K6Aエンジン・メカチューン 2

 8ページ目

 これである程度の加工が済んだので、ヘッドを組み付けます。

 バルブスプリングは、ピッチの細かいほうが上になりますので、ペイントの付いている方を上に向けて組み付けます。

 これは、一番軟らかい純正流用のスプリングです。



 バルブを組み付けたら、念の為に燃焼室容積を測定しておきます。

 ちゃんと計算値に近い状態になっているかどうかのチェックですね。

 穴を開けたアクリル板と注射器で測定しました。

 ホントは、注射器じゃなくってビュレットの方が正確に、細かく測定できるのですが・・・何せ高くて・・・

 注射器測定の結果、ほぼ計算どおりの数値が出たので、よしとしましょう。

 そして、スプリングシートとコッタを組み付けたら、バルブクリアランスを調整する為の「シム」を乗せる台座、「タペット」のバリを取り除きます。

 この切り欠きの部分に、結構バリが残っていたりするので、よくチェックしておいた方がいいです。

 そして、コイツも表面を酸化クロムで磨いておきます。



 ここまで来たら、ヘッドをブロックを結合しましょう。

 ヘッドボルトを締め付けて、タペットとシムを仮に乗せて、カムシャフトを取り付けたら、チェーンを張ります。

 チェーンにオイルをつけて、ある程度のテンションを与えたら、クランクシャフトを数回回して、馴染ませます。

 その後、タペット・クリアランスを測定して、目標とする数値にあわせるため、シムを交換していきます。

 なお、規定値は0.2mm(±0.02)ですが、ワタクシはIN側は0.18mm、EX側は0.20mmにしています。



 タペット調整が終ったら、ピストントップを調べます。

 (上死点を探すってことですね)

 このように、ダイヤルゲージで上死点を探し出し、再び360度分度器を取り付けて、バルブタイミングを測定します。

 今回は、ヘッドの面研をしているので、どれくらいずれたのかを確認して、場合によってはバルブタイミングの調整が必要になるからです。

 ところが・・・今回は、運良く殆どずれていなかったので、特に調整することなく、そのまま組みつけていきました。

 まぁ、純正のカムシャフトも焼きばめによる誤差があるだろうから・・・

 いい方向での誤差で助かったって感じかな。

 エンジンを正面から見た状態ですね。

 左手にある、鉄板に引っ張られているのがチェーンのテンショナーです。

 そして、テンショナーからエンジンの真ん中くらいまでつながっている鉄板の裏に、油圧でテンショナーを引っ張るアジャスターが付いています。

 そして、この面にオイルポンプAssyが取り付くのです。

 (K6Aのオイルポンプは、F6Aでいうフロントカバーを兼ねています。)

 このオイルポンプも、一度分解して、中のバリや傷を取り除いています。

(左手の6本のネジで分解すると、中にオイルを圧送する為のギヤが2個、出てきます)

 もちろん、油圧の調整をするレギュレーターは、引っ掛かりが無いように、酸化クロムで磨いています。



 次に進む  / サブ・メニューに戻る