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両国高校定時制

都立両国高校定時制

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このカエサルの書を読み、そこで得た私なりの結論は、「文は思ったとおりに書く。文は短く書く。できるだけ簡潔に書く。」ということです。むしろ、よい文を書こうと思わないほうがよいと思いました。でも、当を得たものかどうかは分かりません。
 そうはいっても、文を書くときはいつも壁に当たってしまうのが現実です。漢文の授業で推敲という言葉を教わりました。でも、実際に推敲することは難しいことだと思います。
ところで、私は歴史があまり分かりません。この書を読んでいても事件やその時代背景がはっきりしません。しかっりした世界史の知識があれば、もっと興味深く読むことができると思いました。

 その世界史は4年のときにY先生から教わりました。Y先生は私たちの担任の先生です。先生はすこし背が高くて優しい感じの先生です。また、信頼感のもてる先生です。先生の人柄が反映したのでしょうか。クラスの雰囲気はとても和やかだったと思います。また、けっこう明るく楽しいクラスでした。クラスには柔道部の猛者やバレーボールなどの運動能力に優れた人が大勢いました。球技大会で、バレーボールの試合の時などは息をのむような熱戦が繰りひろげられました。(私は応援するほうでした)生徒会で活躍している人もいました。美術部や卓球部でがんばる人もいました。教室では静かに思索に耽る人もいました。テストが近づくと教室のあちこちで対策を小声で話しあう声が聞かれました。教室にいるだけで楽しい感じのするクラスでした。クラスでは一人一人の個性が光っていたと思います。みな、しっかりと自分の道を歩いていたと思います。
 Y先生は担任の先生なので
、私たちはいろいろとお世話になりました。授業では世界史を教えていただきました。授業が始まると、先生の説明は水が流れるように進みます。説明を聞きながら、世界史は難しいと思いました。なぜなら、学ぶ範囲が広すぎることです。最初にギリシャ・ローマを学びます。それだけでも大変なのにヨーロッパの歴史を勉強します。その後に、中東やインド、中国などを学ばなくてはなりません。覚えることが多すぎて困りました。
「テストにはどんな問題が出るのだろう。範囲が広すぎる。それに外国の地名や人名は覚えにくい。カタカナで似たような名前が多い。覚えてもすぐに忘れてしまいそうだ。」などと思って、授業中にクラスメートの様子をそっと見ました。すると、みなは私の心配などお構いなしのように説明に聞き入っていました。興味をもって授業に集中しているようでした。
 授業中、不思議に思ったことがあります。それは、先生が事件の年代を諳んじていることです。無味乾燥な数字を諳んじることがどうしてできるのか、とても不思議に思いました。
ちょうど、後期の授業が始まったころでしょうか。生徒による世界史の発表がありました。何人かの生徒が、事前に調べた内容を発表します。それを聞いて、まるで先生のようにしっかりした発表だと思いました。世界史が好きでしっかり勉強している生徒がいるのだなと改めて思いました。・・・・・・・・・・卒業してからずいぶん時が経ちました。今からおよそ40年前のことなので、これら以外はほとんど思い出すことができません。
(2007.10.23)

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