「おー、旦那方きょうは容赦ねえな」

クラウスとスティーブンがドンパチやっている音を2ブロック先に聞きながら、ザップは物見遊山みたいな感想をいう。
姿こそ見えないが地響きとともに砂塵がむこうの空に立ち昇り、低い商店の上に赤黒い十字架の頭と、つららを逆さにしたような鋭い氷柱がのぞく。
「ゲーカちゃん、ちょっと車ひっくりかえってびっくりしちゃったと思いますけど、この俺、ザップ・レンフロがいる限りなんの心配もいりませんよ!」
牙狩りの大ボス、二十二子猊下と呼ばれる女は、落下する車の中からクラウスに抱かれて無傷で脱出を果たしていた。

下にあったチャイニーズ・タウンの屋根にはハイウェイの残骸があちこち突き刺さり、小さな中華飯店の立ち並ぶ道はあっという間に大混乱に見舞われた。
目の前の十字路の左にはひっくり返ったギルベルトの車が道をふさいで横たわっている。運転席で逆さまになって何かにさし抜かれてはいるが、ギルベルトは力強く親指を立てて見せたので再生は間もなくだろう。
車が下に叩きつけられた直後、しめし合わせたように、いいオクスリがキマっている異界の巨躯が三体、十字路の正面から迫り来た。道端の露店を次々踏みつぶし、胴体のあちこちについた目玉は黄濁し脂ぎってギラギラひかる。手には血糊がへばりついた電柱を引き摺っていた。
人間、異界人とそのどちらともわからない生き物が入り乱れて逃げまどう流れに猛然と突進して、三体をひと息に2ブロック先まで圧し返したのがクラウスだった。
「クラウス、君は戻れっ…ってあれは全く聞こえてないな」
目の上に手で笠をつくり遠くを見たスティーブンはあきれてため息まじりに言った。その横を白いヘッドドレスが駆け抜けようとしたので慌てて手首を掴まえ、半円を描くようにもとの場所に引き戻した。
「御無礼。むこうは危険です」
「クラウスがっ」
「ご心配には及びません。あれくらいの暴漢はこちらでは蛇口をひねれば出てくる程度のものです。クラウスが遅れをとることはまずないでしょう」
言って聞かせても表情から不安の色が消えない。ではこうしましょう、とスティーブンは舗装されていない土のうえに磨かれた靴を揃え、演技がかって左胸に手をあてた。
「私めも加勢に行ってまいります。いかがでしょう」
大の大人にこうまでさせては、折れないわけにはいかなかった。
「…どうか怪我をしないように」
「二十二子猊下の御心のままに」
安心させるように笑って見せて、ライブラメンバーを振り返った時にはスティーブンはもう引き締まった表情にかわっていた。
「チェインは念のため応援を呼んでくれ、別の車も。ザップ、レオ、君らはなにがあっても猊下をお守りすること、傷ひとつ負わすことまかりならん、いいな」
ライブラメンバーがいまだかつて見たことがないほど優しいスティーブンも2ブロック先の曲がり角に消え、今に至る。

クラウスとスティーブンの奮戦により準人間型の薬物中毒者がさらに遠ざかると、店のなかで息をひそめていた異形と人間たちが今がチャンスと、蜘蛛の子を散らしたように跳び出してきて土煙をあげながら交錯する。
そのただ中にヘッドドレスもきちんとつけたまま、どこかの国の王女様みたいな女性が立っているのは、レオの目にもだいぶ違和感のある光景だった。
逃げ惑う誰かとぶつかりそうになるのをレオは器用に避け、ザップは殴りたおし、”猊下”はぶつかって転んだ。
「わっ、痛くなかったですか。立てますか」
踏み潰されないように素早く猊下を引き起こし、ザップの後ろに立たせた。派手ではないが一見して高いとわかる白い服に砂がついていて、レオの額の横を冷や汗がはしる。
