<サーフサイド ’95>
ミャンマーでは車だけを見ていると、ここは日本か?と錯覚する。
ミャンマーの街中では、あっちからもこっちからも日本車が走って来る。
トヨタ・ホンダ・ニッサン、日本車は世界に進出しているので珍しくないと言われ
るかもしれん。
しかし、ミャンマーの日本車は単なる日本メーカーの車ではなく、日本で実際に
走っていた車なのである。
記録の方にも書いたが、俺が個人ガイドと巡った1日ツアーでは、ガイドの車は
町田自動車学校の教習車。
他にも車体に●●工務店と書かれ、明らかに日本の電話番号も記載している
トラック、知ってる人は知ってる国際興業バス、乗用車も不動産会社の名前が
書いていたり、本当に街中に日本語の書いた車が氾濫していた。
金はかかると思うが、塗装とか直そうよ。
川口駅行きのバスに乗るミャンマー人達、そのバスはいつまで経っても川口
には着かんぞ。
これは日本ではもう走れない自動車達が輸出されているという事やんな?
無印の自動車は目立たんからわからんかったが、それもきっと同じく日本から
輸出されてる中古車が多いと思われる。
いわゆる第2の人生というやつだろうか。
頑張れシルバー世代(意味不明)。
そんな(どんな?)ミャンマーの古都マンダレー。
街中をこういう日本の自動車達を眺めながら歩いていると、1軒の自称スーパー
マーケットを発見したので中に入ってみた。
部屋で少し酒など飲みたかった。
ここにも日本製品が結構幅を利かせていた。
菓子、カップラーメン、味の素・・・、お、ビールも日本製があるやん。
どれどれ。と眺めていると、1つ見慣れないビールを発見した。
●ント●ーの「サーフサイド ’95」。製品名を思いっきり書いてるので、メーカー
名は伏せても意味ないか。
へー、日本では見ないなー、この製品。
ひょっとして東南アジア用のブランドか?
このビールの何かが気になって、しょうがなかった。何だ?この奇妙な感覚は。
サーフサイド ’95、サーフサイド ’95、サーフサ・・・って、日本で見る訳ねー!
だって今(当時)は、97年。
このケツの 「’95」って95年の事っしょ?
あ。ミャンマーの95年は日本の97年?時差?
どう考えたってそんな訳ねー。
これは2年前のビール。
ビールの製造からおいしくいただける期間は何年だ?
あ、日本メーカーの製品なら、缶の底に賞味期限が記載されているはず。
店の人の目を何故か盗みながら缶を1つ手に取ってひっくり返してみた。
日付は俺の目がふしあなでなければ、結構前。
頑張れシルバー世代(意味不明)。じゃない。
ビールは鮮度が命。・・・なんちゃうの?
中身かどういう状態か関心はあったが、内臓機能の繊細な日本人が手を出せるはずもなく。
店に山積みされている姿を見ると、店の人に「賞味期限がどっぷり過ぎてるぜ。」とも言えるはずもなく。
ビールは買わずにこの店を黙って後にした。
今この店に行っても「サーフサイド ’95」が購入できる事はない・・・と祈りたい。
日本のビールメーカーの皆さん、ビールの製品名に年号を入れるのはやめて
下さい。
(ミャンマー自称スーパーマーケット組合連合会より)
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