両国高校定時制
そこで、宇宙定数とフリードマンの方程式を勉強します。ところが、宇宙定数について書いてある参考書がありません。
参考書がなければどうにもならないので、放送大学のOK先生(相対性理論)に質問しました。 数日後、先生から丁寧な返信をいただきました。先生が言うことには、宇宙定数はまだ分からないことが多すぎるそうです。したがって、これから調べる課題だということです。また、参考書も紹介していただきました。 そこで、その参考書を用いてフリードマンの方程式と宇宙定数を勉強します。ところが、その内容はかなり難解でした。
まず、取り掛かりとして、ロバートソン・ウオーカー計量(なじみのない名前ですが)という式を勉強します。それは、4次元の空間を土台にして、そこにできる曲面を考えるものです。調べるのにずいぶん時間がかかりました。
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そのあとに、そのリッチテンソル(これもなじみがない名前だが)という式を計算します。そのリッチテンソルですが一般相対性理論を考えるときには避けて通れないものです。
ところが、その考え方と計算が難しくて困りました。考えても分からないことばかりです。
ちょうど、出口のない部屋を歩き回っているようなものです。いたずらに時間だけが過ぎていきます。でも、何とかなるものですね。
試行錯誤の末に、やっとリッチテンソルの計算がクリヤーできました。
次にその式をアインシュタインの重力場の方程式に代入します。
そうすると、フリードマンの方程式がでてきました。この式を最初に考えだしたフリードマンという人はどんな人なのだろうか。自然に対する高い識見はもちろんですが、結論を予想する力とそれを実現する優れた計算力の持ち主ではないかと思います。
この式を調べると、確かに宇宙空間が急激に膨張(宇宙がインフレーションを起こす)している様子が数式に現れます。さて、ここからが始まりです。このあとも参考書には複雑な記述が続き、フリードマンの方程式を調べるにはまだ多くの時間がかかります。 (2007.5.16)