彼女はレオナルドに会釈して大丈夫というように微笑んでみせたが、体の前で重ね合わせた手がカタカタと小刻みに震えているのを見てしまったなら、レオの背筋は自然と伸びた。
チェインもいなくなり、残ったのが自分と「ところで君さ、めちゃくちゃかわいいね、かわいいつうかきれい?きれいつうかかわいい?君みたいにきれいかわいい子生まれてはじめて見たんだけどマジで。休みの日っていつも何してるの?」と、この状況で限界まで鼻の下を伸ばす男だからレオナルドがしっかりしないといけない。
右の空から一斉に異界鳥が飛び立った。
野太い悲鳴がわきおこり、十字路の右側に逃げていた人々が血相変えて駆け戻ってくる。
ザップがにやり笑う。
「もう一匹隠れてやがったか」
右の地面に大きな影が現れ、鈍い振動とともに影はふくらむ。
建物の二階部分に指がかかった。
その胴体にびっしり並んだ黄濁した目玉は、それぞれ別々の方向へいそがしく動きまわりなにかを探していたが、そのうち一つが逃げていない三人の人間の姿を見つけると、すべての目玉が一斉にこちらを向いた。
「レオ、その人連れて安全そうなとこまで走れ」
いつもなら動揺して「安全そうってそんなっ」「うええ!?」とか情けない声を上げるところだが、後ろに自分よりも弱い人がいるからだろうか、思うほど心は揺れずにレオは無言でうなずいた。
十字路の正面方向はクラウスたちが交戦中、左は横たわる車体と散らばったガラスが道をふさいでいる。右はこれ。
選択肢はなかった。
「こっちへ」
白い手袋を引いて、踵を返した。



慌てふためき逃げ走る者どもを避け、砂塵のなかを突っ切って細い路地に駆け込んだ。
低い建物の上に板を渡しただけの薄暗い屋根の下を走りぬけ、何度も洗濯物をくぐる。
このあたりは一度路地に入り込むと道はどこまでも迷路のように続く。
行けば行くほど道幅は狭くなり、あの巨体では到底追ってこられない、そういう道だ。
レオが迷子にならないで進めるのはピザ屋のバイトで何度もこのあたりを彷徨い、ピザを冷やした覚えがあるからだった。ピザ屋のバイトも思いもよらないところで役に立つ。
しばらく走ると後ろがつんのめった。
咄嗟に支えて今度は転ばせずにすんだけれど、見れば、彼女の足は上品なハイヒールだった。
「…ひとまずここまで来たらもう大丈夫だと思うんで、GPSで見つけてもらえるのを待ちましょう」
近くの赤土の壁のそばに座らせる。
「あ、待って!…ください」
丁寧に言いなおして、レオナルドは服を一枚脱ぎ、彼女の足元の地面にひろげた。
「ど、どぞ」
慣れないことをするのが照れくさいが、あの高級そうな服を、それをまとう美女を土むきだしの地べたに座らせるのはどうしても忍びなかった。
それをされた女の方は慌てて首を横に振ったが、黒い薄手の長袖一枚になったレオナルドはへらと笑う。
彼女は沈痛の面持ちをみせ、かと思えばおもむろに自分の首に巻いていたスカーフをとってレオナルドの足元にひろげてしまった。

家畜の鶏が柵の中でひしめきあってコケコケいっているとなりに、二人並んで腰を下ろした。そうせざるをえなかった。
レオナルドは心苦しい。このスカーフ、いったいいくらするものなんだろうか。ものすごくさわり心地がいい。
値段のことと右隣の人のまばゆいばかりの美貌のことを考えないようにして、土壁から顔を出し振りかえって見れば、縦長に見える空のむこうは霧にかすみ、襲い掛かってきた異形の姿はどこにも見えなくなっていた。
耳をすますとザップたちが大暴れしている音がかすかに聞こえて、変な話だがすこし落ち着いた。
いつのまにか自分の顔の真横にきれいな顔があり、「わっ」と思わず声をあげてから「顔出しちゃだめですって」と引き戻して壁際に無理やり座らせ直す。
