで1人寂しく前夜祭。

1日目
成田−上海
失敗した。ホテルから空港への送迎バスの時間と出発の時間が合わず、 成田から成田空港までは電車で1駅やし、結構頻繁に便があるだろうと 普通に成田の駅まで行ったのだが、JRは30分に1本位しか 電車がなく、しかも電車は出てしまったばかり。
どうすんねん?っつてもタクシーはなー。
とりあえずバスがないか、成田駅の両側を捜索する。
・・・何かおかしいぞ、成田市。
バスはなかった。それは仕方ないのだが、歩きながらふと見ると、おか しな表示が2つ程目に付いた。

@ 駅前のロータリーにあった方向表示「国鉄成田駅→」。
こ、国鉄ですか?どんな金の無い町だって、さすがにもう「国鉄」なんつー 表示は変えてるだろ。こ、国鉄って何年前だ?何十年前だ?
A 駅に向かうエスカレーター付近に書かれていた表示「自転車でエスカレーターには 乗らないで下さい。」
じ、自転車でエスカレーター?・・・ワイルド。ワイルドな町成田。

と無意識に表示に目を配るようになった俺の目に忘れいていた選択肢が飛び込んできた。 「京成成田駅」。お、そうやん。京成電鉄があるやーん。
早速京成の駅まで向かうと、ちょうど5分後に電車があって無事成田空港に到着した。

飛行機に搭乗。ほぼ満席状態。ただ券なので何となく申し訳ない気持ちになる。
ただ乗りの人間でもちゃんと機内食とか飲み物をくれるのだろうか?ちょっと不安になる。
結論:ちゃんとくれました。
ソウル行きとそんなに時間は変わらんのに、何故ソウル線は機内食・映画無しで、上海線は 機内食・映画有りなのか疑問は残る(確かに通常の航空券代は倍ほど違う。)が、とりあえず 映画を観る事にする。
10本近くあった作品の中から選んだのは「Mr.&Mrs.スミス」。超話題作。 一時期がんがんCMやってたよなー。
感想:途中までは面白かった。
映画が終わって少しも経たない内に飛行機は無事空港に到着。

緊張するよ。中国。深くは書かないが、誰かの旅行記とか読むと結構苦労させられそうな 感じすっし。めいよー。
土曜日で町中の銀行は空いてないという予想から、空港で両替してリニアモーターカーの駅を 目指す。
リニアモーターカー1本では市街地までは入れないが、終点は地下鉄の駅と隣接していて、 その地下鉄の沿線に俺の泊まるホテルがあるので問題ないと思った。

空港とリニア駅も結ぶ通路は全く人気がない。怖いなー。と思っていたら、ちょっとグレてる 系の若者達が何人かで通路の途中でたむろしているのが見えた。
うわー、目を合わせたら絶対狩られる。そう思ったので脇目もふらず一心に通り過ぎようと する。しかし、その若者達の中から2、3人の少年が近付いてきた。 狩られる!またはカツアゲされる!咄嗟にそう思った。
少年達は手の中で何かパシパシ音を立てながら近付いてきて、俺の手に何かをねじ込む。 そして去っていった。俺の手には名刺サイズの印刷物が残された。
・・・ビラ配り?

磁石はどこだ? リニアの駅は広くて閑散としてた。
いるのは俺の他は物好きそうな欧米人旅行者がちらほらと、 いかにも成金風な中国人。そして軍服みたいな制服の駅員。 切符は簡単に買えた。航空券があれば割引になるらしいが、俺はeチケットなので定価。

ホームに下りると俺の胸は高鳴っていた。
未来の乗り物リニア。今から乗るんだよ。
俺のつたない知識だと磁石の力で走るんだよな?レールにも磁石が入ってんのかな。金属を 持って近付くとカキーンと吸い寄せられちゃうのか?
絶対写真撮らんとな。俺の体内には微量の鉄ちゃんの血が流れている。
がカメラの準備をしている間にほどなくリニアが駅にやって来た。・・・降りた駅で先頭を写そう。

結構簡素な席な訳で 席は自由席。当然車内はがら空き。ふとみると車内の表示板に速度が表示されている。
っつー事はこの写真が撮れる席にした方がいいな。でも、席の並びが何か変だな。 横は3−3で普通なのだが、その席の前後の並びが向かい合っていたり、前向きやったり 後ろ向きやったり、規則的にそうなってるようにも見えんのだが。

ま、いっか。何か楽しくなってきたー。 社会主義の国は写真を撮るのに注意がいるだろうと思って係員の顔色をうかがっていたり していたが、乗客達はみんなカメラを構えてばしばし写真を撮っているので、俺も安心して あちこちばしばし撮る。

そしていよいよ出発。
たらったったーらたーららーたーらー。いつものように世界の車窓からの風景を楽しもうと 思った。
走り出しは思ったよりスムーズだった。飛行機の離陸時のような感じを 予想していたのだが、電車とそんなに変わらん感じ。但し、スピードはどんどんどんどん 上がっていくばかり。

た、たらったー、おわ。世界の車窓からの雰囲気に浸れない位、スピードが。

俺の限界速度 みるみる内に表示速度が上がっていく。
最高速度が何kmか知らんので速度表示板から目が離せない。最高速度の時に速度表示板を 撮ったる。 俺の意志は固かった。しかし速度が増すにつれて車内は結構揺れ始める。 リニアは揺れないと思っていた俺の先入観はまたしても間違っていた。

