K6Aエンジン・メカチューン 2

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 さて、今回は、このエンジンの加工の目玉、コンロッドです。



 今回のエンジンでは、「フリクション・ロスの低減」が大事な目標ですので、コンロッドメタル(通称・子メタル)も、マイクログルーブ仕上げのメタルに変更します。

 ただし、このメタル。

 HA23系までのコンロッドには使えないんですよ。

 メタルの位置決めの切れ込みが、左右逆になっているので、ポン付けが出来ません。

 そこで、このメタルに対応した**用のコンロッドを用意しました。

 でも、そのまま使うようでは芸が無い。

 まずは、表面をざっと研磨します。

 そして・・・ヒミツの加工を行います。

 右が、加工前のコンロッド、左が加工後のコンロッドです。

 表面をざっと削り取り、重量をスズキスポーツのコンロッドと同じ重量になるまで研磨しています。

 そして・・・ヒミツの研磨、分かりますか?

 ちょっと角度を変えてみましょう。

 手前が加工後、奥がノーマルですね。

 分かりにくいかな?

 コンロッドの小端部をテーパー上に削っているんです。

 接触面積を減らすのが目的で行ったのですが、レーシングカーや、某メーカーの某エンジンでは、すでに採用されている技術だそうで、今回はその某メーカーの某エンジンを参考に行いました。

 もちろん、削り取った後は、不要なピストンピンを1本犠牲にして、内側のバリをキチンと取っています。



 そして、ピストンと組み合わさった状態です。

 左が参考用に置いたもともとのコンロッドとピストン、左が加工済みのコンロッドと表面を軽く磨いたピストンです。

 右のピストンは、メタルと同様に側面がマイクログルーブ仕上げになっているタイプを使っています。



 そして、子メタルの比較です。

 左が3000km使用のノーマル、右が新品のマイクログルーブ仕上げのメタルと加工済みコンロッドです。

 メタルの幅が全然違うのがお分かりでしょうか。

 この幅を少なくすることも、フリクションを減らす手法として、昔からあるチューンですね。

 やりすぎると、面圧が上がりすぎて、あっという間に焼きつきますけど・・・



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