♯ヒコさん心の一曲−愛のデュエット(オリビア・ニュートン・ジョン)


・オリビア・ニュートン・ジョンとジョン・トラボルタのデュ
 エットでヒットした『愛のデュエット』は、学園コメディー
 映画「グリース」の挿入歌です。清純タイプのサンディー役
 のオリビア・ニュートン・ジョンとワルをきどるダニー役の
 ジョン・トラボルタが紆余曲折のあと、学園祭で踊りながら
 楽しくデュエットする曲です。

・映画「グリース」は、何度見ても楽しい映画です。
 工業学校(男子がほとんど)を卒業した私の友人は、「あれこそ
 青春だ!」と絶賛していました。70年代に男女共学で過ごした
 私は、「グリース」の半分もはじけていなかった高校生活だった
 と記憶しています。「パーティー好きのアメリカ人」等、国民性
 も大いに関係しているのかもしれませんが。

・映画「グリース」の元は、ブロードウェイで6年間に及ぶロング
 ランを続けたミュージカルです。映画化するにあたり、ダニー
 には、野性的魅力と無垢さを備えたジョン・トラボルタを、サン
 ディーには、知的な魅力も備え、男性のアイドル的存在であった
 オリビア・ニュートン・ジョンが選ばれました。私は、この配役
 が、映画ヒットの大きな要因の一つだったと思っています。その
 後「グリース2」という映画も製作されましたが、全く違う配役
 だったせいか、ヒットしませんでした。
 
・映画「グリース」は、50年代のアメリカの高校生活の楽しい
 部分だけで構成された、お楽しみ映画でした。
 それに対して「グリース」ヒットの刺激を受けて、約一年後
 に製作されたジョージ・ルーカス監督の「アメリカン・グラ
 フィティー」は、もっとシリアスな雰囲気の映画でした。
 しかし、この映画の方が当時の高校生の実像に近いのかもしれ
 ません。特に映画の最後、主な青年のその後を顔写真入りで出
 したアイデアは、「アメリカン・グラフィティー」方式(?)
 として絶賛されました。その内の一人は、ベトナム戦争へ出兵し
 「メコンデルタで行方不明」と表示されます。

・ミュージカル「グリース」が、初演された1971年は、サイケ
 ディリック・ロック、ヒッピー文化の後遺症が残り、キャンパス
 は、反戦運動の喧騒のなかにありました。
 そんな中、ミュージカル「グリース」は、50年代の良きロック
 ン・ロールに踊り狂うキャンパスを思い出させました。そして
 人々は、そこに共感と安らぎを見出したのではないでしょうか。

 (102-2005/12/24記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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