やってからゾゾゾと震えあがった。
この人はクラウスが正装で出迎えて、あのスティーブンがへりくだりまくる相手なのだ。
「すみまっ、申し訳ございませんでございました!!お許しをっ」
ガバとその場に伏せたが彼女はなにも言わない。
もしや、怖くて声が出ないんだろうか
心配になってそうっと顔をあげてみる。
美人だ
ほんとうに
美人は「戒律を破ります」とつぶやいてから十字を切った。
「助けてくださってありがとう」
「…あ、いえ、そんな、全然」
見惚れていて反応に何拍か遅れた。
その人はいたく心配そうに眉根をよせて、白い手袋に包まれた指を固く組み合わせて祈るように膝の上においた。
「ミスタ・レンフロとクラウスたちは無事でいるでしょうか」
「みすたれんふろ?あ、ザップさん。あの人たちなら大丈夫ですよ、むちゃくちゃ強いですから」
力こぶをつくってみせてちょっと滑稽に励ましてみる。
「むしろ、何かあったら戦力的に一番ヤバいのは僕らです」
とHLジョークをとばしてみようかとも思ったが、言わなくてよかった。
「そう、そのとおりでありましょうね」
自分に言い聞かせるように繰り返した彼女は真剣そのもので、目をあわせていられずにレオナルドは視線を足元へと逃がした。そこで見つける。
「あ、靴ずれ」
ハイヒールの左足首の裏は血こそ出ていないものの、透きとおるような白い肌はこすれて皮膚が薄くなり、赤くふやけた箇所があるのが目に痛い。
レオナルドはポケットをまさぐった。
「もしよかったらこれ、使ってください」
絆創膏をさしだす。
「妹がちょっと、足が悪いんですけどそのくせお転婆であっちこっち行くからよく転んでて。なんだか癖で持っちゃうんです、ハハ」
男が絆創膏持ち歩いているなんてなんだか格好悪くて、頭をかく。
「…ありがとう。優しいお兄様でいらっしゃる」
「やっ、そんな、全然」
少しだけ緊張の糸をほどいて笑ったように見えた。
向けられた笑顔は清浄な光に満ちていたのに、絆創膏を貼るために高級そうなロングスカートの裾が上げられ、のぞいた白いふくらはぎを凝視しレオナルドは汚らわしい唾をのんでいた。
いけない!
レオナルドは目を覆った。
妙な気を起こしたらスティーブンさんになんとかアブソルートされる!
かぶりを振って邪念をはらった頃には絆創膏は貼り終わっていて、スカートも上品でもったいぶった長さに戻っていたのでがっかり、いやほっとした。
「そ、そういえばまだ自己紹介してませんでした。僕はレオナルド・ウォッチといいます。レオと呼んでください」
「レオさん」
わざわざ手袋をとって白い手のひらが差し出され、レオは自分の服で手汗を5回高速で拭いてからその手を握り返した。小さくて、冷たい。指は折れそうなほど細くて、それなのにやわらかい。
にやけそうになった顔を引き締め念仏を唱えた。
なんとかアブソルート、なんとかアブソルートだ。
「まだライブラに加わって一年も経っていないんですが、その…よろしくお願いします」
「よしなに」
よしなに、の意味がレオナルドにはわからない。
「わたくしはと申します」
「え、そうだったんですか。クラウスさん達がニジュウニシ猊下って呼んでいたのでてっきりそっちが名前なのかと」
「二十二子というのは一族の中で二十二番目の子孫、という意味があります。首座に就く者が変わるとリセットされて、それ以降一族に生まれた子供を1から順番に。先代は先々代から数えて十三番目の御子であられましたから十三子猊下と呼ばれていました。…二十二子と呼ばれていますが、よろしければとお呼びください。はじめまして」
「はじめまして、えっと…猊下」
