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05.僕の世界

朝起きたら、大きいお部屋の中の、僕の小さなあったかな部屋。
お陽様の昇る頃は、おっきい木とお陽様の見えるとこ。
お昼を過ぎたら、おっきなお陽様と、四角い動く箱の見えるとこ。
暗くなったら、大きいお部屋の中の、僕の小さなあったかな部屋。
寝るのは、ちいお母さんの横のふわふわで。

暑いの季節は、つめたいつるつる。
お陽様もお外も見えないけれど、ちいお母さんが真っ先に出てくる場所。
おっきいお部屋の隅の方、板の出てくるところもいい。
少しでこぼこ、下のやわらかいお部屋は、暑いの季節は涼しくて、寒いの季節はあったかい。
ちいお母さんのお部屋の、おっきなつるつる物置の上は、いっつもひんやり気持ちいい。
網の壁があるときは、そこから風が吹いてくる。
お部屋の隅の、あの場所この場所、お陽様見えない場所もいい。
暑いの季節、僕の場所。

寒いの季節は、あったかほかほか。おっきなお部屋の、僕の部屋。
あったかい風の出てくる台、真ん前も良いけど、上もいい。
高いところがある部屋は、そこまで上れば結構あったか。
ほかほかふわふわ詰まった場所は、僕の一番のお気に入り。
ちいお母さんの寝ている横には、僕専用の箱もある。
お陽様見えても見えなくても、そこはずっとあったかだ。
お陽さましっかり見えていて、網の壁に風もないとき、あそこはとっても気持ちい。
お陽様見えない風の日は、僕はお部屋から一歩も出ない。
寒いの季節、僕の場所。

中お母さんに追いかけられたら、あそこのお部屋の、隅っこで。
空からごろごろ降るときは、そっちのお部屋の、ふかふかの中。
ちょっと暇だと思ったら、おトイレの脇の地面の上。
ぶんぶん鳴るもの近づいたら、吸い込まれないうちに、こっちへ逃げて。
モノが一杯詰まったとこは、チャンスを見つけて冒険だ!
お水の一杯はいってるとこも、僕はへっちゃら、楽しいことないかな。
ぐるぐるぶんぶんうなる台は、僕はちょっと苦手だけど。
ご飯がどこから出てくるか、お水はどこから出てくるか。
高いとこも、低いとこも、モノだらけも、物の上も。
みんなみんな僕は知ってる。わかってる。
こんなに広いおうちの中。僕は何でも知っている。

こんなに広い僕の世界。僕は何でも知っている。




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