♯沖縄島巡りの旅--島の南に住む人(西表島)
・西表島の集落は、二つ港を中心に島の上半分に集中しております。
島の中央から南西側は、地図上に道すらない原生林の森と川があり、
天然記念物「イリオモテヤマネコ」などの貴重動物の生息地です。
手付かずの自然が残る西表島は「東洋のガラパゴス」とも呼ばれます。
・島の南に広がるとても長い海岸線は、田ノ浜海岸という名前です。
この田ノ浜海岸に暮らす一人の男性の映像を、テレビで見た事があります。
日に焼けた顔には、テレビ撮影に対する戸惑いが見られましたが、
レポーターのブシツケ質問にも、淡々と答えていたのが印象的でした。
・テレビを見た後も「あの男の人は、どうやって生きているのだろうか?」
という疑問は「あの男の人の衣・食・住はどうなっているのだろうか?」
に変わり、私の頭にはロビンソン・クルーソー的想像が広がって行きました。
東京出向中の私の頭には「西表島移住」が、点滅していたのかもしれません。
・衣−着たきりスズメはいたし方ないけれど、着替えの一つくらいは欲しいな〜?
食−捕獲方法を工夫できれば、目の前の海は鮮魚の冷蔵庫とも言えるのでは?
住−まず、風通しが良くないと、でも台風を考えると堅牢さも必要だろうな?
衣・食・住の揃った東京生活からのイメージは、マイナス面がデフォルメされます。
・「毎日す潜りで魚を採り、毎日焼き魚と貝で、蚊に刺され、服は汗臭くてたまらん、
その上、地面から沸くような沖縄の夏の暑さ、想像するだけで頭がクラクラ〜〜」
「私には無理だ!」と、私のロビンソン・クルーソー的想像は暗礁に乗り上げました。
そして、憧れの『島の南に住む人』は、私とは別世界に住む人にシフトされました。

◎タコの木と、沖縄の青空です。

◎サトウキビ畑の夕暮れです。
(012-2010/09/11記)