このときは世にも美しい落ち着いた微笑をレオに向けたが、レオにはなんとなくこの人はさんとか、と呼んでもらえることを期待して自分に名乗ったように思われた。もし読み違えて、あとから「不心得にもわたくしを名で呼んだあの無礼な男は誰です。これではライブラに制裁を検討せねばなりませんね」なんてことになったらスティーブンに笑顔でなんとかアブソルートをお見舞いされるだろう。ぞっと背筋を冷たくしたのは一瞬だけのことで、と名乗ったこのひとはそんなふうには糾弾しないだろうとも感じていた。
「あなたのお名前は?」
「レオナルド・ウォッチです!あ、こっちか…こいつはソニックっていいます。音速猿のソニック」
「ソニック、はじめまして」
手を伸ばしてもらったのにソニックは初対面の人間を怖がって、レオの肩から首の後ろをまわって頭の上に逃げた。
「こらソニック、…さんにきちんと挨拶しろ」
さりげなく「さん」付けで呼んでこっそり表情を覗うと、大きな目をさらにパッチリ開かせ、ちょっと潤んではっきりと嬉しそうだった。唇をきゅっと結んで嬉しいのが表情に出ないようこらえているのもかわいらしい。
「こいつ動きは速いんですけど、打たれ弱いんで警戒心が強いんですよ」
「そうなのですか。ソニックとはあなたにピッタリの良い名ですね」
気を遣って褒めてもらってもソニックは頭の上から離れない。
「すみません」
「かまいません。あいらしい」
ここまで言われてまだこの鳥の巣頭から離れないなんて、なんて趣味の悪いヤツだろう。それに役割というものをわかっていない。レオナルドは心の中でソニックに説教を垂れる。
急に異界の存在に襲われて、顔見知りのクラウスたちの姿も見えなくて、こんな不穏な街に見るからに弱そうな自分と二人きりにされて、不安でないはずがない。和ませ役の小動物がこの調子でどうする。
どうする。
はっとした。
いま自分に課せられた役目はこの人にごく普通の話題で話しかけ安心させてやることだと、クラウス流紳士術が天から語りかけてきたのだった。
「えっと…えと…。じゃあクラウスさんたちがさんのことを二十二子猊下って呼ぶのってそういう決まりなんですか?さんって名前もすごくステキだから番号で呼ぶより名前のほうが、その…すみません」
ザップと一緒に居過ぎたせいだろうか。思いもよらずナンパのために褒めたような罪悪感にさいなまれたが、は快く雑談に応じた。
「わたくしもそれでよいと思うのですけれど、血界の眷属と同じく首座の真名を奪われると退魔の力が衰える、という伝承がありますの。実際にはそんなことはないのですが信心深い者のなかには昔のなごりを重んじる者も多いのです。古い戒律ですね」
この見た目から血界の眷属や退魔という言葉が飛び出して、この人が牙狩りの大ボスであることを思い出した。
うっかり深い話に片足を突っ込んでしまい、なんと返せばいいのか困ったレオナルドに「久しぶりに名前を呼んでもらえてうれしい」と付け加えてがはにかんで笑ったものだから、レオの心臓は高速空回りをはじめる。健全な男子ならば仕方のないことだと許してほしい。
思わず「お、お休みの日とか何をしてるんですか!」と言いかけたレオを、寸でのところで思い浮かんだスティーブンの氷の微笑が引き止めた。
「ク、クラウスさんとスティーブンさんとはいつからお知り合いなんですか」
「スティーブンは大崩落の少し前に、クラウスとははじめて話したのは七年前のことです」
「結構前ですね。やっぱりこう、舞踏会で?」
は小さく笑って首を横に振る。
「で、ですよね」
だけどそういうおとぎ話みたいな雰囲気が彼女にはあるのだ。
「むかし、ラインヘルツのお屋敷でお世話になっていた時期が一年と少しあったのです。北の庭で本を読んでいましたら、クラウスが枯れた鉢植えの手入れをしにやってきた時が最初でした。麦わら帽子を貸してくれて」
