工作編ラストの画像は全体像です。
ティーガーII車体を前後に延長した構造を持ち、
なお且つ巨大な大砲を搭載しているので、
派生車両とは思えない感じですね…。
また、1/35の装軌式車両としては最大級の長さというか、
これと匹敵するのはカール級自走砲くらいしか思いつかないので、
そっちもいつか…(汗
(注:「ジャーマンタンクス」のスペックによると、
グリーレ:13m、カール本体:11.37m、…となっており、
車体部後半が履帯よりオーバーハングしている分、
グリーレの方がカールよりデカイ、という事に…!?)
以下、繰り返しですがおさらいっぽいものとか。
「ジャーマンタンクス」(大日本絵画)によると1942年6月に重砲用の自走砲架の開発が決定し、
1943年1月にはティーガーB型(キングタイガー)をベースとする命令が出されたようです。
意外な事に?この車両はフンメルやヴェスペの様な、
車体に砲基部を固定するスタイルではなくて、
ホイシュレッケの様に主砲を降ろして使うスタイルになっており、
発砲後に撤収するまで結構時間がかかるようですね…成程と。
実車は試作1号車が終戦直前に完成してテストを受けていたことが判明しています。
…が、肝心の主砲がデカくて重い分、量産体制が整わず、
滑腔砲への切り替えも検討されていたとかで、
順調に推移していればフンメルの後釜として活躍していた…
…かも(1945以降ですけどっ)。
正式な呼び名としてはGeschutzwagen Tiger fur 21cm Mrs18/1(Sf)というものが有り、
(日本語的には、18型 21cm 臼砲搭載型 VI号自走砲車台、と呼ぶべきかも)
長ったらしいのでGerat 810と呼ばれる事が多いのではないかと。
尚、17cmカノン砲を搭載したプランが809号、
30.5cm臼砲のタイプが817号(現在の区分ではベア自走臼砲?)で、
前者はカノン砲ですが、後者は迫撃砲扱いですね…。
一応、この21cmタイプは臼砲という事になっていますが
…長さ的にカノン砲っぽい感じなので、
ページのタイトルも「自走榴弾砲」という事にしますが…色々と面倒だなと(汗。
蛇足では有りますが、グリーレ、というのは先に量産化された15cm sIG33重歩兵砲搭載の自走砲
(車体ベースは38(t)戦車で、シャーシを延長したタイプは後にヴァッフェントレーガとも)の愛称で、
これと同じ用兵・兵器カテゴリにあたるから、という事の様で、
模型界ではsIG33自走砲との区別の為、後ろに主砲サイズの数字を入れています。
(例:17cm砲タイプはグリーレ17)
■第34.5回 「810号 兵器器材(グリーレ21)」(トランペッター)
今回もロマン兵器系のキットです。
実車はE100と同様、(試作?)車台のみが完成した車両で、
足回りの設計はティーガーIIでは有るものの、前後に延長されたシャーシを持ち、
17cmカノン砲等の搭載が予定されていた車両ですね…。
が、本キットは更なるバリエーションとして、
21cmカノン砲を搭載したプランのキット化でして、まあここまで来ると
ロマン兵器の領域に入るかなと(苦笑。
大戦時のドイツ軍において重砲はハーフトラック等で牽引されておりますが、
機動性の問題もあってか半自走砲化(→自走砲架)のプランが出ており、
この車両、射撃位置に付いたら砲を降ろして使用するそうで、
まあ、緊急時には車載状態で発砲できるかも、とか。
余談ですが809号が17cm砲(グリーレ17)、
817号で30.5cm臼砲を搭載するプラン(キット的にはベア自走臼砲?)があり、
実現したら…的なロマンを盛り込んで組んでいければと。
尚、呼称は「Geschutzwagen VI 21cm Msr 18 [sf] 」というのが正式らしく、
((19?)18型 21cm臼砲搭載型 VI号自走砲車台、と言った感じ)
長ったらしいので「グリーレ21」と呼んでいます。
画像はパッケ及び中身ぶちまけ状態ですね、
今回はオープントップに加え一部の内部機器が再現されているので、
総パーツ数も500超え…に加えて履帯の更新、
MBモデルの金属砲身置換があり、結構かかりそうだなと。
デッチアップも後篇へ移ります。
さて、戦闘室側の側面ディティールを追加していきますが、
フンメルやナスホルンで有った様な?
