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両国高校定時制

両国高定時制
                     

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続いて水星の近日点が移動する問題を考えます。水星が太陽の周りを回るときに、近日点
(水星が太陽に最も近づく点)が100年間に43秒(角)だけ移動します。この現象は長い間、
天文学者にとって謎だったようです。どうしてこのような現象が起きるのでしょうか。これま
でのニュートン理論では説明が困難な問題でした。

 しかし、この問題は一般相対性理論によって解決されました。そこで、この問題を勉強しま
す。この問題は「光が曲がる問題」よりも難しく感じました。

考え方は「光が曲がる問題」と似ていますが問題のイメージを作るのに苦労しました。水星の
公転とか近日点などといっても普段は考えたこともありません。だから、図形を描いたりして
考えました。途中で何度も行き詰ってしまいました。でも、何とか式が出てきました。この式
に、やはり光速度などの定数を入れてラジアンを度数に直します。ただ、100年間ですから、
その間の水星の公転の回数100/0.2049この値はすでに分かっている)を掛けなければなり
ません。

 そうして、でてきた値は43秒(角)でした。計算により重力場の方程式から変化する角度は
求まりました。しかし、なぜこうした現象が起こるかについては、疑問が残ります。解説書に
目をとおしてもはっきりした説明がみあたりませんでした。しかし、これは難しい問題です。
簡単に結論がでるとは思えません。


計算式

δ
=2π*(3GM/a(1ee)CC))*(100/0.2049)*(180/π)*6060
43

G:万有引力の定数、M:太陽の質量、a水星の公転軌道の長軸の半分、e:水星の離心率
C光の速度、R太陽の半径、π:円周率

 前の問題と同じようにアインシュタインはこの角度の根拠を示しました。観測によりアイン
シュタインの主張が確かめられるとアインシュタインの名声は一気に高まったということです

なお、一般相対性理論はリーマン幾何を基にしていますが、その上にいくつかの仮説を設けて
います。ですから、観測によって検証されなくてはなりません。これら二つの観測はアインシ
ュタインの一般相対性理論の正しさを実証するものとして広く知られているものです。

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改めて、この水星の近日点移動の現象について考えます。どうしてこのような現象が起きるの
でしょうか。それは、数式を調べるとはっきりと分かります。近日点がすすむように式ができ
ているのです。すなわち、数式を調べると、近日点の移動は必ず起きます。大きな領域におい
ては、自然界は一般相対性理論の重力理論に従う。その理論によると、近日点の移動は必ず起
こる」というのが無理のない考え方だと思います。・・・(2007.2.25)

最近、このページの主張に疑問を感じました。そこで、水星の近日点移動の計算は正しいもの
かどうかの再計算をしています。正しくなければ正しいものに変えます。その結果は改めて表
示します。・・・(2009.8.2)

水星の近日点の移動の再計算をおこないました。考えの進め方や計算にミスがあったら困るの
で、注意して再計算しました。その結果、考え方や計算にミスはありませんでした。
・・・(2009.8.4)