熊公の独り言 W




◆ 中国地方兄弟旅  A ◆
 第3日目 10月18日(金) 走行距離:194.3km  延べ走行距離:1319.2km  歩数:10328歩

 今日は天気が悪くなりそうでした。見学地に考えて居た鳥取砂丘は二人とも行ったことがあるのでパスすることにしました。その代わり、オヤジ様も行ったと言っていた『美保神社』に行ってみることにしました。

 朝食を食べに行く前に自分達の宿泊している階の日本海側が見える窓の所へ行きました。するとかすかですが大山を眺めることが出来ました。その後はどんどん天気が悪くなっていきましたから、これが唯一大山を眺められた時でした。
 部屋からは境水道が眺められました。

 
宿泊した部屋からの展望

 朝食を摂り、チェックアウトして、車に荷物を積んだあと朝の『水木しげるロード』を散策しに行きました。

 
       境港駅                         米子行きの列車の出発まぎわ

 まずはJR境線の『境港駅』に行き、そこからそぞろ歩きをしました。やはり『水木しげるロード』は夜歩くのが良いです。途中のお土産店でシジミの佃煮を購入して、その際に妖怪の像の位置替えがあったかを聞いたところ、全面リニューアルの際に席替えがあったそうです。しかし、今後は当分の間は無さそうだと聞きました。最後に境水道の間近の所まで行き、オヤジ様を偲びました。ここでもオヤジ様がすぐ近くにいる感じを受けました。

 
         八岐大蛇像                        海上保安庁巡視船 『おき』 をバックに

 10時過ぎにホテル駐車場を出発しました。『境水道大橋』を渡って島根県に戻り、日本海に向けて走りました。『美保神社』までは11km位でした。

 
              美保神社                    美保ヶ関漁港 鳥居左の屋根は『廻船御用水』の井戸

 オヤジ様も来たであろう『美保神社』を見学、ここでもオヤジ様を感じました。美保神社のあとは安来の『和鋼博物館』に向かいました。
 途中お茶などを買いにファミリーマートに寄りました。クジを2枚引いて下さいと言われ引いたところ、2枚とも大当たり、缶酎ハイを2本貰いました。呉の海軍カレーのお店・出雲大社での出雲蕎麦のお店・境港での海鮮料理のお店、ことごとく入れませんでしたから、これがそのねぎらいかと思いました。

 『和鋼博物館』は安来にありますからまたまた島根県に戻りました。見学者はほとんど無く、静かに見学できました。

 
       和鋼博物館                     入り口広場に置かれている『ヒ塊』

 ここは今回の旅行の『砂鉄製鉄』の総まとめをする場所、兄貴は砂鉄製鉄のことをきちんとまとめられたようです。和鋼博物館の展示を見て確認していたようです。

 
日本刀に触れる体験


天秤鞴体験

 最後に日本刀に触れる体験と天秤鞴を踏む体験をしました。熊公の持っている日本刀は脇差しですから、大刀は重く感じました。見学者が少ないと言うことで模造刀も触らせて貰いました。最後に天秤鞴を踏む体験、これを1時間踏み続けるなんて考えられないことです。鞴を踏む役を『番子』と言います。交代交代で踏むので『代わり番こ』という言葉が起こったということです。

 和鋼博物館を1時20分過ぎに出ました。途中の『道の駅』“アラえっさっさ”に寄って昼食を摂りました。今日も出雲蕎麦にしました。

 
  出雲蕎麦                             安来ぜんざい

 門前で食べた出雲蕎麦よりも美味しく感じました。また、最後にぜんざいを食べました。それから、『ドジョウの唐揚げ』という物を食べてみました。唐揚げのドジョウはなかなか美味いものでした。

 ここからは一目散に余部を目指します。6年前に走ったときと比べ山陰道は随分繋がっていました。米子西ICで山陰道に入り鳥取県を縦断して余部ICまで2時間10分位でした。
 インターチェンジを降りてすぐ、余部に来たら寄る酒屋さんへ行きました。ここの地酒『香住鶴』は好きな酒です。燗を付けて飲むのは昔の二級酒に当たる物が良いです。これを今日中に買っておけば、明日早く出発しても悔いが無いことになります。