上面のフックを追加してみようかと思い、
真鍮棒(今回は2mm)をゲージにして、
エナメル線を曲げて量産していきます。
ある程度数が揃った所で少し角度をつけて、
曲げ部の長さを適当に切り揃えて本体へ接着していきますが…。
今回のは若干?オーバースケールでは有るものの、
本体もデカイので、
あんまり違和感なく収まっている気がします…多分。
下側の各種ラックはドラゴンの余剰パーツからで、
ワイヤとか測距用の赤白棒とかセットされるんだろうな…
とか思いつつ、
適当にラックのみです。
…や、決して面倒だからって訳ぢゃナイデスヨ?
尚、真ん中部分に何にも無いのは仕様…ではなくて、
この部分、非常時にはメーベルワーゲン(或はFlak41 Pz)
みたいにこの側面板を倒して作業スペースにするかも、
的な感じがしたので、付けられなかったんですよ…。
(やるとすれば突っかい棒というかアウトリガー的なモノを
上側に畳んで装備しておくとか)
今回のキットはフルインテリア版キットの先駆け的な内容になっていて、
運転席周辺のみでなく、
エンジンブロックも燃料タンクとバッテリー以外は
パーツ化されている感じですね…。
完成後は見えませんがっ。 <固定してしまうヒト
1枚目はお馴染み?のマイバッハエンジン本体で、
これだけでランナー1枚まるっと使っているんですよね…。
結構パーツの組み方がアレな箇所が多いので、
…まあ好みの問題で(苦笑。
2枚目は組み込み状態で、
3枚目は天板の裏打ち状態ですね、
今回も重いので、内側のパーツと干渉しない様、
確認しつつ、補強桁やらパテ打ちやらを入れていきます。
そういえば後で気付きましたが、
エンジンブロック内に更に隔壁が有るのですが、
取付指示が抜けていた為、
後になって付け忘れに気付いたり(汗。
ふぅ、終わった終わった…苦労した割にその跡があまり見えないのがネックですが、
やはり『大砲は漢のロマン』というか、チラ見えする機構部分が良いなと。
さて、この後は塗装編ですが、連載番号の変則さというか、先のE-75と同時にやっている関係で、
塗装編記事は共通で済ませる事になります…っていうかこっちの工作記事が長くなりそうだったので…。
…という事で、続きは下のリンクから…(汗。
キット内容だけでは試作時の姿まんまなので、
量産型、或いは実戦参加型っぽい雰囲気にした方が良いかなと思い、
色々とディティールを追加しています。
…で、まずは前側のディティールを付けてみた訳ですが、
排気グリルの押さえリングにドラゴンの余剰パーツからOVM類、
ライト基部はタミヤのIV号装備品セット(の牽引部基部)からです。
まあ、出来ればトラベルクランプも付けておきたかったのですが、
ジャンクパーツの類が無かったので今回はパスです(汗。
…自作するにもセンスがねぇ…(ぼそ。
21cm砲の運用状態ですが、
画面の左側が回転式の台座部で、右側がアウトリガーですね。
アップの2枚目で分かるかどうかですが、
アウトリガー部分も歯車(ラック&ピニオン式?)が付いていて、
台座に固定後も、
左右に(若干ですが)振れる様にしてあるのが芸コマですね…。
3枚目が設置イメージですが、
後部のアウトリガーに付いているバネを
接着してしまった為、この状態にしようとすると…(汗。
まあ、そんな訳で結局積み下ろし可能な状態で組む事は諦めて(!、
一般的な自走砲と同様の、搭載状態で組む事になります…。
…にしても、車体部のエンジン内部といい、今回の砲身部といい、
苦労した割に見えなくなる部分が異様に多いなと(苦笑。
主砲部分の組立に入ります。
これだけデッカイ砲身パーツを貼り合わせでやっていくのは結構大変なので、
RBモデルの砲身パーツに更新する事にしたのですが…。
まあ、キットのパーツより長いのはむしろ美点かとは思うのですが(ぇ、
キットパーツを幾つか加工したり、
仮組しながら位置決めをしなければならない箇所が幾つか出てくるので、
これから組む、と言う方は要注意かなと(汗。
尾栓パーツの切り離しは、…まあ問題なく出来ましたが、
駐退機構部というかレール部分とかで、
可動する部分との位置決めが難しくなるので、
ある程度形になるまで可動部分は固定せず、
…に進めた方が良さそうですね、これ(汗。
前側のエンジンデッキ周辺と
後半部の基本形が出来た所です。
側面板は成型の関係からかヒケの出ている箇所が有り、
(後で何かディティールを追加して誤魔化す事も出来ますが)
とりあえずパテ埋めをしてからの取付となります。
内側に乗員用のシートが付きますが、
アーム部分が非常にヤワなので、
ブラインド側に0.5mm真鍮棒を貼り付けて、
