♯沖縄島巡りの旅--神の島(久高島)
・船に乗って佐敷町の馬天港から、一時間余りで行ける久高島は、
東西に細長く、ゆっくり歩いても3時間余りで回れる小さな島です。
私は、島内を歩きながらしきりと『空気が違う』と感じていました。
島全体が『神聖な空気』につつまれている様に、私には思えたのです。
・それは「久高島は神の島」という事前知識のせいだけとは思えなくらいで、
すれちがう島人の会釈ですら、何やら神々しく思えるような島でした。
琉球王朝時代の歴代の国王は、年中行事の一つとして、対岸となる
沖縄本島の斎場御獄(せーふぁうたき)から、久高島を拝みました。
・琉球の創世神アマミキヨが、島つたいに南下して沖縄で最初にたどり
着いた島が久高島であり、久高島から沖縄本島へ渡ったアマミキヨは、
沖縄の祖となり、琉球王朝の礎となりました。その時から久高島は、
琉球開闢の「神の島 久高島」となり、琉球国王の拝む島となりました。
・アマミキヨが降り立ったといわれるカベール岬。
「五穀が入った白い壷」が流れ着いたといわれる伊敷の浜。
島で最も神聖な御獄(うたき) クボーの森。
今では残念ながら途絶えてしまったイザイホーの舞台となったウドゥンミヤー。
・特にクボーの森は、樹林の中にスッポリと開けた10メートル四方くらいの
広場ですが、夏でもひんやりとした空気が漂い、何とも神聖な雰囲気に
包まれた空間となっておりました。時々聞こえる鳥の声以外は何も聞こえない
静寂の中、霊的に鈍感な私でも『少し近寄りがたい様な神秘的な畏敬の念が
湧き上がる』という不思議な体験をしたのが、このクボーの森でした。
・船は、島の西側となる徳仁港に着きます。久高島小中学校の前を過ぎ、
東に向かって歩いて行きます。人家を過ぎると、道は一本道となります。
整備された道を、東に向かって歩いて行くと小さな浜辺が見えてきます。
ここが島の一番東端、アマミキヨが降り立ったといわれるカベール岬です。
(034-2004/08/22記)

◎琉球の創世神アマミキヨの降り立ったカベール岬です。

◎イザイホーの舞台となったウドゥンミャーの建物です。