突然でございました。
『隗』主宰大山雅由は、平成二十五年十一月二十日朝、急性心筋梗塞により不帰の人となりました。享年六十六歳。その日は、奇しくも、石田波郷生誕一〇〇年目の波郷忌の前日でした。
雅由には沢山の想いがございました。胸にはち切れんばかりの前夜からの夢の続きの覚めやらぬうちに、突然、逝ってしまいました。
遺されたものとして雅由の遺志を継ぎ、その想いを遂げたいと思います。
『隗』連衆の皆様、『隗』購読会員の皆様、俳句結社『隗』そして俳句誌『隗』のために、雅由生前にも増してお力添えをいただけますようお願い申し上げます。
また、日頃より雅由をお導きいただいた俳壇の諸先生方にも、今後一層の御指導御鞭撻を賜れますよう心よりお願い申し上げます
ご 挨 拶
各 位
早春の候 皆様にはご清祥にお過ごしのことと存じます。
俳句結社『隗』は 創刊主宰大山雅由の昨年11月20日の急逝に際し 故人の遺志により 当月集作家細見逍子(本名大山恭子・雅由妻)が主宰を継承することとなりました。
同時に 前主宰が創立メンバーとして立上げ その発展・継続に心血を注いでおりました
『石田波郷俳句大会』の実行委員の後任をお受けし 大会の成功のために全力を尽くさせていただくこととなりました。俳壇・出版関係の方々との窓口として また 清瀬市に本拠をおき『石田波郷俳句大会』を下支えする俳句結社『隗』の主宰として 故人の遺志・行跡を継ぎたいと思います。
俳壇・出版関係の皆様 『石田波郷俳句大会』選者の諸先生方には 雅由生前にも増して
御指導御鞭撻いただけますよう よろしくお願い申し上げます。
平成26年2月
俳句結社『隗』継承主宰 細見逍子
《連絡先》俳句誌『隗』発行所
〒204-0021東京都清瀬市元町1-11-23
Tel 042-493-5176 Fax 042-491-0175
Mobile 090-4090-9491
E-mail tmooyama@ga2.so-net.ne.jp
26年11,12月合併号号雅由作品
実石榴
駆け出づる日継の皇子に花野かな
重陽や能の誘ひが妻に来て
白秋全集二千円也秋の暮
ひたすらにキーを叩ける夜業かな
待宵や稿に倦みたる門に立ち
橋上に漣を聞く良夜かな
一日を書かず過ごしぬ虚栗
秋蝶の末期の露も干ぬうちに
このままに消ゆるもよきか露時雨
実石榴や思はぬ冷えにまとはれて
波郷句碑四句
波郷句碑覆ひかけられ秋の昼
波郷句碑隆と立ちたり小鳥来る
波郷碑を鏡に演武鰯雲
ゑのころに枯色見えて波郷句碑
26年1月号雅由作品
月の段
一二葉つけて紫式部の実
武士の討死にかくや曼珠沙華
しばらくは妻を籠め置く花野かな
フレミングの三指ま黒に柿を剥く
椋鳥の群去りたる柿に目白かな
一日の家居に飽きぬ草ひばり
灯火親し拾い読みして月の段
隼人瓜町のはづれの無人店
実なつめや路次に絵を描く兄妹
しろがねの多摩の川面冬隣
一茎に三羽の鶸や日照雨して
佐山勲氏
松虫草山の鳥にも声かけて
雁渡し大佐渡小佐渡全きに
一弾の銃声谷に石榴落つ
(「俳句四季」11月号・ 「俳句通信」12月号発表句を含む)
2013-08 角川源義と「俳句『もどき芸』論考
2010-12 俳句四季12月号掲載・『新・作家訪問』
2010-6 俳句四季6月号掲載・自然の流れに
2010-3 「さくら」にはちと早けれど・・・
俳句四季 8月号掲載・・・私の吟行地・出雲崎
平成の新結社50 俳壇7月号掲載・・・朴の花 |