穴加工といえばまずドリルでしょう。ボーリングにしてもリーマーにしてもまず
はじめにドリル加工です。
通常というか、普通の鉄鋼用ドリルの場合センタドリルでもみつけを行ってからドリル加工をします。
しかし、当社はセンタドリルはほとんど使っていません。
工具メーカOSGならEX-GDS(一般加工用スタッブ形)、不二越ならSG-ESS、を使っています。
これらドリルは通常のドリルより短くセンタなしでも曲がりが少ないのです。(ほとんど問題になるような
穴位置のずれは起こらない)。最近はこのタイプのドリルを使っているところが多いと思います。
図14が加工前、図15が加工後です。3箇所直径16mmの穴を開けています。
段つき穴などの場合エンドミルにより加工します。
直径16mmの穴に直径20mmの段つき穴があった場合、直径20mmのエンドミルを寸法どおりの
深さまでつっこめばよい。そのほうが真円度もいいでしょう。
(加工深さがエンドミルの刃長より浅い場合です。)
でも、20mmのエンドミルが無くて10mmがある場合円切削をします。
20mmではなく、60mmの段つき穴だったら、
工具の値段考えると60mmのエンドミルと10mmのエンドミルだとえらく値段に差があります。
寸法公差の無い60mmの段つき穴を1個だけあけるとなるとやっぱり10mm使うでしょう。
そういう時に円切削をつかいます。(実際に決定するにはコスト、精度、加工形状の事を考えてきめます。)
いってみれば使い勝手が良い方法です。
機械の動きの真円度(DBBの測定値)、エンドミルのたわみ(刃の切れ具合、仕上げ代の量により変化)、加工のつなぎ
等、色々影響が出やすいので精度が厳しい場合最大限の注意が必要になります。
図16が加工前、図17が加工後です。
Windows Media Playerをお持ちの方は ここをクリック すると加工する動画が(音なし)見れます。
図18はボーリング前の下穴で18.7mmのエンドミルを突っ込み
その後図19のようにボーリング加工をするということです。