■第35回 「ベア自走臼砲」(Amusing Hobby/トランペッター)
ロマン兵器連作か…(苦笑。
今回は大戦ドイツのロマン兵器、
305mm臼砲(ドイツ側では30.5cmと表記します、まあ大砲の国ですし…)を
ティーガーIIの延長車体に装備した大型自走砲です。
まずはAmusingHobby製のキットから組んでいくのですが、
後半の転輪2組は射撃時用のアンカーが有るからなのか、
板バネ式のサスになっています。
画像1枚目に有りますが、可動式を謳っている関係で割とグラグラなので、
ストッパー兼用でプラ材を入れてみたの図ですね、
…最終的に固定するので、キットのままでもあんまり関係ないんですがっ。
2枚目と3枚目はサスアームが全部付いた所で、
これまた可動の為、割と水平が出ておりませんが、
履帯を付けながらそれなりに組んでいきます。
…ただまあ、完成後には殆ど見えなくなりますが、
ヒケとかも多いので、気分に合わせてパテ盛りしておくべきかも…。
後半部分の続きと砲身部の追加工作です。
キットのU字フックの取り付け位置だと走行時に邪魔になるので、
高めの位置にジャンクパーツから基部をデッチ上げています。
ついでに小フックも追加していますが、これもジャンクパーツからです…。
2枚目は砲身部の追加工作となりますが、
305mm砲ともなると内側のライフルリングが目立つので、
タガネで少し彫り直してみたの図です。
…まあ、通常の工作では0.5mmまでのものしか使いませんが、
これをやる為に幾つか太いサイズを新たに仕込んでみたのですが、
現物合わせでやってみた所、溝の幅は0.7mmくらいでピッタリ…かなと(汗。
(一応ですが向かって左が処理後、右が処理前です)
…という事で3枚目からは今回の製作物の比較画像となりますが、
…う~む、何方が試作でどちらが量産型か、難しい所かも。
より現実的なのはトラペ版(ティーガーII後期型と足回りがほぼ同じ)なのですが、
VII号戦車(Lowe)ベースの車両(AmusingHobby版)もアリかも…?。
今度はトランペッター版のキットを組んでいきます(ぇ。
AmusingHobby に遅れる事数ヶ月にしてトラペからも
ベア自走砲がリリースされたのですが、対抗的な意味合いも有ったのか、
トラペの他製品(現用系ロシアアイテム)と比べるとパーツも値段も押さえてあり(!、
取り合えず作り比べて見るのも良いかな、と思った次第です。
(パッケのタイトルに有りますが「Grille 30」とあり、
ロマン兵器と言いつつ「Gerat 817」を実現化したらこう、
…というコンセプトのキットの様に感じられます)
このアイテムに興味が出た、と言う方には、
…ここの記事が参考になれば、という所ですが…意外とどちらも難物だったりして…(ぼそ。
そんな所で画像はいつものパッケ画像と中身ぶちまけ状態です。
同社からはティーガーII関連は余りリリースされていた記憶が有りませんが、
グリーレ自走砲とかでコンポーネントを一部流用している関係で、
その辺のキット開発時のパーツが入っている感じですね…ランナー枚数が奇数枚で、
変な形で余剰パーツが出るので…実はその余剰パーツにこの後出番が…あるかも(謎。
画像の補足説明ですが、キット付属の履帯はベルト式なので、
フリウルのティーガーII後期型を2セットないしグリーレ用を使うべきですが、
(安いので)ホビーボスのティーガーII後期型を2セット使用して履帯パーツを更新します。
…まあこれ、当初AmusingHobby版と同じくレーヴェ履帯と思っていたので、
キットと一緒にフリウルのレーヴェ用を仕込んでみたものの、
帰宅後に確認したら違っていたので後からこのパーツを仕込んだんですよね…(汗。
キットパーツがほぼ付いた所で、
その後追加ディティールを入れたのが2枚目以降の画像になりますね、
割といつも通りですが、排気グリルの押さえリングとか、
OVM類の留め具の自作等ですが、
まあこの辺はアップ画像を参照いただければと。
このキットの元デザインはペーパープランであり、
WoTとかでほぼこのスタイルになったのではと推測しますが、
エンジンが前側に移動しているのに、
排気管がどこにも存在しておらず、
グリーレの様に上側につけるか、
車内を通って後面、
…というのは無理がありそうだったので、
側面から余剰パーツの排気管をくっつけて解決、という事にしました(ぇ。
(戦闘室前側の部分は非常にブ厚く、ここに穴を開けるのは非常に大変、
エンジンデッキ部に直接出そうとしても、機器が一杯なので無理、
細かくは「グリーレ21」製作編を参照)
ただ、この位置だと履帯が巻き上げる石とか泥とか、
…でかなり危険な配置とも見えますので、
とりあえず余剰エッチング板でカバーっぽいものを付けています。
