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■第20回 「IV号戦車 H型(Sd.Kfz.161/1 Ausf.H)」(タミヤ&プラッツ/ドラゴン)


G型車体

H型車体

『れっつ戦車(模型)道!』(爆…てな雰囲気で大戦ものMBTとか。
今回はいつの間にやら溜まってしまったIV号コレクションのうち、
H型キットを都合4個組んでみました。

当初の目論見は「H型を4個」でしたが、実態的には
微妙に仕様が異なるものを4個になりましたが、記事を参照いただければと。


(注:墓場シリーズとしてスタートしたため、工作時期は
第14回のIV号G型の前にやっています)


1枚目は箱を積んだ状態ですが、タミヤ及びドラゴン、
プラッツのガルパン(下になってますが)仕様H型が2個です。

…で、ガルパン仕様のキットは中身が「G型キット」のため、
劇中仕様に近づけるべく、各所から余剰パーツを分捕る形で組んでます。
(2個ありますが1個だけ劇中仕様に組んでます)


まずはタミヤ版からですが、
極初期のG型パーツ流用タイプと一般的な初期型のコンパチで、
起動輪部分が2種類入っております。

スポークの形状違いですが、肉抜きタイプを後でガルパン仕様に
使っていたりします。


そしてやはりタミヤ版はサクサクと組めるので、
あっという間に形になりますね…。

装備品が付き始めたの図。

作画上の都合なのか、ガルパン仕様は予備キャタピラが装備されておらず、
取り付け基部も描かれておりませんが、
パーツが余っているので取り付けています。

H中期型には何故かタミヤの「IV号戦車装備品セット」から、
キャタピラとか分捕っていますけど…
後ほどセンターガイドに穴を開けていたり。


本来はマジックトラックの余りパーツを使用するのですが、
都度余らせて次回、次々回以降に使いたいので…(ぇぇぇ。

↓中〜後期型
(饅頭型?)

芸が細かい所ですが、G〜H初期の増加装甲装備型の場合、
右フェンダーの補強金具がボルト部分を避けて
しっかり穴が開いていたりするので、
…よくこんな所まで気が付いたものだなと(驚。

車体周りのパーツは一通り付いたの図。

ややこしい所ですが、H型からは牽引シャックル(クレビス)が
S字型からE型(ソラマメみたいなの)になっていたり、
予備転輪のケースに固定バーが付いていたりで、
デッチ上げたり、先のIV号装備品セットから分捕ったり。

後、左フェンダー上の手斧の装着向きとか、
右フェンダー上のバールの長さとかソレに伴う取り付け向きが違っていたりとか。


G型まではアンテナが車体右側面についていましたが、
シュルツェン装備に伴い干渉する様になったため、
左側面の後部にアンテナ位置が変わっています。

そしてそのアンテナポストが付いた分、
左側面後部についていたクリーニングロッドの装備位置が
微妙に前にずれていたりで、
…結構面倒ですね…(汗。


組むまで自分もすっかり忘れていた部分ですが、
車体シュルツェンの支持架部分、G型とH型とでは
取り付け方法が異なっていて、プラッツがキットを出すにあたり、
外観が近い方のキットをセレクトしたんだなと。


ガルパン版のH型は元々が自動車部の改修によるものなので、
考証とかは割とアバウト?な部分もあるわけですが、
生き残りのG型車両が現地改修なり修理交換した
『G最後期型』とでも言うべき内容になってますね、
…これは面倒な車両だなと(汗。

車体後部とか。

ガルパン版は作画の都合上からか、牽引ワイヤーが装備されていません。
パーツが余っているので片方は付けておりますが。

…あれ、アニメの最終話でみほが八艘飛びをしましたけど、
牽引用のワイヤーは何処から持ってきたのかなと(謎。

キットそのまま(G型)

↓パテ埋め部分(溶接モールド要)

キャタピラの装着とか。
ベルト式キャタピラは手軽な反面、
自重による撓み表現が出来ないので、
装着後に0.5ミリの真鍮棒を打ち込み、
無理矢理に?撓みをつけています。

