最近、私によいことがありました。
一般にはなじみが薄いことですが「リーマン幾何学」(矢野健太郎)でいくつかの収穫がありました。私には、とてもよいことでした。この書はかなり以前から読みこんでいたものですが思うように進めませんでした。その収穫のひとつに、“ビアンキの恒等式”があげられます。この式は、どのような立場から見ても変わらない図形の性質を表します。この式の証明は難しいものでした。長い間、完全な証明を求めてきましたが思うようになりませんでした。
最近ようやくその目処が立ちました。この式の証明は数とおりありますが、正面から取りあげている参考書はあまりありません。その理由は、証明が複雑だからだと思います。私も長い間、考えてきましたがいつもドアーの前で追い返されていました。
その証明には、有名なものとして、ディラックによる証明があります。私は、丁寧にその証明を辿って見ましたが理解できないところが残りました。とても難しく思いました。
次に、よく紹介されているものとして、特別な座標を用いる方法があります。
この特別な座標を用いると、ありがたいことに複雑な項がゼロになってくれて、“ビアンキの恒等式”が楽に導けます。そのような便利な座標があるのです。
この座標は、
測地座標と呼ばれます。
これが一番よいのですが、測地座標が成り立つ根拠の証明がまた難しいものでした。私には長い間、とりつく島もありませんでした。難しいので、一般にはこの座標が成り立つものとして進められています。でも最近、この座標が成立する証明の目処が立つようになりました。大切なのはいつも疑問をもつことだと思いました。
ここまで来るのにずいぶん時間がかかりました。
また更に、著者が掲げている“ビアンキの恒等式”の直説的な証明の目処も立ちました。直接に証明するのは難しいことです。著者の方法は深く考えぬかれた証明だと思いました。
式を色々と変形していると、時間ばかりかかってしまい途中で投げ出したくなります。このようなとき、必要なのは忍耐だと思いました。
この“ビアンキの恒等式”は“アインシュタインの方程式”の左辺を導くのに欠かせないものです。最初に接したときは、どう見ても理解できるとは思えませんでした。でも、なんとか理解に近づけるものでした。
でも、このような話題は一般とは何のかかわりもないことです。このページに記すのにも少し抵抗を感じました。人とかかわりのない狭い世界での話です
。(2008・9・6)

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