2年のときに漢文の授業でHO先生から孟母三遷の教えと孟母断機の教えを教わりました。
孟母三遷の教えは、孟子の一家は最初墓地のそばに住んでいたが幼い孟子は墓を掘るまねばかりしていたので、母はこれではいけないと思い市場の近くに引っ越した。すると孟子は商売のまねをして人の顔色ばかり見るようになった。母はまた引っ越して学校のそばに住むことにした。すると今度は本を読むなどして勉強をするようになった。そこで母はここが私の息子にふさわしい場所だと考えてずっとそこに住むようなった。
孟母断機の教えとは孟子が成長し親元を離れて学校に通っていたときに久しぶりに帰ってきた孟子に、母は機織(はたおり)をしながら勉強の進み具合はどうかと尋ねた。孟子は「べつに、相変わらずです。」と母に答えた。すると、母は突然刀を持ち出してきて今まで織っていた布をばさりと切ってしまったという。母は孟子に「勉強を途中でやめるようなことは、この織りかけの布を途中で切ってしまうのと同じで今までの努力が無駄になってしまうことだ。」と孟子を諭した。孟子は母の厳しい態度に恐れをなしそれからは勉強に励んだという。
HO先生の漢文の授業は淀みがありません。まるで作品をすべて諳んじているように授業を進めます。孟母断機の教えでは先生は勉強にたいする厳しい姿勢を強調されていたように思います。親が子を思う気持ちはいつの時代でも変わらないことだが、私は孟母の厳しさに胸をつかれる思いがしました。生徒は先生の説明に静かに聞き入っていました。そのHO先生は両国高校定時制で定年を迎えられたようです。先生は退職された後、大学で文学を教えておられると聞きました。 (2006.9.23)