「おーいツナ、大丈夫か」

ある午後、彼らは並盛の病院にいた。
ツナが風邪をこじらせて脱水症状まで引きこし、点滴をうつ事態にまで発展したためだ。

「ごめん、迷惑かけて」

朦朧とする意識のなかでここまで連れてきてくれた山本、獄寺に言う。

「うんこ!」
「いいっていいって、気にすんな」
「そうですよ十代目、一晩点滴うったら明日には帰れるそうですよ」
「うんこ!」
「そっか。・・・あれ、リボーンは?」
「入院手続きしてますよ」
「はは・・・赤ん坊だけどちゃんと受け付けてもらえるのかな」
「それにしてもツナのおばさんの旅行中にってのは運悪かったよな」
「十代目!俺、一晩中お供します!」
「あは・・・ありがとう獄寺君。でも面会時間、決まってるし」
「なんか食いたいもんとかないか。ゼリーとか買ってくるけど」
「あテメ!それは俺が今言おうと思ってたんだ!なにか食べたいものとかありませんか?
ゼリーとか買ってきますけど」
「うんこー!」
「ありがとう。そうだなあとりあえず」
「うーんーこー」
「ランボをみててもらっていいかな・・・」

ですよね・・・




ということで落ち着かないランボが迷惑をかけないよう山本がランボを抱え、手続きが終わるまで
病院内を散策することにした。(最初は獄寺が抱えていたが思いっきり噛まれた)

「今日はうち泊まるか?」
「やだー」
「やだーってツナの家誰もいないんだから仕方ないだろ」
「アホ牛なんざ野球バカの家でじゅうぶんだっ」
「そーだぞー。寿司食い放題だしな」
「ランボさんここに行く!」

山本の肩に上ったランボが通り過ぎようとした扉に小さな手を引っ掛けた。
そのまま山本が歩みを進めたから、ランボは一瞬空中に取り残される。

「危ね!」

獄寺がスライディングキャッチして事なきを得たが

「このアホ牛!」

ガブ!

「ギャー!」

噛まれた獄寺が手を放した瞬間、ランボはすばやく扉の隙間から中に入り込んでしまった。
そして二人は、ドス、ドス、ドス、ドス・・・という以前聞いた足音が廊下の角から近づいてくるのを聞いた。

「やべ、看護婦のおばちゃんだっ」
「フン!この野球バカめ。看護婦じゃなくて今は看護師って」

ドス、ドス、ドス!

「「きたぁーー!」」



震え上がって思わず飛び込んだのは

「あ・・・この前の」

301号室
52型液晶テレビとブルーレイレコーダーのついた大きな部屋。






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