K6Aエンジン・メカチューン 2

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 お次は、クランクジャーナルと、ハウジングのクリアランスの測定と、調整を行います。

 前回までの内容の通り、クランクとブロックのそれぞれの番号を元に、メタルの厚さを選び、そのままでも基準値内にはきちんと入りますが、今回は更にフリクション・ロスを減らしたいので、基準値内でも更に誤差を少なくする為、測定を行いました。

 これが、測定に使用する「プラスチゲージ」です。

 細い紐状の粘土の様なもので、コレをクランクとメタルの間に入れて、組み付けると、クリアランスに応じて潰れ具合が変わり、その潰れ具合でクリアランスを測定すると言う、なんとも適当な測定器具(?)です。

 でも、適当とはいえ、測定するのとしないのでは雲泥の差。

 まずはやって見ましょう。



 このように、仮に選定したメタルをブロックに組み付け、クランクシャフトを乗せます。

 そして、クランクジャーナルの上に、プラスチゲージを置きます。

 緑色の線が見えますか?

 これが、プラスチゲージです。



 そして、この状態でクランクキャップ(今回の場合は、ブロックのロア・ケース)を規定トルクで締め付け、5分以上、そのまま置いておきます。(なじませる為)



 この時、決してクランクシャフトを回してはいけません。

 せっかくのプラスチゲージが擦れてしまう上、測定の為にオイルは一切つけていないので、最悪はメタルとクランクシャフトに傷が入ってしまいます。

 そして、再びクランクを分割すると、クリアランスに応じて潰れたプラスチゲージがありますので、ゲージの入っていた紙に書いてある基準値と見比べながら、クリアランスをチェックします。

 今回の場合は、全部基準値内には収まっていたのですが、2箇所だけメタルを変更して、すべてのクリアランスを同じくらいに調整しています。



 その結果・・・も〜みんなにさわってもらいたいくらい、軽く回るクランクになりました。

 気持ちいいんだか、悪いんだか・・・

 この苦労が報われることを祈りつつ、次はコンロッド加工に入ります。



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