K6Aエンジン・メカチューン 2

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 ここで、2種類のクランクシャフトを比較してみましょう。

 片方はNA純正、片方はターボ純正(NAも、補給品はこちらに統一)です。

 上がターボ用、下がNA用です。

 ちょっと分かりにくいかな?



 では、アップの画像をどうぞ。

 カウンターウェイトの厚みが違うのが分かりますか?

 もちろん、右がターボ用です。

 体重計で量ったところ、ターボ用は約1kg重たくなります。

 ブーストがかかるまでの回転数で、粘りを出したいって言う事と、強度アップを狙っているのではないでしょうか。



 ワタクシのエンジンは、NAで、今までのノーマルのクランクで不具合は無かったので、NA純正で行くことにします。

 次は、クランクシャフトのジャーナルの外形をチェックします。

 カウンターウェイトを良く見ると、4つの数字が並んでいるところがあります。

 そこが、ジャーナルの外形を示す番号です。

 これは、「1212」と書かれていますので、エンジンの前から順番に「1」「2」「1」「2」と見れば良いってことになります。

 この数字と、ブロック側のハウジング内径番号を組み合わせて、最初に組み付けるメタルの厚みを選定します。



 選定したら、プラスチゲージを使って、実際のクリアランスを測定するのですが、その前にクランクシャフトのジャーナルを研磨します。

 これが、酸化クロムの粉末をオイルに混ぜ合わせた研磨剤です。

 コレを布やセーム皮などに付けて、ジャーナルを磨き、「酸化クロム・ラッピング」って奴をするんです。

 右半分が研磨済みのジャーナルです。

 輝いているでしょ?



 これをすると、手で触って分かるくらいすべすべに仕上がりますよ。

 でも、マイクロメーターで外形を測定しても、違いが分からないくらいの研磨にしかならないので、結構安心して磨けます。

 磨き終えたら、いよいよメタル選定の本番です。



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