 宿には4時50分過ぎに着きました。ここでもまず最初に台風19号の被害が無かったかという質問、心配して下さっている優しい心に感謝です。

 宿の宿泊者は我々だけでした。お風呂を5時45分にお願いして余部橋梁、天空の駅を見学に行きました。6年前より整備され、まずエレベーターが設置されていました。また、飛び降り自殺した人が有ったとい うことで、コンクリート橋の壁の上に更に防音壁のようにガラスの壁が出来ていました。チョット味気ない感じでした。橋の上を通過する列車は通っていることを感じるだけで、眺めることは出来なくなっていました。

 
餘部駅へのエレベーター                       昔の線路の上で  

 熊公は道の駅に行き橋梁部材で作った文鎮を購入、兄貴は列車を見ると言って駅に残りました。5時40分頃に宿に戻ったところ、お風呂は家族風呂にしてくれていました。久しぶりに兄貴と二人でお風呂に入りました。

 この宿は料理も美味しいのです。熊公はこれで三回目です。夏でも冷凍にして置いた蟹を出して下さいます。今朝境港を散策中、生きた蟹をお店に搬入する場面を見ました。夕食に冷凍保存でない蟹が出ることを期待していましたが、やはり一匹ずつ蟹が出ました。燗を付けた『香住鶴』を飲みながら蟹を食べ、旅の楽しかったことなど語り合いました。

 部屋に戻ってからも、ファミリーマートでゲットした缶酎ハイを飲みながら語り合いました。兄貴にとってはこの余部橋梁が最高の見学地になったようです。


 第4日目 10月19日(土) 走行距離:253.6km  延べ走行距離:1572.8km  歩数:5679歩

 今朝は雨、しかも雷が段々と酷くなっていく感じでした。オプションで天橋立行きを考えて居たのですが、この雷雨ですから、行かないことにしました。その代わり出発を9時半頃にして、兄貴には存分に余部橋梁を味わって貰うことにしました。

 熊公は部屋で海を眺めたりしていました。以前来た折りに余部鉄橋の橋梁部材を手に入れられないかと相談して、近くの資料館の方から分けて貰ったことがありました。そんな話を女将さんと話していたら、橋梁部材では無いものの、余部鉄橋に使われていたボルトを頂戴することになりました。しばらく鉄の話などをしました。
 余部鉄橋の鋼材は100年余り前、『American Bridge Company社』が製造した鋼材を使っています。実際にこれを地金として使って切り出しを作りましたが、この鋼材が焼きの入る炭素量を持つ物で、非常に固いものが出来た話などをしました。そして、頂いたボルトで切り出しを作り贈ることを約束しました。

 
      部屋からの眺め                        残されている鉄橋の桁部分

 兄貴は1時間以上楽しんでいました。天気が残念でしたが、兄貴はきっとまた来ると思います。熊公もこの宿が大好きで、この方面に来たら泊まることになると思っています。

 宿は9時40分少し前に出発しました。以前は豊岡から但馬空港を経由して但馬道に乗り中国道に出ましたが、今は宮津まで行き、京都縦貫道を使い大山崎JCTに出るコースが選択されます。今回はこれに従って走ります。遠回りになるのかと思いますが高速は時間を稼げるのだと思います。

 由良川PAでお茶などを買って甲賀に向かいました。丹南・亀岡辺りから天気は回復して、青空も見られるようになりました。草津JCTで新名神道に入りますが、工事があって車線が狭まって渋滞が有りました。しかし、そんなに凄いものでは無く助かりました。
 甲南ICで降りて、甲賀 望月家(忍者屋敷)に行きました。NHKの朝ドラの舞台が信楽ですからどんなものかと思いましたが、まだ朝ドラ効果は起こっていない感じでした。しかし、望月家には結構の人が来ていました。以前閉館ギリギリに行ったときは妻と2人だけ、ゆっくり隅々まで案内して頂き見学しました。今回は案内者は無く、所々に説明の音声と映像が有るだけでした。また、どんでん返しとその裏の落とし穴は見るだけでどんでん返しは体験できないようになっていました。ただ、6年前に説明を受けていますから、兄貴に細かく説明しながら見学しました。

    
どんでん返しと落とし穴                  隠し階段と抜け道

 
   鉄鞠                                望月家入り口

 また、忍具の『鉄鞠』を鍛造するにはどのようにすれば良いのか写真を撮ってきました。溶接などを使わずにどうやればこれが作れるのでしょうか・・・。研究テーマの一つです。

 甲賀 望月家を2時10分過ぎに出ました。今日泊まる伊賀上野まで山越えをします。『伊賀甲南線』を使って伊賀に入りましたが途中車一台しか通れない幅の所がしばらく続きました。

