Extended DL7PE Micro Vert Antenna について

Extendedとは延長したあるいは拡張したと言う意味ですが、オリジナルのDL7PE Micro Vert Antennaではラジエーターの長さが製作例では約0.02λ〜0.03λ、DL7PEがカウンターポイズと呼んでいるトロイダルコアまでの同軸ケーブル部分の長さが約0.2λであるのに対し、私が製作した14MHz、18MHz、21MHz各バンド用の完全垂直型 DL7PE Micro Vert Antenna のラジエーター長はすべて1mで各々約0.0473λ、0.06λ、0.07λ、カウンターポイズ部分も約0.258λ、0.251λ、0.264λと随分長いので私が勝手にExtended DL7PE Micro Vert Antennaと名付け区別しました。
このような寸法のDL7PE Micro Vert Antennaが存在することについて信じられないかもしれませんが、ローカル局にもその寸法で製作してもらい良好に動作することを証明してもらいました。
なお、これらのアンテナはすべてカット・アンド・トライで調整したものですが、18MHzバンド用の分はもう少し調整が必要かもしれません。
まず私が製作した各バンドのExtended DL7PE Micro Vert Antennaの寸法データを記載した自作 QSL カードと21MHzバンド用のVSWR周波数特性および給電点インピーダンス周波数特性の実測値をご紹介します。

試作テスト途中の14MHz Extended DL7PE Micro Vert Antenna データ記載の自作QSLカードです。
トロイダルコアへの同軸ケーブルの巻き方は悪い見本です。現在は均等になるように巻き直しています。
右側はアンテナ解析ソフト「NEC2 for MMANA」で計算したパターン等のデータです。

同じく18MHzバンド用完全垂直型 Extended DL7PE Micro Vert Antennaです。
移動運用によく使用していますが、垂直型のためアンテナ架設のためのスペースをとらない事とアースの事を考えなくて済むので非常に便利です。VSWR特性がよいのでATUなしでも充分使えます。

21MHzバンド用完全垂直型 Extended DL7PE Micro Vert Antennaですが、調整が完了する前の寸法データです。
現在のカウンターポイズ部分同軸ケーブルの長さは3.73mです。ローディングコイルも少しピッチを広げて微調整しました。

現在使用中の21MHz垂直型 Extended DL7PE Micro Vert Antenna の給電点の高さHを変化させて実測したVSWR周波数特性です。
クラニシBR-210 Standing Wave Analyzerで測定したデータです。
ラジエーター長 Ls=1m(0.07λ)、カウンターポイズ長 Lr=3.73m(0.264λ)
H:給電点の高さ(同軸ケーブルとコイルの接続点)

給電点高さHを変化させてクラニシBR-210 Standing Wave Analyzerで実測した給電点インピーダンス周波数特性です。
給電点の高さを低くするとインピーダンス値が急激に上昇するとともに同調点が低い方にずれていきます。