<構成的知覚(constructive perception)の提唱と研究>
構成的知覚とは、メタ認知研究の前哨戦として諏訪が注目し提唱した能力である.
例えば、ある写真に繊細なイメージを感じたとしよう.自分がその写真の中の何を見て繊細と感じているのだろうか? それを意識することは非常に難しい.これは自分の知覚を意識することの難しさである.知覚とはかなり無意識化で行われる認知だからである.
写真の中にみているものは、ものの形、大きさ、色、位置関係など様々.空いている空間がどこにあって、ものがどこにあって、それらにどんな関係があるか? そんなことを自分で意識できれば、自分の知覚を意識的に再構成できる.それが「構成的知覚」という行為である.
構成的知覚は難しいが、教育すればその能力を向上させることができる.
メタ認知がそのひとつの方法論として有効であることが諏訪の研究(2000年〜2004年くらい)で判明している.