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両国高校定時制

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その解決にはいくつかの考え方があります。
(1)宇宙船は地球を飛び立つときに速度を上げる。反転するときは逆にエンジンをかけることになる。加速度運動により生じる力はアインシュタインの等価原理により重力と区別できない。一般相対性理論では重力場があると時間が遅れる。したがって、これは一般相対性理論により解決されるべき問題だ。
「相対性原理の視点」(大槻義彦)
(2)特殊相対性理論の範囲内で考える。宇宙船の行きの座標と帰りの座標を区別する考えだ。反転して地球に向かうときは瞬時に速度が逆の座標に乗り換えるとする。そうすると、地上の時間との対称性が崩れるのでパラドックスは起こらない。
「相対性理論」(砂川重信)
(3)相対性理論特有の時間として固有時という考えがある。固有時で計算すると確かに宇宙船の時間は地上の時間より遅れる。
「相対性理論」(砂川重信)、「相対性理論」(佐藤勝彦)
(4)ドプッラー効果により説明する考えがある。「相対論」(岡村浩)
いずれの場合でもパラドックスは起こらない。したがって、宇宙船に乗り光速に近い速さで宇宙を巡ってきた双子の兄は、弟と再会するときには、弟より年齢が若いということが起こる。浦島効果とも言われる。
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 これらの方法について、M先生はこう考えました。
「固有時とは相対性理論特有の考え方だ。動くものにくっついている時計だ。これを用いると説明が意外と楽だ。
「相対性理論」(砂川重信)によると、地上で静止している固有時は動くものの固有時より大きい。こういっても、言葉だけでは理解しにくいのだが。
そのほかに、光のドップラー効果を用いて計算する方法がある。確かめてみなくては。」
  (2007.5.27)

浅草高校の近くの隅田川公園の桜