…殆ど見えませんがっ。
戦闘室側面には余剰履帯をティーガーII風に取り付けてみましたが、
意外に似合うので、これはお勧め改造になるのではと。
実車はペーパープランで終わった車両なので
装備品とかOVMの類がどうなっていたのかは想像で埋めていくしかありませんが、
本キットではパンターとティーガーIIのアイノコっぽい感じで纏めている感じですね…。
側面には牽引ワイヤーとクリーニング用のロッド、工具類が付きますが、
前側に付いた牽引クレビスは後面パネルにも装備されているので、
前側のは省略して別の工具類を付けた方が良いかも、…とか。
尚、エンジンデッキ上のメッシュ以外の金属パーツは殆どが自作によるもので、
留め具のフックとかバールのカバーとかが自作パーツですね、
まあ見て貰えれば分かるかと(ぇ。
履帯の組立ですが、Amusing Hobby社のキットは
兎にも角にもパーツの精度がイマイチなので、
取説の通りに組もうとするとアレな結果に陥りがちで、
今回は取説の指示を無視して何とか組もうとしています。
で、画像1枚目がキットのパーツ状態で、
ティーガーIIとよく似た形状のパーツでありながら、
接地面の分厚い部分を半分にして、
これで挟み込むというスタイルになっています。
が、嵌合部やダボ・ピン部にバリが沢山出ているので、
可動で組もうとすると、
かなりの時間と根気と労力を強いられるわけですな…。
以上の事を踏まえて、今回はその挟み込みパーツをランナー状態で先付けし、
中間部はダボピンを切り落として接着式と同様のスタイルに戻しています。
…まあ、それが2枚目の状態なのですが、
これだけで何時間も掛かってしまい、
まあ、どういう方策を採っても苦労するので、
次回以降はフリウルを使うかなと(苦笑。
…という事で片側110枚で取り付けをしたのが3枚目ですね、
組立はまあ、それなりにサクッと出来る感じなので、
やはり今後は普通に接着式の履帯パーツにして欲しいものだなと(苦笑。
比較画像です。
雰囲気としてしては両方共に実車っぽく?出来た様に思いますが、
…まあ、あんまり深く考えずに組む方が楽しかったかも、とか(汗。
キット的にはやはり、
可動履帯がデフォルトのAmusingHobby版キットが
とにかく面倒な印象を受ける感じで、
トラペ版はパーツ数こそ少ないものの、
思っていたよりパーツがアレだったのがネックだったかなと。
とは言え、
ロマン兵器は漢の憧れというか、
ましてやぶっとい大砲積んでますから、終わってみればなんとやら…
という感じですね、毎回懲りてませんがっ。
後半部分のディティールを付けています。
やっている事は前回のAmusingHobby版のキット製作時と同じで、
側面に予備履帯を追加しているだけ
(上側のフックは先にやっておいた…)なのですが、
履帯の形状が違うので今度は3行?になっている訳ですな…。
本来ならこの部分もホビーボスの余剰パーツを使うべき?所ですが、
如何せん転輪との接触面に突き出しピン跡が有ったりでアレなので、
同じ余剰パーツでも、
E75に使ったやつの残りを使っている訳ですな…(汗。
先のAH版もそうですが、
オリジナル装備なのでキットにはダボなどありませんので、
自分で何とかせねばならない訳ですが、
履帯を先に接着してフックを後からくっつけるので、
プラ製ではないこのパーツを取り付けるに当り、
結構気を遣ったかも…(苦笑。
転輪の取り付けです。
既存キットのパーツを流用しているせいなのか、
エッジ部分とかにバリが出ており、
これらを処理する必要があります。
画像参照ですが、気にならないならそのままでも行けるかもですが、
軽くさらってみたら普通にシャープに仕上がったので、
全数に対しこの処理を行ってから、取り付けとなります。
で、2枚目が取り付け状態ですが、先のAmusingHobby版と違い、
ティーガーIIと同様の横位置になっており、
履帯もこの後ティーガーII用のものが使われる訳ですな…。
但し後期型の18枚歯タイプが必須なんですけどっ。
トラペ版キットはAmusingHobbyのキットよりは剛性があるのですが、
ダボとかがイマイチな箇所が多く、接着後の剛性が安心できないので、
各所に軸打ちを行いつつ作業を進めています。
ただ、今回はプラ製履帯を使用するのですべての軸に…までは必要ないので、
四隅のみ軸打ち、残りの軸はブラインド側にL字型に曲げた真鍮棒を打ち込み、
ストッパー兼用で剛性を高めてみました。
…ちなみに取り付けダボの所々にガタがあるので、
サスアームをまずは水平になる様に取り付けるのが大変なのですが…。
2枚目は後部の板バネサスの補強状態ですね、
車体側に貫通穴を開けてストッパーを付けているのが見えるかも(ぇ
