自衛隊の演習場から拾ってきた不発弾をネットオークションで販売して、荷物の配送センターで爆発が起こった事件がありました。ちょうどその前後で、鍛冶作業の「焼き入れ」や「研ぎ」を掛けるときに使える『桶』は無いものかと、Yahoo!! のネットオークションをリサーチしていました。本当にいろいろなものがオークションに出されていることに驚きました。
『桶』も当然出品されていて、ちょうど良さそうなものはないかと探していたら、先週バッチリのものがオークションに掛かり。落札に成功しました。「古坂關」と書かれた桶です。お相撲さんでしょうか? おひつのようですし桶のようで・・・・? 直径(内径)37cm深さ11cmの物です。焼き入れにはちょっと小さいですが、研ぎを掛けるときにはちょうど良い大きさのような気がします。砥石の台を作って、活用したいと思っています。
その前後に、『日本刀』の項目や好きな『甲冑』の項目も覗いてみました。有りますね・・・。甲冑で、「これを買いたいな〜〜〜〜!!」と、思う物がありましたが、70万円・・・・・。当然熊公の手の出る範囲ではありませんでした。これは買い手が付かずオークション流れたようです。甲冑についてはちょっぴり自信があるので、自分に余裕が有れば購入していた物でした。
そんなこんなしていて、1本の『小柄』の穂を見つけました。鎬造りになった物で少し珍しいものでした。「よし落としてみよう!」とチャレンジ、最後の競り合いで、ちょっと想定価格より高くなってしまいましたが、ゲットに成功。
また、何故か日本刀の項目に『古鏡』が出品されていました。『銅鏡』の項目もあるのに、何故かこれは日本刀の項目にあって、3000円スタートでした。
『銅鏡』の項目になかったのが幸いしたのでしょう、オークション最終日の終了3時間前まで3000円のままでした。『銅鏡』の項目にあった物はオークション開始から入札があって、あれよあれよと高値になっていくのが常のようです。
約30年前に京都に行ったとき、骨董屋のウインドーに1枚の銅鏡が展示されてありました。直径は10cmほどの物でした。当時1500円、今の感覚では5000〜6000円という感じかな? 即断できず買わずにホテルに戻りました。夜寝ながら、やっぱり買っておこうと思い、翌日行ってみると・・・・、既にそれは売却されていました。
オークションに出ていた古鏡はちょうどそれに似ている物でした。鑑定なんて言うことはできませんが、『禽獣葡萄鏡』といわれる、唐の時代の物ではないかと考えました。落としてみよう・・・・。
「誰も見つけるな!!」 と、祈りつつ数日が過ぎました。終了3時間前に見ていると、3100円が付きました。さっそく3200円と打つと、すぐに3300円となりました・・・・。 「まずいな〜〜〜!!」と、思いつつ、終了30分前まで待ち、3400円と競りました。
刻々と時間が迫り、「20分」・・・「10分」・・・「1分」・・「30秒」・「15秒」・・・・オークション終了!!。
本当にドキドキしました。30年の時間をおいて自分の所に銅鏡がやってきました。嬉しいこと限りなしです。自分の思っている通り、唐代の本物であれば掘り出し物ですし、仮にいつの時代かの復古模造品であっても、熊公にとっては嬉しい品です。
鏡面も少し傷はある物の、しっかりしています。少し磨いて輝きを出し、居間に飾ろうと思っています。
オークションで購入した三品
銘 『菊一文珠藤原金重』の小柄 鎬造りが珍しい (はばきと鞘は自作)
『禽獣葡萄鏡』 直径約9cm 研ぎ桶として購入した桶 「古坂關」はお相撲さん?
桶探しからスタートしたネットオークションでしたが、チョッピリ楽しんでしまいました。また、小柄にハバキと鞘を付けました。なかなか良くできたと思っています。この技術は鍛冶作業にも役立つ物と思われます。
夏期休暇を使って、8月16日から鍛冶作業をする予定でいます。今回の作業では、この小柄をまねして2〜3本の小柄型ナイフを作ろうと思っています。これまたワクワクするものです。休暇よ早くやって来〜〜〜〜い!!
(2003.08.06.)
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