●飽きたのでTOPページに戻る●

ふぅ、一時はどうなる事かと思いましたが、何とか形になりましたね…やれば出来るものだなと(苦笑。

記事中にも書きましたが、当初「同じもの合計4個」のつもりで始めたのに、
やっている途中から「微妙に違う、似て非なるもの4個」になってしまったので、
今後は似た様な事をする前に、ちゃんと中身を見ておくべきだなと。
…っていうかね、BOXアートと違うだけならまだしも、
パッケ横の見本写真が正しく劇中仕様(G最後期)になっているのってどうよ、と。 <これが今回の遠因

さて、次回は今回また沢山のジャンク部品が出ましたし、何とか流用して旧作キットを…
…他のキットも組みたいところですが、さてどうするかなと。

で、20回目連載として再構成しようとしたら、工作編だけで画像枚数が結構いってしまっているので、
塗装作業編は別ページでお送りしようかと。…何せ都合5個になってますし(謎。
                                                         (2014.03.29)
                                       (20回目用に記事一部修正 2016.08.27)

見ての通りですが、かなり派手な感じでの弛み具合です。

…これ、実車ならあっという間に外れますよね…(苦笑。

↓ガルパンH(無印)

            ↓ガルパンEX版

                   ↓H中期型

ラストは大戦ものMBTを揃えて

『目指すは彼方のフラッグ車♪』

…っぽく。

全国大会1回戦なら?何とかなりそうな状況になりましたが、
上位を目指すには、まだまだ戦力不足っぽい感じですし、
いずれまた大戦ものMBTを組んだら追加してみようかと。

しかし、シュルツェンが付くと一気にディティールが減るせいか、
のっぺりした印象が目立ちますね…。

実車の画像とかを見ると、
この部分を草などで擬装しているケースが多いので、
ペタンコ過ぎて反射する事が多かったんだろうなと。

ラス前は『IV号組んだらやはりこれ』という事で、
カラコレのフィギュアを載せて雰囲気作り。


ドラゴンのIV号キットはキューポラ部分の内側が
キッチリ再現されているため、
この手のものを乗せ易いですね…
他キットは中身がドンガラなので。

…反面、パーツ数とゲートが異様に多いので、
組みづらいのがねぇ…


キューポラ部分は変化をつけるため、
ビジョンブロック(ペリスコープ収納部)の開閉が選択できますけど、
1個だけ閉状態です(さおりんが乗っているH型、キット素組み版)。

シュルツェン先端部分はH中期型の選択パーツに
初期のタイプが有ったので、見事なくらいに
「ぱっと見は同じ」仕様に仕上がりました(汗。

後、組んでいて気が付きましたが、
車体シュルツェンの先端部をフェンダーに固定する
パーツが有ったりするので、お好みに応じてくっつけてみてはと。

悩みどころですが、G型にはそもそも先端部分が存在していないので、
ガルパン仕様に装着すべきかどうかですけれど…
(1/1なら付けるべき部分、但し作画上は無し)

車体シュルツェンとキューポラとか。

ガルパンH型は劇中仕様のみフル装備、
残りの2台は適当に外しています。

余った部分はタミヤ版へ使ったりとか…。

砲塔シュルツェンが付いたの図。

基本的に閉めた形でのパターンも多いですが、
歪んだりして上手く合わない場合、開放状態のパーツも有るので、
こうして誤魔化してみたり。 <をい


余談ですがG型の砲塔シュルツェンの後部には
下側に補強用のリブが入っていたりするので、
…思っていた以上に微妙な違いが有るものだなと。

G→Hの違いはこんなところにも、の例。
H型からは照準口の穴の上に雨どいが追加されていて、
エッチングパーツで追加しています。
(H中期型キットでモールドを削り落とす指定がありましたが、
そちらはそのままにしてパーツを移植した)

