韓国の文壇は活発である。 なぜか、女性作家の活躍が目につく、のは、気のせいであろうか・・・ 하성난、조경난、송경아、공지영、김인숙、김현경、박완서、신경숙、은희경、・・・・作家の名前を挙げても、枚挙に暇がないほどである。 むろん、作風といい、取り上げている題材といい、それぞれであるから、その方向性が一致しているわけではない。それだけに、それぞれの作家の作品を読んでいくと、現在、韓国の文学界を取り巻く環境が、何となく、伝わってくるように感じられる。 徐々に世代が交代して、いわゆる戦争を知らない世代が台頭してきている。 しかし、それでも、好むと好まざるとにかかわらず、韓国は、現在”戦争中”である。”休戦”しているに過ぎない。 だが、戦争がもたらす生活と心の苦しみは、観念的でしかない。 だから、必然的に、別の題材から生まれる小説になるのであろう。