♯沖縄島巡りの旅--西表のコーヒー農園(西表島)
・「彼女と西表島に移住する。」とN氏から初めて聞いたのは、
90年代、私の東京出向も終わりに近い頃でした。
「西表島に行って何をするの?」という私の問いに対して
「西表でコーヒー農園を始める。」という意外な答えが返ってきました。
・N氏は東北生れで、東京で雑誌編集の仕事をしておりました。
N氏の彼女は奄美生れで、横浜で看護婦の仕事をしておりました。
N氏の「コーヒーが大好きなのでこの手でコーヒーを作ってみたい‥。」
という言葉に、私は西表島に実る赤いコーヒー豆が見えた気がしました。
・沖縄とコーヒーの関係は?−「沖縄本島には、大規模ではないけれど、
コーヒーを作っている農家がある。」という事をN氏が話してくれました。
「どうして西表島を選んだのか?」は、N氏に聞いてはおりませんが、
そこがN氏のN氏たるゆえんなのかもしれないと、勝手に納得していました。
・N氏は、言葉通り西表島に彼女と二人で移住してゆきました。
そして、西表島にコーヒーの白い花を咲かせるまでは成功しましたが、
最終的に、コーヒー農園を作るには至りませんでした。
現在は、彼女とも別れ、石垣島で編集の仕事をしているそうです。
・そんなN氏の西表島での奮闘(?)を描いた本が、岩崎魚介作『南の島の便り』
(沖縄出版 1,600円)です。さすが文章屋さん、読む者を惹きつけてくれます。
この本を読むと、自分もヤブレバイクで西表を走り回っている気分になってきます。
興味のある方は一読をお勧めします。

◎フクギと沖縄の青空です。

◎あの頃吸っていたタバコのスナップ写真です。
(011-2010/09/04記)