尚、余剰パーツ扱いですが正式なG型は砲塔前側面に
スモークディスチャージャーが付きますのでご参考まで。

H中期型のアップとか。
車体上部前面装甲の上に突起が付いているのですが、
(最初バリかと思っていた)ハッチストッパーですね、これ(驚。

車に乗るヒトは分かるかもですが、これ、
ハッチを閉める時に、手を差し込むための隙間を作るためのもので、
開く時にもバタンと落ちて思わぬ怪我を…という配慮かと。

…が、パーツ処理時に邪魔になったので一旦削り落とし、
0.5ミリ真鍮棒で再度作り直しています。

まあ、他の棒状のパーツ類も、割と壊れやすいですし、
適当に自作して置き換えると良いかも。

上部裏面のパーツ類と合体後の画像とか。

エンジンデッキの裏面パーツが有ったりするのが
無駄クオリティ?ですけれど、
素通しが嫌なヒトには良いかも。

…近年のキットには内部の排気ファンまでパーツ化されているので、
いつかその辺のキットを組む折にでも(脂汗。

車体上下接着の前に機銃部分とか。

…形状は確かに正確無比、という所ですが、
マニアで無いヒト向けに、簡易版のパーツとか有っても…

…と思うのは自分だけかなと。

フェンダーとエンジン隔壁が付いたの図。

微妙なところですが、H中期型キットのみ、
車体上部と干渉するところがあったりするので、
何度か摺り合わせをしながら組んだ方が良いかも。

一応ですが、思っていたよりもパーツの勘合精度は良くて、
カッチリと入っていくので中々好感触かも。


…但しこの後、鬼の様な細かい作業の連続になるので、
そういった良い部分はすっかり忘れてしまう次第。

H中期型キットにはマジックトラックが付属するのですが、
こちらはいい感じで弛みが出せますね…。


確かに、戦車プラモではキャタピラの組立が一つのハードルに
なっているとは思いますが…

出来れば今後は選択式にして欲しいなと。


…あ、ちなみに枚数は取説の指定通り、片側99枚
(状況により100枚)でやっています。

転輪が全部付いたのでキャタピラ装着の図。

最近のドラゴン系キットはDS樹脂製のタイプが一般化してきておりますが、
そのままですとユルユルを通り越してガバガバ…
…なので、先のタミヤ版と同じく、軸打ちを行って
ソレらしくまとめていきます。

後でタミヤ版と比べて分かりましたが、
同じベルト式でもタミヤのものより2コマ分は長いので、
今後は一旦短く切って使うか、
他メーカから出ている連結式タイプを使うべきかも。


…余計な事しやがって…(ぼそ。

上部転輪とか。
ゴム資源の不足等により、H中期型からゴム無しの
全鋼製タイプが使用されていますが、それもまた
リブなし・ありの2種類が確認されていて、
どちらかを選んで組んでいきます。

気になるところはガルパン版ですけど、
見えないのでキットのまま、ゴム付きタイプで進めていきます。

起動輪と転輪の比較画像とか。

当初予想していたのとは違う形になりましたが、
微妙な仕様違いが出来てしまったの例。

…どうしてこうなった…(ぼそ。

↓最後期型
(フランジタイプ)

転輪ハブキャップの形状比較とか。
IV号戦車の転輪ハブキャップは初期にはただのカバーだったのが、
饅頭型?っぽいタイプ(画像右)を経て、H中期型から
段付きのフランジタイプに変更されています。

但し、饅頭型のタイプは在庫がかなり沢山あったらしく、
III/IV号自走砲や駆逐戦車でも装備している例が多数あるので、
より一般的な仕様とも見られています。

ガルパンのH型は何故か最後期のフランジ型を装備しているので、
ドラゴンの他キットから余剰パーツを探し出してきています(苦笑。

次は転輪です。
今回から専用工具「転輪君」を使っているのですが、
IV号の様に、処理数が多い場合にはかなり効率を発揮できるなと。
画像は向かって左が処理後、右が処理前です。

ただ、パーツが小さいので下画像のように一旦貼り合わせをして
少しでも大きくして、なおかつ工具の持ち手の角を
少し削り落として指が痛くならないように、
若干の工夫は必要になるかも…。

