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ランニング研究:その4 フルマラソンのペース設定 |
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ランニング研究:その3では、フルマラソンのタイムと短いレース(5kmとハーフ)のタイムとの関連性について見てみました。そこでは、フルマラソンのタイムが良いほど、短いレースとの比が小さくなる、つまり好タイムには持久力が大きく影響していることが分かりました。フルマラソンの記録向上には、短いレースでのスピードを上げるよりは、持久力を向上させることの方が、私の場合大きく影響したように思います。そして、個人でその値は異なるとは思いますが、最後にフルマラソンの想定タイムレベルから、それぞれの5kmやハーフの場合におけるタイムレベルを逆算してみました。 今回はこれまでのまとめとして、練習量と持久力の関連について考えてみます。 |
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練習量とフル/5kmレースの関係 |
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ランニング研究:その1で、フルマラソンのタイムと練習量はある程度の関連性があることを述べました。例えばレースの直前3ヶ月間の練習量との関連では、練習量150km/月平均でフル3時間30分ほどだったわけです。そこで、データは同じですが、直前3ヶ月間の練習量とフル/5kmの関係をまとめ、練習量と5kmのタイムからフルのタイム設定をできないか見直してみました。つまりフル/5kmが持久力の指標になるのではということから、練習量と持久力の関係とも言えます。 |
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サンプル |
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5kmレースそのままのスピードでフルマラソンを走り切ったなら、その数値は8.439倍です(Full/5km =42.195km÷5km)。つまりこれが究極のイーブンペースです。これにいかに近づけるかが課題です。 サンプルは過去22回のフルマラソンレースのうち、記録を更新したものについてとりあげました。5kmのレースはフルマラソンのレースの3ヶ月前後に記録したレースかタイムトライアルの記録です。私の所属している霞ヶ丘楽走会は3ヶ月に一度ほど5kmのタイムトライアルを催していますので、自分の調子を測る参考になります。出場履歴とはフルマラソン何回目のレースかを指しています。 じつは、この関係を調べる際に、まず ·
直前3ヶ月練習量と採取可能な全てのFull/5km を調べました。しかし、かなりばらつきがあったので、その次に、 ·
直前3ヶ月練習量と記録を更新したFull/5km の関係を調べてみました。上よりは相関関係はありましたが、まだばらつきがあるので、3ヶ月の練習量ではあまり持久力との関連性を問えないのかもしれないと思い、練習量を6ヶ月にまで広げて上のサンプルを抽出したのが今回の結果です。
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結果と考察 |
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上記表の結果は左記の通りです。 サンプルの関係は y=-0.00133X+11.46318となります。 上のグラフ中、青い破線で示したのは練習量ごとに3つのグループに分かれたからです。このグループごとにみれば、明らかに練習量が多いとFull/5kmの値は小さくなっています。練習量は総体的には持久力向上に作用していると言うことです。これはこんな面倒くさいことをやらなくても大体想像できますが、練習の量が大切だと言うことがあらためて理解できますね。しかし、一方で練習量が増えても、Full/5kmの値にはバラツキが出てきます。 |
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黒い矢印線が示すように練習量600km台(月間100kmほど)のグループではFull/5kmの幅が0.3ほどですが、1000〜1100km台(月間175kmほど)のグループではそれが0.5に広がり、1400〜1500km(月間240kmほど)のグループでは0.6〜0.7に広がる傾向があります。Full/5kmの値が小さくなるほど、レースによってかなりバラツキがあるということです。これは体力的にぎりぎりのところでちょっとした他の要因が大きく作用しているのでしょうね。しかしその数値は、5kmのタイムが20分としても0.3とは6分の差、0.7でも14分の差ですから、人の行うことですからこの程度の違いは大いにあり得ます。そのバラツキの広がりを示したのが、緑のラインの幅です。 |
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結 論 |
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まとめとして、バラツキも考慮したFull/5kmの値を練習量ごとに想定してみました。直前6ヶ月の練習量を月間平均で示しています。バラツキは練習量50kmで0.124ほど広がるとしています。皆さんもご自分の記録と比べて見てください。かなり個人によって数値に差があるかもしれません。でも私と同等な練習環境の方は、この傾向は似ているのではないでしょうか。いかがですか。
上表の右端欄は5kmのペースとの比較です。つまり5kmタイムの何倍程度のペースがフルマラソンの平均ペースかという意味です。5kmのタイムが4分/kmだと1.25倍は5分/km、つまりフルマラソンの平均ペースが5分/kmということになります。表では、月間250kmの場合5kmの1.083倍まであり得るという結果になっています。1.083倍という値はかなり小さなように感じますが、私の感覚としては十分あり得るように思います。 さらに限りなく1.0に近づきたいものです。 |
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