後面のディティール画像です。
キット状態からの変更点はフック類の差し替えと追加、
アンテナ基部へのバネ追加になります。
他、ジャッキブロックの四隅にガイドをエッチング板で追加してますが、
…まあ殆ど見えませんね…。
そんな感じで取りあえずの1個目ですが、
まだまだ記事は続きます(ぉ。
車体上面パーツの接着に入りますが、
事前作業として主砲基部の取付(1枚目)、
打ち込み系ディティール?を始めとしたパーツの取付(2枚目)が必要になります。
(上側の棒状モールドをフックに改修した部分とか)
キット的にはペリスコープとハッチ類が必須となりますが、
まあ、裏面から瞬着を流した方が良いパーツは取り付けておく、
って事ですね…。
そんな感じで上下接着状態が3枚目になりますが、
ヤクトティーガーより長いので、
結構重くなった感じかと。
まあ、補強は相応に入っているので、
そんなに問題にはならないでしょうが、
いつもと少し勝手が違うので
(車体→砲塔ではなく車体部がそのまま上部構造物も兼ねる為)、
ちょっと取説をよく見ながら…という所でしょうか(汗。
やっとこさのページ化ですね…色々有るにしても溜め込みすぎが酷いなと。
さて、実作業的にはこの後、AmusingHobby社のレーヴェを組んでいるのですが、
ページを纏めるよりは分けた方が分かり易いかなと思って、そちらはまた別ページ化してあったり。
まあ、それもまた元々トラペキットの更新用の積りで買った履帯がAmusingHobby版の更新用だった、
…が故に、『勿体ないからキットを買ってきたので組んでみた』というオチなので、
まあそりゃ気合はイマイチ入らないなと(ぇ。
という事で、塗装は纏めてやる事になります(ぉ。
サスアームが付いたので転輪部を仕上げていきますが、
ティーガーIIと同じ配置ながら1~2列分外側にオフセットされており、
キットの設計上は先にリリースされたレーヴェ
(獅子、VII号戦車となる予定だったやつ)の
派生車両という感じで組み上がりますね…。
余談ですが後にリリースされたトラペ版ベアは、
グリーレ車台の延長上にある設計、という感じでキット化されており、
まあ、その内出てきますが、…かなり印象が変わるかも(ぉ。
んで、2枚目ですがAmusing Hobby社ならではと言うか、
キットの野心的・挑戦的な内容に対して
生産技術が追い付いていないというか、
色んな所にヒケとかバリが有るんですよね…
今回は誘導輪のハブキャップに出てます。
…上手く消せているかちょっとアレですがっ(汗。
概略が出来た所でディティールを付けていくのですが、
AmusingHobby版のキットと少し違い、
ティーガーII後期型準拠?でありながら
クリーニングロッドは無く
(というか元々88mm砲用のブラシですし使えないかも)、
牽引クレビスも後部パネル部のみになっていますね…。
ただ、少し寂しい感じがしたので、
エンジンデッキ上にワイヤーカッターとか、
消火器を追加したり、
側面に手斧とハンマーを追加しています。
留め具はいつもの0.3mm真鍮棒ですね、
後はいつもの?排気グリルのリングとか。
履帯が付いたので車体上下の接着をしていく訳ですが、
この車両は回転砲塔が無い分、
事前取付の箇所が幾つかありますね…。
先のAmusingHobby版の時にも書きましたが、
主砲基部にペリスコープ、ハッチ類は好みですけど、
裏面から瞬着が流せるので先付固定しています。
他、上部のフック類の差し替えもそうですね、内容的に同じなので
先のキットを組んだ折に一緒に作業してあったのですがっ(ぉ。
履帯の取付作業です。
トラペのキットはベルト式なので、これを連結式に交換します。
今回用意したのはホビーボス製のティーガーII後期型用のものを2セット、
フリウルでも良いのですが枚数の多いグリーレ用はあんまり見かけないので、
これを2セット準備するのはコスト的にも合わない、と判断したので、
安い方をセレクトしたわけですな…結構大変なんですがっ。
尚、1セット当たり片側90枚入りなのですが、
成型不良も地味に有ったりするので、確認をしつつバリとかを落として処理した後、
取り付け作業に入ります。
先にAmusingHobby版を組んだので枚数的に110枚かな、と予測したら
110枚でドンピシャでしたね、作り比べとはしておくものだなと(違。
尚、右側に付くタイプで顕著なのですが、コマの精度がアレらしく、
取付直前の時、(横方向に)大きく曲がってしまうケースが発生してしまい、
少し乾燥時間を長めに取って生乾きのレベルを上げ(!、
出来るだけ真っ直ぐに連結している様に修正しつつ取付となります。
他、乾燥後には内側を中心に瞬着を適時流し込み、
この後の作業でポロっと取れてしまわない様に固定しています。