ランニング研究:その17 男子マラソン 北京オリンピックと2007福岡国際マラソンの比較 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2008北京オリンピックは終わりました。男子マラソンはケニアの新星サミュエル・ワンジル選手が夏のレースの戦略を変える、最初からのハイスピードでレースは展開され、日本選手は最初からトップ争いに絡むことは叶いませんでした。 今回優勝したワンジル選手は昨年の福岡国際マラソンで優勝し、マラソン界に躍り出たわけですが、この時の上位3名はこの北京オリンピックにも出場していました。2位は途中までワンジル選手と競ったエチオピアのデリバ・メルガ選手であり、3位は日本の佐藤敦之選手であります。今回佐藤選手はトレーニング疲れが身体に変調をきたしてか、ベストコンディションで走れなかったようです。私は佐藤選手の真摯な姿勢が好きで今後も頑張ってほしいと思っていますが、佐藤選手は2007福岡国際でワンジル、メルガの両選手と競った実力を持っていますので、また世界の舞台で彼らとトップを競い合ってほしいと思っています。 佐藤敦之選手を応援する意味も含め、そのレースと北京オリンピックを比べて見ましょう。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2007福岡国際マラソンと北京オリンピック記録との比較(5km上欄スプリット&下欄ラップ) |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
■2007福岡国際マラソン上位三名の記録 気象条件:天候=晴れ 気温=13.6度 湿度=47%
■北京オリンピックの男子マラソン優勝記録と比較(参考記録)
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5kmラップの変動幅は、
となっています。 ■2007福岡国際マラソン上位三名と北京オリンピックの男子マラソン優勝記録との比較 福岡国際はペースメーカーがいたせいもありますが、同じワンジル選手でもレースが異なるとペース変動も随分と違うものです。勝負となると揺さぶりは激しいものですね。 気温など、コンディションは北京と福岡ではだいぶ異なりますが、それでも佐藤選手は後半35kmまでは互角に戦いました。この時の体験を忘れず、今後も頑張って欲しいものです。 |