熊公の独り言 W




◆ 飛騨路の旅  A ◆
 第3日目 8月17日(土)  歩数:10099歩 およそ8.1km

 今日のメインの行動は『黒部峡谷鉄道』に乗って『欅平』まで行き、散策する事です。
 峡谷鉄道は黒部峡谷の電源開発のため、資材を運搬するために敷設されたものです。大正12年から着手して昭和12年に『欅平』までの運転が始まったということです。資材運搬専用鉄道ですが、当時から地元の人たちのため無料で便乗させる形での運行が行われていました。昭和4年から観光客に料金を徴収する形で開放したということ。でも、その切符には『便乗ノ安全ニ付テハ一切ノ保証致シマセン』と書かれてあったということです。

 前々から乗りたかった鉄道です。宇奈月駅 9時丁度発の予約を取りました。車両が指定され、その車両の座席分しか発券しませんから必ず座れます。ただ車両内は自由席になります。
 発車20分前までにチケットを受け取り、並ばなければ良い席が取れません。そのため8時20分のホテルの宇奈月駅シャトルバスに乗る様に朝食をとるようにしました。

 
           朝食バイキング                ラウンジで黒部川を眺めながらモーニングコーヒー

 朝食は6時45分からできるというので、一番に行くことにしました。朝食はバイキング、一番最初のお客でした。食後はラウンジで黒部川を眺めながらコーヒーを飲み、お土産を買いました。8時少し前にチェックアウトして、車に荷物を積み込み、車は宿に預かってもらうことにしました。時間がありますから歩いて宇奈月駅まで歩くことにしました。

 黒部峡谷鉄道『宇奈月駅』は富山地方鉄道本線『宇奈月温泉駅』と頭を突き合わせるような感じになっています。『宇奈月温泉駅』の駅前広場には温泉の噴水がありました。
 宇奈月温泉はここに源泉があるわけではなく、7km上流の『黒薙温泉』からの引湯です。湯量は豊富で源泉で92〜98度もあるということ。pH8.15 弱アルカリ性の単純温泉です。

 
        ホテル『桃源』 8階建                  宇奈月温泉駅 駅前広場の温泉噴水

 早く着きましたので、駅前の『黒部川電気記念館』を見学して、30分くらい前に駅に行き、予約してあるチケットを受け取りました。
 峡谷鉄道には窓のないトロッコ列車とリラックス車両と呼ばれる窓付きのもの、更に特別客車というものが有ります。トロッコ列車以外は別料金が必要になります。東京で予約した際、9時丁度発のものはリラックス車両のみということだったので530円払いました。ところが駅に行くとトロッコ車両も連結されていました。ただ、トロッコ車両は満席になっていますという放送でした。
 30分前に改札の所に居たので結構前の方で改札を受けました。9号車には2番目に乗車しました。やはり別料金を支払わなければならないためか、ゆとりがあって動き回ることもできました。出発時はゆるキャラの『くろべえ』が見送ってくれました。

 
      黒部川電気記念館                   黒部峡谷鉄道のゆるキャラ 『くろべえ』

 線路幅は762mmの特殊狭軌、宇奈月−欅平間の20.1kmをおよそ1時間20分かけて走ります。標高差は375m 宇奈月駅の標高は224m 欅平駅は599mです。
 行きは右側に乗るのがおすすめです。ひっきりなしのカーブ、車輪のフランジとレールのこすれるキーンキーンという音がひっきりなしに響き、繋ぎ目の音がカタンコトンと連続します。遊園地の乗り物の超長大版という感じ、景色は綺麗だし、足下すぐはストンと黒部川に落ち込む崖、室井滋さんのアナウンスを聞きながら、楽しい時間です。

 線路の脇にはお城の銃眼のような四角い穴が開いている壁のようなものが続いています。時々出入り口が有ります。これは積雪期の通路になるそうです。20kmを6時間かけて欅平まで行くそうです。その後は地下の上部軌道を使い発電所に行くわけです。大変な仕事です。
 峡谷鉄道は積雪期は運休するのですが、ウド沢というところは雪崩の巣ということで、ここの沢に掛かっているレールは外すそうです。そして、沢の両岸のトンネルの入り口は鉄の扉で塞ぐようになっていました。

