毎年恒例の家族でのスキー行ですが。ここのところ長男が行けなかったり。次男が行けなかったりしています。今年も長男は自動車教習最終盤という事で行けませんでした。
妻と次男との3人でのスキー行となりました。次男は今年大学受験でした。残念ながら第一志望の国立大はダメでしたが、私立には合格しましたので、そして、一時期は浪人も考えたようですが、踏ん切って合格した私立大に進むことを決心したので、今回はいつになく明るい雰囲気となりました。
3月29日(土)朝8時半頃東京を出発して、戸隠に入ったのは12時でした。いつもだと信濃町ICまで行きますが、今回は2つ手前の信州中野ICで降り、五岳道路を使って古間の町に入り、熊公鍛冶工房 『酔鍛磨庵』に入ったスプリングハンマーの故郷を家族に紹介しました。
東京は桜満開でしたが戸隠は雪の世界。一気に季節が2ヶ月バックした感じです。
戸隠に行ったらいつも初日に行く『うずらや』さんで蕎麦を食べました。戸隠の蕎麦はいつ食べても美味いです。蕎麦を堪能してから、やすらぎの空間『パイプのけむり』へ行きました。ケーキ・コーヒー、マスター御夫妻との語らいで心がどんどんリラックスして、戸隠モードになりました。
初日はスキーはしないで、『パイプのけむり』の中に漂う、優しい雰囲気を堪能しました。そして、マスターにクロカンのコースを紹介され、今年は山の中を歩くコースを計画することになりました。このコースは普通のクロカンスキーの方達は入らないところですから、『めるへん』の故 春子さんデザインの『熊さんマーク』は有りません。山スキー的要素も出てきますから、準備をしっかりしないと行けません。
高デッキ山の中腹の『おおはば』と言う場所を目指し、そこから『イースタン牧場』に出るコースです。唐松が白樺などの樹林になり、ブナ林となるところが『おおはば』という事で、地図でしっかり確認しました。こういうときに活躍するのがGPSです。地図の『おおはば』は 北緯36°45′30″ 東経138°6′40″の地点の近く。まずはここを目指せば良いわけです。
定宿にしている『めるへん』のご主人にもこのコースのことを聴き、明日行く事を伝えました。
【2008年 クロカンスキー ルート】
地図は国土地理院の電子国土をベースに制作しました
赤線が30日のコース 青線が31日の往路 緑線が復路
上の地図が今年のルートです。30日は赤線のルート、『めるへん』をスタートして、スキー場の奥の一段高くなった駐車場から林道に入っていくコースです。夕食後も25000分の1地図をしっかり見て地形を頭に入れました。
30日(日)天気は快晴、クロカン日和です。地図・コンパス・GPS・コーヒー・お菓子・非常食用缶詰・お尻に敷くマット・シャベルを持って出発しました。
駐車場奥の林道にはいると意外とトレースがありました。これは簡単だ!!と思いながら行くと、1の地点でトレースは消えました。この辺までは遊びに来る人達がいるようです。ここからは人に踏まれていない真っ白な雪に印を付けていくことになりました。
葉痕を見ながら「これは何似にている・・・・」と楽しみながら、鳥の声を聴きながら、静かなスキーです。この醍醐味を味わってしまうとゲレンデスキーは影が薄くなっちゃいます。
ノリウツギ トチノキ
オオカメノキ キハダ
静かなクロカンスキーは本当に気持ちがいいです
地図の2の地点が北緯36°45′30″ 東経138°6′40″の地点です。南東に約50m登ったところが『おおはば』1368m地点です。ドンピシャ北緯36°45′30″ 東経138°6′40″の地点に腰を下ろし大休止を取りました。
2の地点からは標高差約200mの下りです。ここからは高妻山に向かって下ります。コース取りがやや北寄りだったため、3の場所でGPSで確認すれば良かったのに、それをしないで下ってしまったので沢筋に入ってしまいました。西側の尾根に取り付く場所を探して随分下りやっと4の地点を見付けてルートを修正いました。こういうミスも事故に繋がらなければ楽しいです。
滑降距離が長いコースは、熊公の使っているテレマークスキーには何でもないですが、妻と次男の使っているクロカンスキーの板では少々大変だったようです。
イースタンキャンプ場に出て、道路を渡り、牧場側へ出て、逆サ川を遡ります。ここにはクロカンのコースがマークによって誘導されますが、熊公は川(右岸)に沿って登っていきました。
ここでリーダーとしては大きなミスをしました。川は蛇行して流れています。その蛇行箇所が広ければ問題ないですが、突き出た尾根をえぐるように流れていた場合は大きく巻かなければならないわけです。5の地点がそうでした。巻こうかそのまま行くか考えました。道路との間にピークがある場所、巻くには随分高く登らなければならない、ここで横着こきました。えぐられた箇所の上部は狭いもののスキーで通れますから通過しました。次の6の地点です。やばいです。5−6の間は高巻きするには大変な角度、5の地点まで戻って高巻きするか、次男を残し偵察に出ました。このやばい地点を通過すればピークの南側に取り付ける場所がありました。そこで、ここを通過して貰うことにしました。
これは一番いけないことですね。大反省です。無事、妻も次男も通過したから良いですが、川に落ちたら大変な事になっていました。
川沿いの道は気持ちよいのですが・・・・ これが6の地点 妻は板を外して歩いてきました
ルート取りはリーダーの責任ですから、やはり5の地点で高巻きするべきでした。高巻きするとコースマークが有りました。ここからは冒険はしないでコース通りに歩き、奥社参道入り口のお蕎麦やさんに入りました。おすすめ『鴨ざるそば』の札に誘われて注文しました。お腹が減っていたこと、緊張から開放されたこともありますが、実に美味しかったです。冷たい蕎麦を温かい鴨汁につけて食べるんですが、本当に美味しかったです。ビールも美味かったな〜〜〜〜!!