↓処理後  処理前↓

車体部の形状比較画像とか。
最終減速機のカバー形状もG型とH型とで違うわけですが、
H型も重量増加に伴ってかダンパー形状が変わっています。

…完成すると殆ど見えなくなるのに…良くやるなと。

だんだん混沌の様相を呈してきています。
足周りのパーツが付いたところですが、
画面向かって左からキットそのまま、EX版(更に改造)、
H中期型キットの順で並んでいます。

でもってタミヤの起動輪を移植するにあたり、
シャフト部分を一旦削り落として3ミリプラパイプ
(たまたまプラ棒が見当たらなかったため)に交換しています。

今後もこの手の作業をするかもですが、
シャフトを削り落としてフィットさせる工作は覚えておいた方が、
何かと役に立つかも(苦笑。

作業的にはここからが本番。
ガルパン版H型(無印及びエキスパート版、以下EX版)と、
H中期生産型キットです。

当初、中身は同じキットだと思って同時製作ネタにしたのですが、
やってみるとガルパン版は「G型」、
エキスパート版は一部改修用のパーツ追加だったので、
パッケ絵やH中期型キットを見つつ作業を進めることにします。


…で、ガ○ダムライクな組み方ですが、
パーツ数の多さとか細かさも相まって、ランナー状態で
合わせた後に本体取り付け、といった事を各所でやっています。

画像はダンパー部分ですね、
基部とかパッド本体の形状が各型式で異なる事も多いので、
こういった分割になっているのですが…。

…初めて戦車キットを組むヒトには荷が重いんじゃないかなと(苦笑。

付属フィギュアを載せて一応の完了画像とか。

キット内にはJ型キット時代のものも付属していますが、
左手でハッチに手をかけているので、
そのままのポーズだと応用が効かせにくいのですが、
彼の左手の置き場を工夫すれば何とかなるかなと(ぇ。


シチュエーション的にはエアクリーナーの調子を見ている、
…っぽい雰囲気になればと。

砲塔部の工作とか。
支持架が先か、本体が先かの話ですが、
ピタリと合わせるには無理が有りそうだったので、
支持架をつけてから砲塔に取り付けています。

但し、扉の部分は歪んでしまいましたが。

他、主砲基部と防盾部分に隙間が出来てしまうので、
軽くパテ埋めしておくと良いかも。
(白いラインが出ているところ)

装備品とかシュルツェン支持架が付いたところです。

メカっぽさとかディティール部分の事も有り、
このままの状態の方が自分は好きなのですが…。

加えて、タミヤキットののシュルツェンのパーツは
一体成型なので、
部分的に外したりする場合の表現には向かず、
他キット(後で組むドラゴンキット)から、
流用する方向で進めます(ぉ。

後、チラ見えしていますが車体上部が一体成型のため、
内側を軽くプラ板で塞いでいたり。
まあこれも完成後には見えなくなる部分なので、
必須工作では無い様な気もしますがっ。


余計なお世話ですが、こういった
「製作者が適度に手を加える余地」が存在するので、
タミヤキットは「組んでいて楽しい」と感じるのかもしれません。

車体上部が付くとピン部分はこの通り、
(下から覗き込まない限り)
ほぼ見えなくなります。

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ガルパン仕様H型
H中期型車体

マズルブレーキ各種。
48口径の75mm砲はIII突を初めとしてIV号G〜J型に
広く装備されていたため、形状バリエーションも沢山ありますね…。

エキスパート版キットにも付属しますが、大型で先端形状が
楕円っぽいタイプが一般的なので、ノーマル版には
余ったパーツで先端部が大きいものを装着しています。

…ほぼ同じですが、微妙に違います <ここ重要

他キットでもやっておりますが、
各転輪の大体の中間点に適当な当たりをつけて、
キャタピラの半分くらいの長さで押さえ込んでいます。

フェンダーで見えなくなりますので、
割とお勧めの工作ではないかなと思ったり。
…5箇所あるので結構面倒ですけれど、
実感を優先するとこうなる、という訳で。