    ◆◆ 黒部峡谷鉄道からの景色 ◆◆ 写真は順不同

 
    鉄橋とトンネルが連続します              雪崩の巣 ウド沢 積雪期はレールを外す

 
冬期歩道                                万年雪

 
      出平ダム                        黒部本流に流れ込む支流

  
第二発電所とネズミ返しの大岸壁                       美しい渓谷                  

 綺麗な橋やダム、発電所、見上げる稜線、カメラに収まらない大岸壁、深いV字谷、猿用の吊り橋や万年雪・・・。見所は満載です。黒部峡谷に深く深く分け入っていく感じはたまらなく楽しいものでした。水が何万年もかけて削り取って出来た峡谷、自然の力のすごさと人間のチッポケさを感じました。

 10時18分に欅平に到着しました。はやはり涼しく感じました。帰りの電車は11時46分です。20分前に並ぶとして行動時間は およそ1時間。名剣温泉を往復してくることにしました。奥鐘橋を渡り、人喰岩を通り、名剣橋を渡って坂になったトンネルを抜けると名剣温泉でした。時間はまだあったので少し先まで行き、戻ってきました。

 
 終点欅平駅                           黒部第三発電所

 
      駅近くの『人喰岩』                  名剣温泉から眺める白馬・唐松岳方向

 予約しておけば関電の欅平から第四発電所までを結ぶ上部軌道の地下駅を見学できます。発電所までの資材運搬はここからエレベーターで車両を200m上げて、そこから第4発電所に資材を輸送するということです。地熱が高いところがあるのは有名ですね。
 下の写真の黒部本流のV字谷、教科書に出てくる基本の姿ですね。黒部川が若い谷間であることが分かります。小さく第三発電所が写っていますが、欅平から運搬専用の車両はこの発電所近くまでトンネルで進み、そこから縦坑を200m上がって上部軌道で第四発電所までトンネルで行くことになります。行ってみたい所です。

  
     名剣橋                   名剣温泉              黒部本流と第三発電所

 駅の側のビジターセンターに入って鷲羽岳から富山湾まで流れ下る黒部川の解説ビデオを見ました。
 鷲羽岳の標高は2924m黒部川の長さはおよそ85kmです。黒部ダムまでが流路の1/3位のところで、標高はおよそ半分まで落ちてくるそうです。更に流路の半分くらいの位置になる欅平で標高は1/5にまで下がり、宇奈月までの20kmで標高は1/15までに下がります。その急流は発電に持ってこいだたわけですね・・・。
 前日、黒部ICから宇奈月に向かって走っている際、山が迫ってきたところで写真を撮りましたが、あそこが黒部川の扇状地の頂点部分で、日本海に流れ出していくわけです。とても良い勉強になりました。

 
      EDR17                         開放化鐶満点のトロッコ車両

 帰りは13号車、トロッコ車両です。午前中最後のものですが座席にはずいぶん余裕があってワイフと2人で4人掛けのシートを使うことが出来ました。先頭車両で機関車を見ながらの旅です。
 機関車は1両で客車9両を引く力があるということで、2両連結されていますから最大18両まで連結できるそうです。

 
猿専用吊り橋                              宇奈月湖 

 
新山彦橋と宇奈月温泉                        宇奈月温泉の足湯 ・

 帰りのトロッコは自然をそのまま体感して乗車できる車両です。ただ、天気によっては大変かも知れないです。帰りは左側に席を取るのが良さそうです。黒部峡谷鉄道に乗るときは水・お茶を用意すること、しっかりトイレを済ませておくこと、羽織るもの必要があればカッパを用意しておくことをおすすめします。
 温泉街をそぞろ歩きしながらホテルまで戻りました。ホテルまで50mというところで空が暗くなって雨が降り出しました。ぎりぎりセーフでした。

 
     宇奈月温泉街                    前夜貸し切って入った半露天風呂

 フロントでおすすめの食事処を聞いたところ、黒部市街に向けて走り8号線を左に曲がってすぐの所に回転寿司がありますということ、朝日ICに出るつもりで居ましたが黒部ICから戸隠に向かうことにしました。
 13時半少し前に桃源を出発しました。黒部川沿いに下っていき、8号線に出るのを楽しみにしていましたが、その手前で黒部IC入り口・・・、乗っちゃえということになり、そのまま戸隠に向かいました。途中のサービスエリアで軽く食事をしようということにして、名立谷浜SAに寄りました。そこで『白海老かき揚げ蕎麦』を食べ、食べ終わったら戸隠にまっしぐらです。