300kmを超えたところまでは何とか写真に撮れていたのだが、それ以上はあゆでも 防げん程の手ぶれ(毎回あゆあゆ言うてるが、それは俺の持っているデジカメが、浜崎さん のCMでお馴染みのデジカメの為である。)で速度が確認できないぼやーっとした写真しか 撮れなくなってきた。
でも431kmに達してからスピードが上がらなくなったので、これを絶対撮ってやる。 とムキになって何回も何回も写真を撮る。・・・どぅわわ。

対向リニアとすれ違った途端、ものすごい横揺れがあってひっくり返りそうになった。 さすが400km超。
気を取り直して再度カメラを構えた頃には、もう速度は下がり始めていた。あう。
と、速度はどんどんどんどん下がっていき、駅に到着した。時間にして7、8分だろうか? スピードの増減はなくて、出発すると最高速度まで一目散に上がって、何分か走った後に 0kmまで一気に下がる。そういう乗り物っした。

帰りも絶対乗ってやる。と心に誓い、リニアの駅を出て乗換の地下鉄2号線の駅に向かう。
初めて表に出た。寒いのは寒いが、天気がいい事もあって寒波襲来中の日本から来た事も あってさほど気にならなかった。
券売機もあるが、切符売場のお姉さんに降りる駅を紙に書いて見せた。 メイヨー。と言われるかと思ったが、あっさり売ってくれんじゃん。
地下鉄のホームに降りると、ホームの白線の上に点々と液晶テレビ(プラズマかも)が 並んでいて、CMや歌手のPVが流れている。宣伝かー、すげー金かかってるなー。と 思って観てると、画面の右端に時間が3つ表示されている。
よく見てみると、次の電車までの時間、次の次の電車までの時間、現在時間の3つだった。 上海の人達は結構いらちなのかもしれん。大阪人気質?
そして地下鉄に乗る事約15分、お目当ての駅「河南中路」に到着した。

河南中路は上海のメインストリートの1つらしく、歩行者天国で道の両端には色々な店、 ショッピングセンターが並んでいた。後で買い物に来よう。と思うが、後程ここはおちおち 落ち着いて歩いていられない場所だとわかる(詳細は<旅の出来事>へ)。 ここから目指すホテル「平和飯店」までは徒歩5、6分。大して苦にはならん距離。

ほどなく、俺が予約した租界時代の中心地「外灘」(ガイドブック風紹介。租界の意味は不明。) にあり、黄浦江という上海のビジュアル面の現代と過去を分かつような川の近くに建つランド マーク的ホテル。何故そんな豪華ホテルか、それは航空券がタダだったので気が大きくなって いるから。この気の大きさ、日程の最後まで続く。

踊れるな、ここで。 チェックインして部屋に入る。・・・広っ。
「無敵の上海」にも租界時代の建物を使ったレトロホテルは部屋が広いと書いてあったが、 ここまでとは思わなかった。
天井も高いし、部屋はどれ位?12畳位か?風呂場を覗いてみた。風呂場はトイレと洗面台と バスタブが同じ室内にあるが、4畳半位?(畳換算だがかなり適当)バスタブまで入口から5歩以上ある。 しかも階段付。

とりあえず休憩し、手を洗おうと水を出した。・・・あ、匂うよ。何つーか、海水の塩分を抜いただけの 水です。のような匂い。ま、初めてじゃないし、別に無料の浄水も置いてあるからいいや。
喫煙しながらまずはどこを目指そうかと考える。まずは川沿いの遊歩道でも歩いてみようか。 少し腹も減った事やし、歩きながらどっかよさげな店があったら飯にしよう。

俺のホテル。三越ではない。 ホテルを出て地下道をくぐる。右に行けばすぐに外灘の遊歩道の入口、左には「観光随道」の文字。
とりあえず右に進路を取り、地上に出る。そこからは上海の新しい高層ビル群が川向こうに 一望できた。すげーなー。
日本では見る事のできないような変わった形をしたビルがいっぱいある。
金持ってる奴は何でもできるんだぜ。という雰囲気を感じた。近未来が舞台の映画でも観ているかの ような錯覚。日本はいくら進化してもこういう雰囲気にはならんだろうな。
その前をひっきりなしに船が行き交う。そしてその一角に不思議な色合いのタワーがそびえ立っている。
気になる。

土曜日だけあって観光客がたくさん歩いていて、少し安心した。
西洋人も結構多いが、やはり俺らと同じ黄色の人達がわんさといる。俺の数少ない経験の中から、 日本人・韓国人は雰囲気でわかるのだが、ちょっと違うような気がする。台湾人か中国人国内旅行者か。

左端が気になる 外灘の遊歩道は1km位の長さだろうかか?いや、そこまではないか。
人は多いが歩き易そうだったので、端から端まで歩いてみようと思った。
だが、やはり遠くに見える桃色のタワーが気になる。どうしても気になる。
あのタワーは上海のランドマークだよな、っつー事は、やっぱ行ってみやんと上海市民に失礼だよな。
高い所好きの俺が、俺の中で「行こうよー、タワー。」と駄々をこねている。
外灘の遊歩道はホテルから至近距離という事もあるし、後でゆっくり歩けばいい。

さてどうすれば向こう側に渡れるんだ?
地球の歩き方を見ると、この地下道から続いている「観光随道」から何かの乗り物に乗れば、 川の向こう側に行けるようになっているらしい。
という事で、地下道へ降りて「観光随道」へ向かってみた。


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