K6Aエンジン・メカチューン
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雑誌などを見ても、チューニングの情報は99%くらいがターボ・チューンですよね。
そりゃぁ、タービン交換して、ECM換えて、ブースト圧をあげて・・・
どっかんとパワーが出て、楽しいエンジンになるでしょうねぇ・・・
ところがどっこい。
アルトのバンにはNAしかないのさ。
しかも、NAチューンと言ったら、情報があるのはHONDAのビートくらい。
くやしいじゃないですか。
こっちもツインカムですよ。
オールアルミ・エンジンですよ。
排ガス規制が2星のせいで、トルク重視の眠たいエンジンですけどね。
そこをどうにかしようよってことで、とりあえず分解して、組みなおしました。
今回のチューニング・メニューは、
・とりあえず組みなおし
各部の酸化クロム(青砥)によるラッピング処理と簡単な重量あわせ
・純正部品を流用して、少しでもフリクションロスを減らす
・純正部品を流用して、少しでもトルクを増やす
ってとこです。
そんなわけで、とりあえず分解した写真です。
ちなみに、走行距離は50000kmちょっとってとこです。
シリンダ・ヘッドを降ろしたところです。
3気筒なので、ピストンが3つ、見えていますね。
ピストンを囲んでいる円筒形のものがスリーブです。
アルミ製のシリンダ・ブロックに圧入されていて、その中をピストンが上下に移動します。
そして、ブロックとスリーブの間の空間に、LLCが満たされて、ブロックの冷却をしています。
その外側にある8つの穴が、シリンダ・ブロックとシリンダ・ヘッドをつなぐヘッド・ボルトの穴です。
そのさらに外側にある変な形の穴が、シリンダ・ヘッドに上がっていったオイルが落ちてくる穴になります。
なお、ブロック上面の、左下にある小さな穴の中にオイルジェットがあり、そこからシリンダ・ヘッドにオイルが上ってきます。
これが、タイミング・チェーンと、チェーン・カバー、シリンダ・ヘッド・カバーです。
(ヘッド・カバーの中に、チェーンが入っています。)
走行距離の割には、かなり綺麗なほうではないでしょうか。
これが、降ろしたシリンダ・ヘッドです。
12個ある丸い部分が、タペットのはまるバルブの頭の部分になります。
丸く見えるのは、バルブ・スプリングのアッパー・シートです。
ここにタペットが置かれて、そのタペットの上にシムが乗せられて、バルブ・クリアランスを調整するようになる直打式のシリンダ・ヘッドです。