朝起きたら、大きいお部屋の中の、僕の小さなあったかな部屋。 お陽様の昇る頃は、おっきい木とお陽様の見えるとこ。 お昼を過ぎたら、おっきなお陽様と、四角い動く箱の見えるとこ。 暗くなったら、大きいお部屋の中の、僕の小さなあったかな部屋。 寝るのは、ちいお母さんの横のふわふわで。 暑いの季節は、つめたいつるつる。 お陽様もお外も見えないけれど、ちいお母さんが真っ先に出てくる場所。 おっきいお部屋の隅の方、板の出てくるところもいい。 少しでこぼこ、下のやわらかいお部屋は、暑いの季節は涼しくて、寒いの季節はあったかい。 ちいお母さんのお部屋の、おっきなつるつる物置の上は、いっつもひんやり気持ちいい。 網の壁があるときは、そこから風が吹いてくる。 お部屋の隅の、あの場所この場所、お陽様見えない場所もいい。 暑いの季節、僕の場所。 寒いの季節は、あったかほかほか。おっきなお部屋の、僕の部屋。 あったかい風の出てくる台、真ん前も良いけど、上もいい。 高いところがある部屋は、そこまで上れば結構あったか。 ほかほかふわふわ詰まった場所は、僕の一番のお気に入り。 ちいお母さんの寝ている横には、僕専用の箱もある。 お陽様見えても見えなくても、そこはずっとあったかだ。 お陽さましっかり見えていて、網の壁に風もないとき、あそこはとっても気持ちい。 お陽様見えない風の日は、僕はお部屋から一歩も出ない。 寒いの季節、僕の場所。 中お母さんに追いかけられたら、あそこのお部屋の、隅っこで。 空からごろごろ降るときは、そっちのお部屋の、ふかふかの中。 ちょっと暇だと思ったら、おトイレの脇の地面の上。 ぶんぶん鳴るもの近づいたら、吸い込まれないうちに、こっちへ逃げて。 モノが一杯詰まったとこは、チャンスを見つけて冒険だ! お水の一杯はいってるとこも、僕はへっちゃら、楽しいことないかな。 ぐるぐるぶんぶんうなる台は、僕はちょっと苦手だけど。 ご飯がどこから出てくるか、お水はどこから出てくるか。 高いとこも、低いとこも、モノだらけも、物の上も。 みんなみんな僕は知ってる。わかってる。 こんなに広いおうちの中。僕は何でも知っている。 こんなに広い僕の世界。僕は何でも知っている。 |