桜の奥に見える浅草高校

次のページに

アルバム

両国高校定時制

都立両国高校定時制

トップに戻る

「路傍の石」

みなさんは「路傍の石」を読んだことがありますか。この本を推薦図書にしている学校が多いようですが。・・・・・・これは少年吾一の物語です。物語はこう始まります。
吾一は父親から焼き芋を買ってくるようにいわれます。吾一は焼き芋を買って家に戻ってくると父親はいません。どこかに外出しているのです。そこで、吾一は父親の帰りを待つがお腹がすいてたまりません。焼き芋を大事に懐に入れて父親の帰りを待ちます。しかし、空腹を我慢できなくなります。そこで、「一つぐらいならいいだろう」と焼き芋に手をのばしてしまいます。
気がついたとき焼き芋の袋はすっかり空になっていました。あとで、父親からは怒られてしまいます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
また、吾一の家は貧しかったので中学にいかせてもらえません。吾一は呉服問屋に奉公に出されてしまいます。あれほど行きたかった中学なのに行けません。奉公という言葉は今ではあまり使われません。若年労働者が住み込みで働くことです。その呉服問屋の子供は吾一の友達でした。いつも一緒に遊んでいた仲間です。今まで同格だった雇い主の子供と吾一は雇い主と使用人の関係になってしまいます。冷たい視線で見られることになります。また、雇い主の子供から、算数の宿題を解くように命じられます。吾一の目にはそんなことは理不尽とうつります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その後も、吾一はさまざまな境遇にほんろうされます。吾一は生きる糧を自分で得なくてはなりません。そうしないと将来が開けません。この本では、吾一が試行錯誤を繰りかえしながら成長していく姿が描かれています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この物語は作者である山本有三の自伝的な作品といわれます。物語の舞台は明治です。明治という舞台で、読み手は自分の姿を吾一の中に見いだします。なんとか応援したい気持ちに駆られます。読み手の共感を呼び起こす物語だと思います。ところで、皆さんは本が好きでしょうか。どんな本が好きですか。浅草高校ではもうすぐ夏休み。
普段読みたいと思っている本を何冊か読んで見たらどうでしょうか。
2007.7.10)