 
黒部川上流方向     <北陸道黒部川の橋上で>    黒部川河口方向

 
  親不知子不知                         白海老かき揚げ蕎麦

 16時少し前に大好きな『パイプのけむり』に行きました。2年ぶりの戸隠、パイプのけむりには戸隠の時間が流れていました。芯からリラックスできる空間です。1時間少々マスターや奥さん、常連のお客さんと楽しく語らい、定宿『森の宿めるへん』に17時15分頃入りました。
 戸隠は自分の家みたいに感じる場所、ゆっくりのんびりしました。

                            走行距離:150.7km 総走行距離:806.4km  


 第4日目 8月18日(日)  歩数:2750歩 およそ2.2km

 旅行最終日です。9時頃から越水ヶ原を降りてまずは蕎麦打ち道場の『とんくるりん』に行きました。乾麺の戸隠蕎麦を長男に頼まれていましたので、それを購入しました。次に隣の野菜直売所に行きました。トウモロコシ・米ナス・トマトなどを購入しました。

 
        蕎麦畑                       大好きな喫茶店 『パイプのけむり』

 中社に戻り、山口屋さんでちょっぴりのお土産を買い、岩戸屋さんに行きました。オフクロ様の好きな『蕎麦団子』をお土産にするつもりで行きましたが、残念ながら売り切れでした。10時に『パイプのけむり』に行き、ワイフはビーフシチューセット『はるにれ』 熊公はスパイシーカレーセットの『みずなら』をお願いすることにして、まだ時間が早いので最初にコーヒーとケーキをもらい、戸隠の時間を楽しみました。11時半頃メインのものを出して頂き、最後にシャーベットを食べて戸隠を後にすることにしました。勿論、いつものようにベーコン・鯖燻とワイフの好きなケーキを購入して・・・。

 
スパイシーカレー                           ビーフシチュー

  
高木ご夫妻                              戸隠連山

 予定では13時頃帰路につくつもりでしたが、日曜日ですから嵐山小川あたりを15時よりも前に通過したいと思い、もう少し居たい気持ちを抑えて帰路につきました。
 戸隠に行って今回は蕎麦を食べずに帰ってきました。これは初めての事です・・・。

 
浅間山                                 妙義山

 小諸付近で浅間山が恥ずかしそうに雲をまとって、その間から顔を出してくれました。浅間山は先日小噴火して噴火警戒レベルが高くなっている状態です。八ヶ岳などは雲の中、チョット残念でした。
 横川SAで釜飯を購入して、一目散に帰ります。嵐山小川−坂戸西辺りで10kmくらい渋滞が有りました。完全に止まったのは2回、とろとろと走り、通過は20分というところでした。自宅には16時少し前に着きました。途中で渋滞情報を聞きながら来ましたが、我々は渋滞が始まってすぐの状態で通過できていたようです。1時間遅く出ていたら帰宅は17時ではなく18時頃になって居たと思います。

 帰宅してすぐに交通情報を確認しました。16時の状況は坂戸西から本庄児玉近くまで渋滞しているようでした。おまけに渋滞後部で追突事故も起きているようでした。1時間早く帰路についたことは正解でした。

 今回の旅行は台風10号の影響でどんなことになるかと心配しましたが、傘をさしたのは白川郷の見学の半分だけでした。警報のサイレンに驚かされたりしましたが、最終的にすべて予定通りに行動できました。今年の旅行も守りを感じるものになりました。
 関でのあの腹立たしい軽自動車は未だに癪に障りますが、自分はあのような運転をしないぞという決意をする材料であったと考えることにします。
 あっという間の4日間でしたが、本当に充実した旅行になりました。さて、来年の夏の旅行の計画を練りましょう・・・。(^^)d

 今年は10月に兄貴と呉・奥出雲・境港の旅を計画しています。そのときまた旅行記を綴りたいと思います。期待して待っていて下さると幸いです!! (^_-)

                        走行距離:272.5km 総走行距離:1089.6km  
(2019.08.21.)






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