 
        明王寺への古い道                 忍者になった気分で山道をぬけました

 古く細い道、何だか昔にタイムスリップしたような感じ、忍者の通る道を走っている感じでした。伊賀上野には3時前に到着、お城は翌日と考えて居ましたが、今日中に見学出来ました。旧市役所北側の駐車場に車を止めて、忍者博物館に行きました。忍者ブームですから沢山の観光客がいました。

 
  鞘で敵を探る                       忍者刀を持つ体験をする兄貴

 
床下から刀を取り出す                        伊賀上野城 天守閣

 くノ一の案内で色々な仕掛けを見ました。自宅にこんな仕掛けが有ったら面白いな〜〜〜等と思いながら見学しました。
 最後に昭和初期に建てられた天守閣を眺め宿に向かいました。途中の売店で『かたやき』を購入しました。木槌で割って食べる楽しいもの。忍者の携行食だったと言うことです。
 伊賀上野は『天神祭』の真っ最中、伊賀鉄道 上野市駅の南側は屋台が沢山出ていて賑やかでした。

 夕食はホテルすぐ側の田楽屋さんに行きました。湯葉の刺身・豆腐コロッケ・豆腐ハンバーグ・勿論、豆腐田楽を食べました。

 
豆腐田楽                              豆腐コロッケ

 田楽だけではチョット足りないとホテル近くのファミリーマートに寄ってサンドイッチを買いました。またまたクジを引くことに、今回も2枚です。熊公が引いたらポカリスエットが当たりました。兄貴は応募券・・・。今回はくじ運が良かったです。


 第5日目 10月20日(日) 走行距離:437.1km  延べ走行距離:2009.9km  歩数:3207歩

 いよいよ最終日です。昨日のうちにお城と忍者博物館は見学しましたから、すぐ近くの荒木又右衛門の仇討ちの『鍵屋の辻』を見学したら、給油して帰路につきます。鍵屋の辻までは400m位でしょうか・・・。

   
鍵屋の辻=渡辺数馬と荒木又右衛門が河合又五郎等11名を相手に仇討ちをした場所

 『鍵屋の辻』には『ひだりなら道』『みぎいせ道』という道標が立っていました。11 対 2 の仇討ち、見事成し遂げたわけですが、どんなだったでしょうか・・・。

 鍵屋の辻をあとにガソリンスタンドに、途中『天神祭』の屋台の並ぶところを走りました。もの凄い盛り上がりの有る祭りのようです。予定していたガソリンスタンドはお休みでした。70km位走れそうですが、名阪国道に入る前に給油したいと思っていたら、上野東ICの200m位手前に有りました。名阪国道に入ったのは9時頃でした。予定よりも1時間半早く帰路につけました。

 
伊賀上野 『天神祭』の会場                 伊豆半島が見えてきました

 伊賀PAでお茶などを買い、東京に向け走りました。中央道の通行止めが解除になったこともあってか、トラックの数はかなり減った感じでした。渋滞情報は出ていませんでしたが、万一に備え中井PAでトイレに行き、おむすびを1つ買いました。しかし、順調に流れて一番の難関、秦野中井−横浜町田辺りの渋滞は全くなし、首都高も順調でした。2時過ぎに帰宅できました。

 
大橋JCTの遊園地のようなループ               中台ランプ出口 我が家まであと少し

 アッと言う間の5日間、それでも沢山の思い出を作ることが出来ました。早く着きましたが兄貴は泊まっていくことにして、余部で買ってきた『香住鶴』に燗を付けて飲みながら旅の思い出を語り合いました。

 兄貴はどこも楽しかったがやはり余部橋梁が一番の思い出になったと話していました。熊公はやはり菅谷山内です。また兄弟旅をしたいものです。今回の旅行中、常にオヤジ様を感じながら歩いていました。きっと一緒に旅をしていたと思います。

 今回も計画したことをほぼ全てこなすことが出来ました。天気も悪いときも有りましたが、それ程苦には成りませんでした。良い旅行が出来ました。走行距離は2009.9kmでした。
 ちなみに、計画の帰宅時刻頃の渋滞情報を見ると横浜町田−伊勢原辺りに渋滞が起こっていました。自宅に2時頃戻ってくる計画にすると渋滞に巻き込まれずにすむようです。
(2019.10.22.)






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