「クラウスさんその頃からもう紳士だったんですね」
「とても優しいひとでした。レオさんの妹君はこちらにお住まいなのですか」
いもうとぎみ…
「や、妹は外に」
「あ」
突然、ソニックがの胸に跳び移った。鶏が羽をばたつかせたのに驚いたらしい。
「すみません、ソニック、戻りな」
ソニックはこちらを一度振り返ったが、の胸をはなれない。
「戻れった、ら…ぁ」
レオナルドは気づいてしまった。
あの、ソニックが掴まっているあの手の位置
あれはいわゆる、女性の胸の一番高い部分だ
たぶんきれいなピンク色をした、つまるところ、ち、ち、ちく、ちくb
「ソソソソニック!怒るぞっ」
ソニックを掴み取りに行った瞬間、音速猿の姿はぱっと消えうせ、レオナルドの手はの胸にのった。
離した。
伏せた。
心配したが「かまいません」なんていうから申し訳なさが堰を切ってあふれ出す。
「すすすすっすみません!ごめんなさい!かまわなくないです今のはかまってくださいっ、世の中にはザップさんみたいな人もいるんです!でも今のは僕が悪いですごごごごめんなさいごめんなさいっスティーブンさんには言わないでくださいっっ」

「呼んだかい?」

角からスティーブンが顔を出し、跳びあがったレオナルドは地べたから尻を浮かせたブリッジの姿勢のまま両手両足をシャカシャカ動かし後退した。
「なんだいその器用な驚き方。っと、二十二子猊下、お怪我はありませんか」
「嗚呼、スティーブン」
声をあげすぐさま立ちあがった。表情には嘘偽りない深い安堵の色がある。
「わたくしは大丈夫です、レオさんが助けてくださいましたから。あなたこそ大事ありませんか、怪我をしていませんか」
「お心遣い痛み入ります。御身の無事こそ我らの歓びであり勝利です。おーいクラウス、こっちこっちー」
うしろへ言うと、直後にジェットエンジン搭載の重戦車の迫力でクラウスが細い裏路地の道幅いっぱいに駆け込んできた。
の姿を見つけるなり両側から腕を掴んで息がかかるほど顔を寄せる。ほとばしる鬼迫に近くにいるレオナルドまで肌がピリピリとひきつれる思いだ。
「猊下っ、お怪我は」
「いいえ、いいえ、よく無事でいてくれました。本当によかった…っ。ミスタ・レンフロは、ギルベルトも無事なのですか、女性もいたはずです」
「はい、猊下。全員無事ですからどうかご安心を」
「そう、そうですか…よかった」
今にも涙をこぼしそうなの昂ぶりようにレオナルドはちょっと驚く。
この時までこうなるほどの不安を隠してレオナルドとの雑談に応じてくれていたのだと思うと、どちらが気を遣っていたのかわからなくなる。
路地にみっしりはまる勢いで走って来た時の迫力はどこへやら、クラウスもこのの反応の大きさをどうしたら落ちつかせてやれるものか困り果てて無為に汗を噴き出している。
自分では戦えないわりに生意気を言うと、レオナルドはあのくらいの異形に襲われたくらいではそこまで驚かず、ライブラの勝利も疑わない。そういう感覚は、気づかないうちにすっかりこちら側の感覚に染まってしまっているからこそのものなのだろうか。
レオナルドは顎をひねって、両手で心臓のあたりをおさえ震える息を整えようとしているを見つめなおした。
うん、普通の反応はたしかにこっちが正しいのかもしれない。
加えて、普通の人よりちょっと心配性で気の優しい人なのだろう。
この気の優しい美女がクラウスやスティーブンの上司の上司の上司の上司くらいの位置にあたるというのは、どうにも信じられないけれど。





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