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ランニング研究:その3

フルマラソンと短いレースとの関連性

 

ランニング研究:その2では、フルマラソンのペースの変化について見てみました。距離と共に徐々にペースは遅くなってはいきますが、結果的にはイーブンペースに近いほど最終タイムは良かったようです。

次の段階としては、フルマラソンのペースをどのように設定するかですが、その前に、フルマラソンのタイムを直近の自分の短いレースからある程度予測できないかと思いました。そこで、フルマラソンと短い距離のレースになんらかの関係があるのかを、過去の記録を元に調べてみました。

 

フルマラソンと5kmレースの関係

* サンプル

 

 

これまでのフルマラソンの記録と、その直近の5kmレースの記録とを比較してみます。サンプルは13例です。5kmレースはフルマラソンの3ヶ月前後の記録です。

* 結果と考察

 

 

5kmのタイムそのままでフルを走りきれば、距離の関係と同じくフルは5kmの8.44倍となるはずです。フル/5kmの値が8.44より大きいほど、5kmのペースに比べてフルのペースが遅いことになります、これが大きいと持久力が弱いことになります。

現実は5kmのペースをずうっと維持できる訳がなく、私の場合は最も小さい時で9.19倍、最も大きい時では11.59倍でした。かなり大会によって差があります。では5kmとフルにはあまり関係がないかと言うと、フル/5kmとフルマラソンの実タイムとの関係を左図のように見ますと、ある程度の直線を描きました。つまり「フルの記録が良いほど、5kmとの関係は数値が小さくなる、つまり8.44に近づく」と言えます。

 

 

しかし、上グラフのフルマラソン3時間付近には、フル/5kmの値に少しばらつきがあります。

繰り返しになりますが、グラフが左肩下がりなのは、フルのタイムが向上するには、5kmのタイムが速くなること以上に、持久力が向上していることが影響しているという結果を示しています。

この関係を一次式に求めるとY=0.000608X+2.853247となりますが、

これに基づき、フルマラソンのタイムを出すための、5kmのタイムを逆算して想定するならば

フルマラソンタイムレベル

Full/5km

5kmタイム

40000

11.61

2040

34500

11.06

2020

33000

10.51

1958

31500

9.97

1933

となります。これは自分の記録から出した結果なのですが、自分の感覚的にはフルマラソン4時間レベルの5kmタイムが2040とは少し速い気がします。それぞれ平均値ですから、レースごとのばらつきがあるためかもしれません。

8.44には、今後どこまで近づけるでしょうか。

 

フルマラソンとハーフマラソンの関係

* サンプル

 

 

上記の5kmレースと同じく、これまでのフルマラソンの記録と直近のハーフマラソンの記録とを比較してみます。サンプルは21例です。これもフルマラソンの3ヶ月前後に記録したものをピックアップしました。

* 結果と考察

 

 

フルはハーフの何倍で走れるかを見ますと、ハーフのペースで走りきるならばこの値は距離と同じく2.00です。私のFull/Halfの結果は2.08から2.55までのばらつきがありました。

それで、上のケースと同様に左図@のようにフルマラソンのタイムとの関係をグラフに示しました。

23個ほど、大会によってFull/Halfの値が低い、つまり意外に持久力を維持できた場合が見受けられますが、全体としては、フルのタイムが良いほどFull/Halfの値も小さい傾向があります。ちなみに、この意外と持久力を維持できた大会のうち、二つはその当時のベスト記録を更新できた大会でしたが、あと一つは、ハーフがイベント的なレースでタイムを競えなかったようです。

グラフAは、形状は@と全く同じとなりましたが、フルのタイムがハーフのタイムの2倍とどのくらいの差があるかをフルのタイムとの関係で示したものです。つまりハーフのタイムの2倍に何分上乗せすればフルのタイムになるかということです。これも7分台から51分台までと、かなりのばらつきがありましたので、同様にフルのタイムとの関係をグラフにしています。

 

 

以前に、友人から聞いた話では、「ハーフの2倍に8分を足したものがフルのタイムだ」という目安がありました。しかし、グラフでは、8分にはなかなか追いつけませんね。

5kmのケースと同様に、関係を一次式で見ると、@がY=0.000106X+0.942712

AがY=0.010562X-106.847です。

Aの式から、フルマラソンのタイムを基にハーフマラソンのタイムを逆算して想定すると、

フルマラソンのタイムレベルごとに

フルマラソンタイムレベル

Full/Half

ハーフの2倍に追加する時間(分)

想定ハーフマラソンタイム

40000

2.47

45.25

13722

34500

2.38

35.74

13437

33000

2.28

26.24

13152

31500

2.19

16.73

12908

(※Full/Halfは近似値ですので、各欄の数値をこのまま計算すると若干の誤差が出ます。)

となります。これも自分の感覚では、フルマラソン4時間レベルのハーフマラソンが13722とはタイムが少し速い気がします。2,3個のFull/Halfの値が極端に小さかった例が直線を下げているのかもしれません。

いずれにしろ、通説のハーフの2+8分を普通に出せる持久力を養いたいものです。

* 結 論

 

 

フルマラソンの記録は、5kmやハーフマラソンの記録からは単純には想定できないことがわかりました。しかし、フルマラソンの記録が向上してくると、その差が小さくなって、例えば5kmのベストペースでフルを走りきることは不可能にしても、それに徐々に近づけることがわかります。私の場合、9.19まで近づけましたが、どこまで近づけるでしょうか。

また、フルはハーフの2+8分という通説も、私の場合は3時間15分レベルまではまだまだ程遠く、かなり持久力がつかないとこの説は参考にならないということがわかりました。

皆さんも、各自のタイムで試みてはいかがでしょうか。私はこのスタディでいかに持久力が大切かがわかりました。

 

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