それなりに補強してから取付けています
起動輪の基部にも
軸打ちをしようとしたものの、このキットには内部構造パーツがセットされており、
軸打ち前に組んでおかねば…という事で操縦手シートや変速器が付いています。
2枚目は履帯組立状態の説明画像ですが、
以前にE75を組んだ折に余った真鍮線でピンを量産しておいたので、
それをそのまま使っていきます。
でもって3枚目が取付状態ですが、左右でコマの形状が違う事とか、
右側に付く履帯が微妙に歪んでしまう関係で取付前に力技で修正する(!)為、
車体左側が118枚なのに対し、右側は(力技修正の為)115枚となりました。
ベア製作の様にホビーボスのプラ製履帯を使用した場合は、
両側とも118枚前後(最大120枚?)くらいになるかと思いますが、
コスト重視(但しパーツ処理が大変)か、
調整込みでの組み易さか、悩ましい所かも(汗。
(注:時系列的にベア自走臼砲を先に組んいます、連載順はアレですがっ)
サスアームの補強工作が続きますが、
今回はオープントップ車両なので底板の上に床板が付く訳で、
ストッパー用に打ち込む軸が干渉しない様、
床板側を一旦仮組して貫通穴を開けての取付となります。
で、この穴を避ける様にして床板部の裏側に補強を入れていく訳ですね、
これで底板側の強度が確保出来るかと(ぉ。<2枚目参照
でもって3枚目が転輪の取付状態ですが、
以前に組んだベア自走臼砲がティーガーIIのシャーシを後方に延長した様な
(その後方側は板バネサスですし)構造なのに対し、
今回のグリレは前と後ろに一組ずつ転輪が追加された構造になっており、
その部分の転輪が何故か少し上向きにセットされています。
…この辺の理由は不明ですが、
キットの元になった実車もそんな感じなので、
おいおい理由が推測出来ればと。
今回も金属履帯を使用する関係上、補強が必須かと判断した為、
いつも通りの軸打ちを行っています。
まずは画像1枚目に有る通り、シャフト部分に貫通穴を開け、
真鍮棒を通した後、切って折曲げて瞬着を流しています。
2枚目は取付状態ですが、
車体側の補強兼ストッパーがまだなので、次回以降へ続きます(ぇ。
先の画像にもチラ見えしておりますが、
主砲を運用する際の円形台座くらいは車載出来ないかと模索し、
結果最後部に適当なラックを拵えてセットし、
適当なアイホールド(タミヤのIV号装備品セット)をでっち上げた後、
エナメル線を通して括り付けています。
他、同じくタミヤのIV号装備品セットからS字シャックルを使って、
後部の簡易クレーン?っぽい部分の固定とかをしています。
…この部分、使い方が謎なんですが、
主砲の積み下ろしに使うのか、
はたまた砲弾の積み下ろしに使うのか…
謎は深まるばかりですが、
「ジャーマンタンクス」の画像にも一部が見え隠れしているので、
実際の運用状況が分かる資料があれば…(汗。
車体上部の戦闘室部分が出来ておりますが、
完成後も見え隠れする部分に突き出しピン跡があるので、
出来るだけパテ埋めしてからの取付となります。
…ついでに上側のリブの周辺に0.5mm真鍮棒を貼り付け、
補強としています。
2枚目は取付状態ですが、
フンメルの親玉っぽいシルエットになってきたかなと。
…んで、これで
大物パーツが大体終わったかと思いきや、
まだまだパーツが沢山あるんですよね…(汗。
今回は金属履帯では有るものの、
この後の作業でジャラジャラするのが
例によって気になってしまうので固定していく訳ですが、
嵌合面に瞬着を流し込むだけでなく、
上側にも真鍮棒を打ち込んでいます。
…画像では殆ど見えませんが、
まあそもそも目立たない様に半分だけ掛かる程度、
という感じで打ち込んでいますからね…。
2枚目は車体後半部のスポンソン部の底面になるのですが、
フェンダーが付かない分、目立つかもなので、
突き出しピン跡を一旦パテ埋めしています。
や、まあ、今回のキットは自走砲ですし、突き出しピン跡が
完成後にも見える位置に残ってしまうケースが多々あるので、
今後もこの手の作業が頻繁に発生しそうなんですが…(脂汗。
主砲部分の工作も出来たので車体部にセットしていますが、
見えない部分の工作が長引いた事も有り、
…どうもノッペリとした印象が有りますね…。
まあ、試作車体しか完成していないんで当然なんですが、
この後はいつも通りに?デッチアップをしていきます。
主砲部分の組立画像が続きますが、
1枚目で基本構造が出来、
2枚目で基部が出来ています。
…で、この車両、サ○ダーバード2号よろしく、
主砲を降ろしてから運用するので、
その時に使う台座とかアウトリガー(駐鍬)がある訳ですな…。