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両国高校定時制
伊勢物語
授業で学んだ国語
まれまれかの高安に来て見れば、はじめこそ心にくくもつくりけれ、今はうちとけて、手づから飯がひとりて、け子のうつはものに盛りけるを見て、心うがりて、行かずなりにけり。さりなれば、かの女、大和のかたを見やりて、
君があたり見つつを居らん生駒山雲なかくしそ雨は降るとも
といひて見いだすに、からうじて大和人「来ん。」といへり。喜びて待つに、たびたび過ぎぬれば、
君来んといひし夜ごとに過ぎぬればたのまぬものの恋ひつつぞ経
る
といひけれど、男すまずなりにけり。