運動会が間近に迫ったある日の帰り道でのことでした。いつもなら私から「今日は幼稚園で何をやったの?」と聞かないと話が始まらないのですが、その日は娘の方から園であったことを話してくれました。
「みんながねー、リョーカのママ、好きだって言ってたー。」
「今日ねー国旗の本読んでねー、先生がねーオーストラリアには誰がいるでしょうって言ってねー、そしたらみんながDくーんって言ってねー、覚えてたのうれしかったー。」
家に着いてそれぞれ違うことをしながらお友達の話などをしていました。突然妙な間が空いたと思ったら娘が困った顔をして「ここはどこの町?」と聞くのです。住所を言うと「違う!」と言って怒りだしました。
「他の子は日本だって言ったよ!」
(ああ、そのことか・・・)「そうだね、日本だよ。何で?」
「・・・1人だけ、違うこと、いう子がいる・・・。」
そう言ってぽろぽろ涙を流すのです。
「リョーカね、みんなと仲良ししたいのにね、どうして違うこと言うんだろ・・・?先生がね、本ひろげてね、どこに住んでますかって聞くとね、その子がイタリアとか明日はどこにしようかなとか言うの・・・。みんながね、違うよとか言うとねリョーカが言われてるみたいで悲しくなっちゃうの・・・。」
「マイペースな子」ということを5歳の娘に説明するのは難しい・・・。とりあえず、「お返事するよりももっと『言いたい気持ち』があって言っちゃうんじゃないかなぁ。もう少し大きくなれば聞かれたことにお返事ができるようになると思うから見守っててあげてね。」と言ってみました。
すると、「そっかぁ、うん、わかった。リョーカ、○○くんのこと見てるね。あ、でも△△ちゃんになんで見てるの〜って言われちゃうなぁ。」
あれ?違うよ、見守るってじーっと見ることじゃないよ。「見守る」も説明しなきゃいけないらしい・・・。
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