K6Aエンジン・メカチューン 2
5ページ目
さて、今回は、このエンジンの加工の目玉、コンロッドです。
今回のエンジンでは、「フリクション・ロスの低減」が大事な目標ですので、コンロッドメタル(通称・子メタル)も、マイクログルーブ仕上げのメタルに変更します。
ただし、このメタル。
HA23系までのコンロッドには使えないんですよ。
メタルの位置決めの切れ込みが、左右逆になっているので、ポン付けが出来ません。
そこで、このメタルに対応した**用のコンロッドを用意しました。
でも、そのまま使うようでは芸が無い。
まずは、表面をざっと研磨します。
そして・・・ヒミツの加工を行います。
右が、加工前のコンロッド、左が加工後のコンロッドです。
表面をざっと削り取り、重量をスズキスポーツのコンロッドと同じ重量になるまで研磨しています。
そして・・・ヒミツの研磨、分かりますか?
ちょっと角度を変えてみましょう。
手前が加工後、奥がノーマルですね。
分かりにくいかな?
コンロッドの小端部をテーパー上に削っているんです。
接触面積を減らすのが目的で行ったのですが、レーシングカーや、某メーカーの某エンジンでは、すでに採用されている技術だそうで、今回はその某メーカーの某エンジンを参考に行いました。
もちろん、削り取った後は、不要なピストンピンを1本犠牲にして、内側のバリをキチンと取っています。
そして、ピストンと組み合わさった状態です。
左が参考用に置いたもともとのコンロッドとピストン、左が加工済みのコンロッドと表面を軽く磨いたピストンです。
右のピストンは、メタルと同様に側面がマイクログルーブ仕上げになっているタイプを使っています。
そして、子メタルの比較です。
左が3000km使用のノーマル、右が新品のマイクログルーブ仕上げのメタルと加工済みコンロッドです。
メタルの幅が全然違うのがお分かりでしょうか。
この幅を少なくすることも、フリクションを減らす手法として、昔からあるチューンですね。
やりすぎると、面圧が上がりすぎて、あっという間に焼きつきますけど・・・