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ことのは35周年記念
障害者対応防災訓練・講演会

平成21年11月21日
 取手市では各地域で自主防災訓練が実施されています。昨年は桜ヶ丘地区の防災訓練で障害者を含む要援護者が招かれ訓練に参加しました。また、今年は白山地区の総合防災訓練にもお招きいただき、NPO法人活きるは障害者の立場から災害時の救済についてお話させていただきました。しかし、参加させていただいたものの、実際に救助訓練には参加せず見学だけでした。実際に訓練に参加させていただき、どのような問題点があるかを探る必要があると常々思っていたのです。
 そんな中、手話サークルことのはの創立35周年記念行事の一つとして、障害者対応の防災訓練・講演会の開催にあたり、NPO法人活きるにも協力依頼があり、共催という形で快諾した次第です。実際には、開催に当たって活きるは何もお手伝いをせず、「ことのは」のメンバーの方々が市役所や取手市社協、消防署等に協力を依頼するなどの尽力されました。

 開催日の天気は予報では悪かったのですが、予報に反してとても良い天気に恵まれました。屋外の訓練もあったのでうれしい誤算です。 開催のお祝いに藤井信吾取手市長が駆けつけてくださり、祝辞と取手市の福祉行政と災害時の要援護者への市としての考えを語ってくださいました。
 市長の祝辞の後、いよいよ本番です。会場の取手福祉交流センター前の駐車場にはすでに取手市消防本部のご協力で訓練準備が完了していて、まずは火災時の煙の中を逃げる体験をしました。通常の訓練では健常者が姿勢を低くして煙を吸わないようにして非難するシミュレーションですが、今回は車いす利用者が実際に訓練に参加して体験しました。貴重な体験であり、且つ姿勢を低くできない車いす利用者の問題点もわかってもらえたと思います。このような事態が生じた時は、介助者がいる場合濡らしたタオル等で口と鼻をふさいで煙を吸わないようにして非難することが望ましいようです。本番でどのような事態に陥るかわかりませんが、とにかく煙を吸わないような工夫が必要です。
 次は、消火器による消火訓練でしたが、手足が不自由な障害者には現実には無理なことで、火を消すことより、いち早く逃げる手段を考えるのが得策だと感じます。

 屋外訓練を終え、場所を多目的ホールに移し、講演会となりました。 NPO法人活きるの染野と宮脇が障害者の立場から災害時にどのような救済を求めているか。 行政機関やご近所の方々に期待していること、共助の重要性、障がい者救済マニュアルの必要性、福祉避難所に求めること等を来場者に聞いてもらいました。講演内容は基本的に9月にお招きいただいた白山地区の総合防災訓練の時に話したことに、若干追加したものです。 その後、取手市安心安全課の防災担当の方に、防災に関しての対策や取り組み、今後の方針等の説明を受けました。後援の後の質疑応答では、市への質問が多数出て、それに対して細かい回答をしてくださいました。

 今回の訓練には、聴覚言語の障害者、車いす利用者が実際に訓練に参加でき、とても有意義で且つ多くの問題定義がされたと思います。残念ながら、この良い機会に他の障害を持った方々(知的、精神、視覚、コミュニケーションなどの障害)や地域の防災担当者、民生委員などの参加がなかったので、これから、それぞれの障害に応じた救出方法や、共助の大切さを知ってもらう機会を多く作る必要性を感じました。
 この訓練の開催に当たって、尽力された「ことのは」の方々のご苦労にこの場をお借りして敬意を表したいと思います。

藤井信吾取手市長 消防署の説明
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消火器の取り扱い方 安全ピンを抜いてスタンバイ 狙いを定めて!
手話通訳 講演