4日目、7月8日(木)晴れ。
馬込川を渡る。教えてもらった大きなタワーが、左に見える中田島までくる。ここから1号線を外れる。
近くに学校があり、通学する学生のそばを走り抜けていく。
砂丘があったが、チラッと見るだけ。どこで間違ったのか、浜側を走っていると大きな川に突き当たる。橋まで北に戻る。
あんなに詳しく教えてもらったのに。行く道をふさいだのは、天竜川だった。
遠州大橋は有料道路だが自転車は無料。ここを渡って少し行くと、道が二つに分かれている。
迷っていると、急に前輪の空気が抜けている。
荷物を道に放り出し、タイヤを外しにかかる。しかしチューブを調べても、空気がもれている気配はない。元に戻してそのまま走る。
150号線に入る。まだ食事もとっていないことに気がつく。
パンク騒ぎで、気が動転している。さいわいコンビニがあったのでパンと牛乳を買い、店の前で食べる。
さあ出発しようとすると、やっぱりまた空気が減っている。ちょうど水道もあったので、ここでもう一度タイヤを外す。
手を水にぬらしてチューブをさわっていくと、ぶつぶつという漏れを発見。水がなかったら、見つけられない小さな穴。水を拭きとるとまた見失う。
修理をしたあと、新品のはずがゴムが劣化している。空気をあまり入れない方が無難。
磐田市を通る。坂道は立ってこぐ。左足は伸ばすと少し和らぎ、曲げると痛い。
何を売っているのか、直産販売の店が所々目につく。太田川。
ポケットに小さな穴が開いていたが、気がつかない。何か足に感触があり、そこから金貨がポロリ、100円か500円か、落としたことに変わりはない。
浅羽町。太平洋自転車道が右手方向の、海沿いに続いている。そこへ出るには時間もかかる。
迷ってしまったら何にもならない。我慢して一般道を走る。
ずっと向かい風が続く。道路が平坦であるだけがさいわい。
コンビニで道と時間を聞いたが、どうも自動車と勘違いされたみたい。菊川。
キリギリスの鳴き声が聞こえる。発電風車のミニ版が見られる。
浜岡原子力発電所の回りは、きれいに整備されている。人通りも少なく、静かで何となく無気味。
やっと御前崎に。昼食にぎり一つ、食欲がない。ここでは堤防上を走る。しかし海は見えない。
焼津まで25q。やきずと読んでいた。知らない地名がたくさんある。自然と地理の勉強をしている。
口が渇く。静岡bフ車が多くなる。大井川富士見橋。この川もすごい。少しして焼津を通過。
もうすぐかと思ったが、それからが大変。道を何度も聞く。山越えとトンネルがあるらしい。安部川。
ユースホステルのある三保の標識が見えてきて、ほっとする。海岸線のいちごロードを走る。
長い海岸線が続く。これがみないちご畑なのだろうか。今は何も作られていない。
長い海岸通りに夕涼みか、地元の人の姿がかなり見られる。
主婦らしき人に先の道を尋ねる。地図を頼りに、とにかくこの先を行けば、大丈夫のようだ。
やっと港らしきところにくる。専用の歩道、車道が続いている。通り抜けると、ヨットハーバーや臨海学校のような施設がある。

18時30分、何人もの人に道を聞き、やっと三保ユースホステルに到着。まわりに木々が茂っている。
自転車の荷物を外す合間にも、しつこい蚊に神経を使う。玄関を入ってもだれもいない。二階が受け付けになっている。
知っている人によく似た体つきの男性が、ここのオーナー。なんと一人ですべてを仕切っている。食事の配膳までこの人がやっている。
部屋はフラットになっていて、四つほどのベットがある。三人の相部屋で、気さくな青年と、スペイン人のこれも青年が一緒。
彼は、家は静岡で勘当された形で、ここで二、三日泊まって東京で就職するんだと話す。
もう一人の外人は日本が気に入って、あちこちを旅しているらしい。
身ぶり手ぶりで、外人はぶくぶくしていて短命、日本人は長生きするし、食事もいい、しきりに日本を礼賛している。
みんな話し好きで、とても彼らとつき合っておれない。夜中にトイレに行き食堂をのぞくと、オーナーも含めて、にぎやかな話しが続いている。
着いてすぐ下着を洗濯してロープに干していたが、朝になっても乾いていなかった。ここは電話なし。万歩計29,700。