コースマーク 頼りになります 鴨ざるそば 絶妙な美味さでした
蕎麦を食べた後は『みどけケ池』を通り、森林植物園の学習館のところに出ます。そして、また道を渡り、越水ヶ原を横断しながら登って、パイプのけむりに転がり込みました。越水ヶ原に入る頃から雪になりました。
大好物の『ベーコンとキノコのソテー』とビールを楽しみました。大汗かいた後ですから美味かったな〜〜〜!!
今日のコースは9km位のコースです。また行きたいコースです。今度は川の遡り方はミスりませんよ・・・・・。
宿に戻り、お風呂でゆっくり疲れをとりました。夜は談話室で『めるへん』のご主人と、ウィスキーを飲みながら語らいました。雪がしんしんと積もっていました。
31日(月)、最終日。昨晩の雪は15cmくらい積もっていました。朝食を摂り、宿に別れを告げて車を森林植物園の駐車場に置きました。
雪の『めるへん』 ご主人が送って下さいました
平日ですからまだ誰も来ていません。新雪が積もっていますから、真っ白。誰も踏んでいない雪に踏み入るのは気分良いです。降っていた雪も歩き出したときにはやみ、青空も見られるようになりました。
今日の目的地は『鏡池』です。上の地図の青線が往路です。此処は勝手知ったるコースです。丘越えして天命稲荷に出て、鏡池に行きました。
森林の中を勝手にコースをとって歩くのは楽しいです
新雪に分け入っていくのは気分良いです
鏡池に到着 約40分で着きました
記念撮影 妻作 『とがピー』 何故か小判を持っている・・・
妻が『とがピー』なるものを作りました。良く見ると熊公に似ているぞ・・・・!? 鼻はチョコレート、僕等が池を後にしたら、どの動物が食べるのでしょうか・・・・・。リスかな? キツネかな? カラスだったら嫌だな!
天命稲荷の橋で転ぶ妻 危うく川に・・・ スノーブリッジを探して歩くのも楽しいです
復路は山越えをするか、裾野を巻くか考えながらルート取りしました。裾野を巻く木道に出た時、妻に丘越えする体力有るか聴いたところ「OK」と言うので、丘越えコースに切り替え、駐車場に戻りました。楽しいクロカンスキーの終了です。今日のコースは約3kmくらいでしょうか。いい汗流しました。
一旦中社に降りて、『山一屋』さんで蕎麦を食べ、オフクロ様のお土産に「蕎麦団子」を買い、長男や妹夫婦、妻の実家にお土産を買って、『パイプのけむり』に行きました。最後の1時間ほどを此処で過ごしました。昨年の『パイプのけむり 25周年』の時に送られたカードのコインの枚数と窓辺に掲げられてあるコイン間枚数が一致していました。ヤッタ〜〜〜!! 秘密のプレゼントで美味しいトマトを頂きました。
プレゼントのトマト 美味しかったです 最後にマスター御夫妻と記念撮影
窓辺に25周年の御祝いにお贈りしたお花が飾ってあります。これも嬉しいです。3時にお別れして一路東京に戻りました。戸隠をサヨナラする頃また雪が降り出しました。
信濃町ICの手前の黒姫物産館(打ち刃物センター)に寄って、工房の畑で使う鍬を購入しました。今年の鍛冶のテーマに鍬作りを掲げてあります。その参考資料も兼ねての購入です。ホームセンターで売られているものとちょっと違って、しっかり人の手が加えられている鍬、暖かみが感じられます。『古間鍬』と言われるもの、重みも有って使いやすそうです。
渋滞に巻き込まれることもなく6時半過ぎに帰宅しました。関東地方にはいると花が多くなりだし、東京は満開の桜、花びらが散り始めていました。
ベーコン・花豆のケーキの保冷用にした新雪はまったく溶けずにそのままでした。長男喜んで、小さな雪だるまを作って遊んでいました。
楽しい3日間でした。次男とも沢山語らう時間が持てたし、しっかり新年度に向けてエネルギーを充電しました。さあ、頑張るぞ!!
溶けないでそのままの雪 長男が作った雪だるま
(2008.04.01.)
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