ページ13−5に

両国高校定時制 

トップに戻る

アルバム

都立両国高校定時制13−4
近くにある橋は言問橋と名づけられている。

 隅田公園からの隅田川、伊勢物語の時代、周囲は緑に覆われていたはず。

両国高校定時制で伊勢物語を学んだが最近読み返してみると詳しい意味はほとんど分からなくなっています。それはそれとして、この物語は心にのこる作品であり、とりわけ隅田川のほとりで渡し船に乗る場面が一番印象に残っています。この隅田川とは現在のどの場所を指すのだろうかとこれまで疑問に思っていました。それは埼玉の方とか、関東ではないという説もあるようです。私としては東京の隅田川を指すのではないかと思っています。(根拠があるわけではないが。)
 当時としては、このような大きな川を渡し舟で渡るのはかなり大変なことではないかと思います。また、その場面に出てくる都鳥とはユリカモメをさすらしい。いずれにしてもその渡しの場所に何時かは行ってみたいと思っています。なお地図で見ると、浅草駅から浅草高校に向かう途上、隅田川に言問橋という橋があります。また、近くの道路は言問通りと名づけられています。これはどうやら伊勢物語に由来するように思われます。
 名にし負はばいざこと問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと

なお、新古今和歌集の宣秋門院丹後の歌にも
 おぼつかな 都に住まぬ都鳥 言問う人に いかが答えし
という和歌があります。この和歌も大変に味わい深い感じがします。伊勢物語に匹敵するすぐれた作品だと思います。 (2006.6.20)