初めてのデートは映画館。
さて、映画は終わった。時刻は夕方。映画館の外へ出ると雨。
というより、30分後にはやんでいたから夕立。
しかし、11月に夕立は変だ。とにかく、二人ともカサは持ってきていない。
(映画のストーリー。ダニエル君とメロディちゃんは夕立の中を手をつないで歩く)
この時、映画のストーリーをはっきり意識していたかどうかはわからない。
が、気がつくと二人は手をつないで雨の中を小走りに日比谷公園の方に向かっていた。
それは全くの自然の状態だった。
日比谷公園につくと、雨はやみ、夕焼けの中に、うっすらと虹がかかっていた。
とても美しい景色だった。二人は無言でそれを見つめていた。
(天の声)ここで視点を二人の後に移して見ましょう。
夕焼けは真っ赤ではなく、オレンジ色です。そのオレンジ色をバックに手をつないだ二人のシルエットが黒く浮かびます。
夕立後の風は大気をふるわせ、かげろうのようにそのシルエットがゆれます。
そのふるえは、何か、二人の運命のはかなさを感じさせます。
うっすらとした虹の色が、いくらか濃く、あざやかになります。
それは、二人の明るい未来を示しているのでしょうか。
(/天の声)
映画ならここで、I kissed your cheekなのかもしれないが。
公園の入り口の看板が二人を現実世界に引き戻した。
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